2007年3月30日金曜日
携帯でブックマーク、20代までは6割、60代は3割以下~IMJM が調査
IMJ モバイルと調査会社のユーティルは「携帯コンテンツの利用実態調査」を実施、その調査結果レポートを2007年3月29日に発表した。
調査期間は2007年3月20日~3月22日、有効回答数は1,201名。
利用経験のある携帯サイトを尋ねたところ、「音楽ダウンロード」51%、次いで「経路検索」46%、「ゲーム」42%。「ブログ」は19%、「SNS」は12%と、両者とも2割未満だが、利用頻度では「SNS」および「ブログ」が最も高い結果となったという。
また、ブックマークの登録については、男女とも10~20代は8割以上がブックマークしていると回答しているのに対し、60代では3割を下回っている。また、ブックマークしているサイトの数は、「3~5個」29%が最も多く、次いで「10~19個」19%、「6~9個」17%。
ブックマークしている携帯サイトは、1位は「経路検索」46%、次いで、「検索サイト」、「音楽ダウンロードサイト」の41%という結果。
外出先で音楽を聴く回答者に視聴方法を質問したところ、「携帯電話」を選んだのは16%。携帯への音楽取り込み方法は、「サイトからダウンロード」62%、「パソコンからの取り込み」57%となっている。
携帯電子書籍への興味では、「興味がある・購読している」は全体で24%だが、10代女性の53%、20代男女の38%が「興味がある・購読している」と回答。
電子書籍で興味があるジャンルは、「最新コミック」44%、「昔のコミック」42%、「小説や文学」37%。
米議会、大学の著作権侵害対策を支援する法案の審議へ
Ric Keller 米下院議員 (共和党、フロリダ州選出) は先ごろ、P2P を通じた音楽や映画ファイルの違法な流通に関して、米国の大学当局が「真剣に」取り組まなければ「鉄槌が待っている」と警告していた。しかし、同議員が27日に提出した法案は、鉄槌ではなく金銭的な支援を大学に与えようというものだ。
同議員が提出した法案『Curb Illegal Downloading on College Campuses Act of 2007』(H.R. 1689) は、米教育省の助成金利用目的に著作権侵害対策費も認める法案で、学校側が対策ソリューション購入を支援してもらうため、助成金を申請できるようになる。
「大学キャンパスにおける音楽および映画の違法ダウンロードは、帯域を大量に消費し、ウイルスの危険性にさらすことで、大学のコンピュータ ネットワークに害を与えている」と Keller 議員は声明で述べた。
こうした議論の背景には、大学当局の学内における著作権侵害の防止対策について、非難が高まっているという状況がある。米議会や音楽業界は、大学における著作権侵害がひどい状態にあると主張している。大学内での著作権侵害に対し、数年にわたって訴訟が起こされているにもかかわらず、リッチモンド大学の Intellectual Property Institute によると、大学生の半数以上が音楽や映画を違法にダウンロードしているという。
米議会が8日に開いた公聴会の席上で、米国大学協会の副会長 John Vaughn 氏は、著作権侵害防止の面で大学側が困難な状況に直面していると証言し、数ある問題の1つは費用だと語った。同氏によると、推奨されるフィルタ技術1つを配備するにも、初期費用として100万ドル以上、さらに年間のライセンス料金が約25万ドルかかるという。
Keller 議員は次のように語った。「私が提出した法案は、コンピュータ ネットワークにおける違法行為を防止する革新的な技術の調達に充てるため、大学に助成金の申請を認めることで、学校側が問題解決の輪に加わるよう促すものだ」
NTT ドコモのケータイクレジット「iD」がネット決済に対応
NTT ドコモは、2007年3月29日、ケータイクレジット「iD」のネット決済対応を、2007年4月2日に開始すると発表した。
これまでケータイクレジット「iD」は、おサイフケータイを使用した店頭でのクレジットサービスとして提供されていたが、今回のネット決済への対応により、インターネット上のショッピングサイトにおいても「iD」で決済可能となる。
「iD」のネット決済に対応したインターネットサイトを通じてショッピングをする際、カード番号を入力せずに、携帯電話の画面上での選択操作のみで決済できる。これにより、決済が簡単になるだけでなく、カード番号の盗み見による「なりすまし」を防止できる。
また、携帯電話向けインターネットサイトだけでなく、パソコンや雑誌でのショッピングも「iD」のネット決済が可能。パソコンで利用する場合は、パソコンから携帯電話に URL をメールで送信し、携帯電話向けサイトで決済を行う。
iD 加盟店においては、トルカなどとの組み合わせにより、店頭で「iD」を利用したユーザーを自社のインターネットサイトへ誘導、ネット上での関連購買を促進できる。
Wii、PS3、Xbox360、デジタル家電をネット接続するスイッチングハブ
プラネックスコミュニケーションズは、2007年3月27日、ゲーム機やデジタル家電をまとめてネットワークに接続する 10/100BASE スタンディングスイッチングハブ「FX-05ST-G」「FX-08ST-G」を、4月上旬より全国の主要代理店および PLANEX Direct を通じて発売すると発表した。
「FX-05ST-G」「FX-08ST-G」は、ネットワーク対応のゲーム機やデジタル家電、パソコンを、気軽にインターネットに接続する際の LAN ケーブルを集約できる。
場所をとらない縦置きタイプを採用しており、ファンレスのサイレント設計も特徴。鉛、カドミウム、水銀、6価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルの有害物質の使用量を規制している「RoHS」にも対応する。
「FX-05ST-G」は5つ、「FX-08ST-G」は8つのポートを備える。価格はオープン。
HP、低価格サーバーなど SMB 向け製品の拡充を発表
Hewlett-Packard (HP) は28日、サンフランシスコで開催したアナリスト向けイベントで、中小企業 (SMB) 市場に向けた製品およびサービスの拡充を発表した。SMB 市場における同社の立場をさらに強めることが狙いだ。
HP (NYSE:HPQ) が同日発表したのは、サーバー、ノートパソコン、デスクトップの新機種を含む12の製品とサービスだ。調査会社 IDC によると、SMB 向けにパソコン/サーバー/プリンタを世界で最も多く販売しているのが HP だという。
今回の発表で主役の1つと言えるのが、パソコン並みの低価格サーバー『HP Proliant ML115』だ。同サーバーは、最小構成モデルで AMD のシングルコア プロセッサ『Athlon64 3500+』を備え、80GB の SATA ハードディスク ドライブ1基と512MB のメモリを搭載する。より高い性能が必要な場合には、ハードディスク ドライブを最大4基まで追加してストレージ容量を増やせるほか、AMD のデュアルコア プロセッサ『Opteron 1000』シリーズ搭載モデルも選択できる。
そのほか、遠隔管理カード『HP Lights-Out 100c』を追加するオプションもある。HP によると ML115 は、ネットワーク構築、ファイルおよびプリンタ共有、インターネット接続共有、小規模グループの Eメールサーバー、LAN インフラといった SMB における用途に適しているという。また同社は発表の中で、ML115 が小型の筐体を持ち、騒音もデスクトップ パソコン並に抑えたため、机の下などに設置できると述べた。
ML115 の最小構成価格は、Intel 製プロセッサを搭載したこれまでの低価格モデル『HP Proliant ML110』よりもさらに100ドル低い、499ドルとなる。
「新興地域市場や SMB は、価格に対して実に敏感で、価格が決定的な関心事だ。ここまで積極的な価格設定を行なうのは、このサーバーが初めてだ」と、HP で業界標準サーバー マーケティング担当マネージャを務める Krista Satterthwaite 氏は述べた。
ほかにもネットワーク機器として、HP のネットワーク ソリューション事業部門 ProCurve Networking から、ネットワーク スイッチ製品『ProCurve 1400』シリーズ、および『同 1700』シリーズを発表した。これら製品には、標準で ProCurve のライフタイム保証が付く。またデスクトップ パソコンとしては、Intel の『Core 2 Duo』プロセッサを搭載した『HP Compaq dx2300 Business Desktop PC』のリリースも発表している。
今回 HP は製品以外にも、SMB 向け Web サイトに『Small Business Connection』という新セクションを設けた。新セクション追加により、同サイトを SMB にとって必要な情報やリソースがすべて入手できる場にしたい考えだ。
Ask.jp、「芸能証券」へブログ検索のデータフィードを提供開始
株式会社アスク ドット ジェーピー(Ask.jp)は2007年3月28日、株式会社カリン・パートナーズが運営する「芸能証券」の各芸能人の株価算出に、「Ask.jp ブログ検索」のデータフィードを提供開始した。
「芸能証券」は、芸能人の話題性を株価に見立てて日々の値動きを記録しているチャートをはじめ、ニュース、ランキング、リンク、ポートフォリオなどのコンテンツを提供する芸能トレンドポータルサイト。
芸能証券における芸能人の「株価」は、ブログ検索による「ヒット数」を基に算出しており、カリン・パートナーズでは、株価算出に重要な要素であるリアルタイム性を重視、クチコミの反映速度の早い Ask.jp のブログ検索を採用したという。
両社では今後、視聴率などに並ぶ、インターネットによる新たな評価指標として、ヒット数ランキングシステムの普及に取り組んでいきたい、としている。
2007年3月29日木曜日
国税庁 取引相場のない株式等の評価明細書の様式・記載方法を整備
国税庁は1月29日、「「相続税及び贈与税における取引相場のない株式等の評価明細書の様式及び記載方法等について」の一部改正について(法令解釈通達)」(課評2-31他・18年12月22日)、「「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)」(資産評価企画官情報2号・18年12月22日)を公表した。 改正のあらましは、18年10月27日付けの「財産評価基本通達の一部改正」に対応したもので、平成19年1月1日以後の相続・贈与等が対象。宅地評価における奥行価格補正率などの画地調整率の改正、会社法・法人税法の改正に伴う同族関係者の範囲、取引相場のない株式評価等に関するものが中心となっている。会社法施行前後での経過的取扱いについては、18年7月の「情報」で18年中の株式評価上の留意点が示されていたが、19年分以降は18年10月改正後の評価通達によることとなる。 なお、今年度中に明確化するとされている一定の種類株式の評価については、近く何らかの形で公表されることになるとみられる。
19年1月1日以降相続等の評価から適用 18年5月1日に施行された会社法に伴い、平成18年中の財産評価に係る取引相場のない株式評価については、「会社法の施行及び法人税法関係法令の改正に伴う取引相場のない株式の評価における経過的な算出方法等について(情報)」(資産評価企画官情報1号・18年7月7日)によって整理されている(2930号18年8月7日に原文)。 今回の評価通達改正のあらましは、18年10月27日付けの財産評価基本通達の改正と、取引相場のない株式の評価明細書の様式・記載例の改正に対応したもので、19年1月1日以後の相続等に係る評価から適用されることになる(通達原文は2945・2946号、関連記事は2944号)。 改正のあらましでは、①奥行価格補正率等の画地調整率の改正、②国税局長の指定する株式の廃止、③取引相場のない株式等の評価の改正(法人税法上の同族関係者の範囲の改正等に伴う改正)、④取引相場のない株式等の評価の改正(類似業種批准方式の計算)、⑤取引相場のない株式等の評価の改正(純資産価額方式)、⑥取引相場のない株式等の評価の改正(会社類型の整備に伴う改正)について、評価通達の改正理由、適用にあたっての留意事項を説明している。
会社法施行、法人税法改正に伴う改正も説明 株式評価関係では、1株当たりの配当金額の計算、自己株式の取扱いのほか、参考事項として、取得した自己株式に対応する資本金等の額を控除した結果、資本金等の額がマイナスとなるい場合について説明している。それによると、仮りに負の値になったとしても、その結果、算出された株価(1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の株価)に、同じ資本金等の額を基とした負の値(1株当たりの資本金等の額の50円に対する倍数)を乗ずることにより約分されるため、結果として適正な評価額が算出されることとなる、としている。 なお、取引相場のない株式等の評価明細書については、第1表の1から第8表までの9様式が「平成19年1月1日以降用」として用意され、「記載方法」についても18年中までのものと区別がつくようにされている。 資本金の額が
2007年3月25日日曜日
ポルシェ、VWとの提携強化へ
ドイツの高級車メーカー、ポルシェは24日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の株式を買い増しし、保有比率を27.3%から31%に引き上げると発表した。創業時から関係の深い両社は研究開発などで協力しているが、国際競争の激化に立ち向かうため、経営の一体化も視野に入れた提携強化に踏み出す。
VWに対する議決権は持ち株比率にかかわらず制限される「VW法」があるが、この規制はいずれ撤廃されると見られている。
住友信託、住宅ローン会社買収へ 新生銀行グループから
住友信託銀行は、新生銀行グループの住宅ローン専門会社「ライフ住宅ローン」(東京)を買収する方針を固めた。買収金額は250億円前後。4月初めに住友信託と新生が正式に合意し、5月にも事業譲渡する見通し。住友信託は近年、異業種の企業などを積極的に買収し、企業規模の拡大をめざしている。今回の買収も拡大戦略の一環だ。
ライフ住宅ローンは96年創業。経営破綻(はたん)した旧日本長期信用銀行(旧長銀)系で、03年4月、長銀の営業基盤を引き継いだ新生銀行がグループ化した。06年3月期の融資残高は約1000億円。
ライフ住宅ローンの融資先は、レストランやベンチャー企業経営者など自営業者が中心。一般に自営業者向け融資は会社員や公務員に比べ審査が厳しいとされる。同社は独自の営業審査を導入することで、銀行から借りにくい顧客も対象に融資しているという。
住友信託は、投資信託や住宅ローンの販売など個人向け部門の強化を急いでいる。個人中心の大手銀行とは異なる顧客層を持つライフ住宅ローンの買収を通じ、新たな顧客基盤の獲得を目指す。
住友信託は05年に松下電器産業子会社の松下リース・クレジットを買収したほか、不動産担保金融ファーストクレジットなどを相次いで買収。第二地銀の八千代銀行(東京)に資本参加するなどメガバンクと一線を画し、独自に規模を拡大する戦略をとっている。
新生銀行は昨秋から楽天と折半出資で住宅ローン会社の「楽天モーゲージ」を運営。事業分野で重複するライフ住宅ローンを売却し、グループのスリム化を図る。
ヤマハ、キロロなど4リゾート撤退 三井不動産が買収
三井不動産は23日、ヤマハ子会社4社が保有・運営しているキロロ(北海道)、鳥羽国際ホテル(三重県)、合歓の郷(同)、はいむるぶし(沖縄県)のリゾートホテル4施設を約40億円で買収すると発表した。引き渡しは7月。三井不は4月1日付でリゾート事業推進部を新設するなど事業強化に乗り出す方針で、その一環。ヤマハはホテル事業を残る2施設に特化する。
ライブドア、遠い「再生」 見えぬネット黒字化
ライブドアが事件の後遺症から脱却しようともがいている。23日の法人への有罪判決に対し、控訴しないことを表明するなど、過去との区切りを強調した。4月からは持ち株会社に移行して法令順守の体制を整え、「新生ライブドア」をアピールしたい考えだが、本業のインターネットサービスの黒字化への道筋が示せないなど課題もある。
「控訴審で使うエネルギーを会社再生へのエネルギーに向けたい」
平松庚三社長は23日、控訴を見送る考えを表明した東京都内での記者会見のなかで、会社再生への意欲を強調した。
事件については「厳粛に受け止める」と繰り返しつつ、ネット関連の「テクノロジー企業として再生したい」と強調。「過去と決別し、未来に目を向けるライブドア」をアピールした。
ライブドアは4月から、インターネットサービスに関連する事業を分社化したうえで持ち株会社制に移行。事件の反省をふまえ、持ち株会社が子会社を管理し、法令順守などが一層チェックできる形に改める狙いだ。
事業面では、本業のネットサービスを手がける「新ライブドア」がかぎを握る。ポータルサイトの月間利用者数は1700万人で、楽天の仮想商店街など有力サイトに匹敵する。「固定客」もついており、事件後も利用者数に大きな変化はないという。平松社長は「新ライブドアの出発点になる数。全然心配していない」と自信を見せた。
同社の広告も事件前の7~8割程度に戻り、平松社長は同社を再生の中核に据える考えだ。
ただ、課題は残る。持ち株会社は当面、訴訟対策に時間を割かれる。
既にライブドア相手に起こされた株主らの損害賠償請求訴訟は11件で請求額の合計は300億円に達する。ニッポン放送を巡る買収合戦の相手となったフジテレビジョンも近く、345億円の損害賠償請求訴訟を起こす意向だ。
06年9月期連結決算では、ネットメディア事業をはじめ、すでに売却された金融部門以外はすべて営業赤字だった。平松社長は昨年12月の朝日新聞社とのインタビューでメディア事業を9月までに単月黒字化する目標を示した。しかし、現段階でもその道筋は見えない。赤字脱却の具体策が問われる時期に来ている。
信用不安の足音
アメリカのサブプライム住宅ローンを巡って、市場が揺れている。同ローンは財務状態に問題がある家計に貸し出されたもので、住宅ローン総額の14%、約150兆円あるといわれる。このところ延滞率が上昇し、大手ローン会社の経営が悪化したことや、そこに融資をしたりローン債権を購入したりした大手銀行の損失拡大が懸念されることなどから、大きな不安定要因として急速にクローズアップされてきた。
問題の背景には、過度に楽観的な拡大期待やそれを当て込んだ過大借り入れ、返済の先送り、貸し出し基準の弛緩(しかん)などがある。バブル期の日本を見ているようだ。
識者の多くは、同ローンの規模や不良化の度合いは必ずしも大きいものではなく、全般的な信用不安にはつながらないと楽観視している。
しかし、落とし穴がないわけではない。
第一に、貸し出し債権の信用劣化が他の領域にも広がる可能性がある。ブームの最中での貸し出し基準の弛緩とブームの終息に伴う不良資産化は古今東西の普遍的な現象である。とくに住宅ブームとそれに基づく信用拡大が経済成長の大きな原動力だったアメリカでは、住宅需要の減退や価格低迷が続くようだと、貸し出し債権の不良化や信用収縮が広がって、経済活動縮小との悪循環が生じる懸念がある。
第二に、同住宅ローン債権を証券化した金融商品は、投資対象として広く浸透している。これまで、金融機関に新規貸し出しの拡大を促すとともに、リスクを分散させて市場の柔軟性を高める役割を果たしてきた。しかし一方で、リスクの所在が曖昧(あいまい)化し、予測可能性を低下させたことは否定できない。市場の変調を目の当たりにした投資家がどのような行動を取るのか、誰にも分からない。
不良債権問題に苦しめられた筆者には、この問題が信用不安の足音のように思えてしまうのだが……。
日米同時発売のしょうゆ
キッコーマンは4月から記念マークをデザインした「アメリカ進出50周年記念 卓上150mlびん」を日米で同時発売する。キッコーマンは57年に米国に本格進出し、卓上びんは61年の発売以来、世界中に広がった。日本発売は「特選丸大豆しょうゆ」が入り、希望小売価格は200円(税別)、12月まで全国で販売。米国発売はスタンダードの「しょうゆ」が入る。
日産ディーゼルがボルボの子会社に、TOB終了
日産ディーゼル工業は24日、スウェーデンのトラック大手ボルボによる同社の株式公開買い付け(TOB)の結果、ボルボが保有する日産ディ株式は発行済み総数の19%から96.06%になり、ボルボによる日産ディの子会社化が正式に決まったと発表した。ボルボは今後、残りの日産ディ株式も買い取って100%子会社化する方針だ。
自動車各社、仮想試乗でPR ウェブ空間セカンドライフ
自動車各社がウェブ上の仮想空間での商品PRに力を入れ始めた。実際に販売している乗用車の試乗や、自分好みの車に仕立てることができる。ネットに親しむ若い世代への認知度を上げる狙い。ただ、販売に結びつくかどうかは未知数だ。
パソコンの画面に現れた巨大な自動販売機。ボタンを押すと、まるで缶ジュースのように、日産が北米で発売中の小型車「セントラ」が出てきた。好きな色を選び、乗り込んでジェットコースターのようなテストコースを走ることができる。
これは、ウェブ空間「セカンドライフ」で日産が展開する無料サービスだ。これまで1万8000人が「試乗」した。米国日産のスティーブ・カーホさんは「広告料も払わず、年中無休で商品をPRできる」と話す。
セカンドライフは米国を中心に流行中の仮想空間。参加者の平均年齢は30歳強で、3割以上が富裕層。自動車各社も主に若者向けの広告手段として力を入れ始めた。
トヨタは昨年11月から米国の若者向けブランド「サイオン」の3車種を、マツダは2月にジュネーブモーターショーで発表したコンセプトカー「葉風(はかぜ)」を登場させた。
ゼネラル・モーターズ(GM)は傘下ブランド「ポンティアック」のスポーツカーを自分仕様に作って乗れるコーナーを設け、ダイムラークライスラーも主力セダンに試乗する場を準備中だ。
ただ、ゲーム感覚の商品PRが、実際の販売につながるのかどうかは未知数。各社とも販売につながった例は把握しておらず、「販促よりまず商品の認知度を高めたい」(日産)と控えめだ。
◇
〈キーワード:セカンドライフ〉 米リンデンラボ社が03年に始めたウェブサービス。3D(三次元)の仮想空間に自分の分身や建物を作って、他人と交流したり、作ったものを米ドルと交換可能な仮想通貨で売買したりできる。参加には会員登録が必要で、登録者は米国を中心に約490万人。
公取委、新生銀行に排除命令へ 広告で不当表示 業界初
新生銀行の金融商品のチラシで、実態より有利にみせかけて消費者を誤認させる「不当表示」があったとして、公正取引委員会が景品表示法違反に基づく排除命令を出す方針を固めたことがわかった。銀行に対して、同法違反で排除命令が出されるのは初めて。公取委には、有利な面を強調した広告を多用する銀行業界への警鐘とする狙いがあるとみられる。
不当表示とみられているのは、新生銀が昨年8月から10月中旬にかけて使っていた「パワード定期プラス」という定期預金のチラシ。「二重通貨預金」と呼ばれるデリバティブ(金融派生商品)の一種で、通常の定期預金よりは高金利。為替動向によって元本を円で受け取ったり、米ドルで受け取ったりする。
預入時に基準となる為替レートが予約され、満期時にそれより円安だと元本を円のままで、円高だと基準レートでドルに両替されて受け取る。円高が進むと為替差損が広がるため、円に換算すると元本割れしてしまう可能性が高い。
基準レートは「預入時の為替レートと同じ水準」「その水準から5円円高」「7円50銭円高」「10円円高」の4種類。基準レートが円高に設定されるほど、ドルで受け取って為替差損を被る可能性は低くなるが、金利は下がる。
問題のチラシでは、目立つ中央部に当時最も高い金利の「年3.19%(3年もの)」だけを表示。ほかの三つの基準レートを選んだ場合に適用される低い金利を表示していなかった。「10円円高」を基準レートとして選んだ場合は年1.31%だった。
公正取引委員会は、03年に日本生命のがん保険のパンフレットについて、不当表示で排除命令を出した。不当表示の問題で、銀行に対して、より軽い「警告」を出したことはあるが、排除命令は例がない。
金融庁も、デリバティブを組み込んだ複雑な預金の顧客への説明体制について監督を強化する方針。新生銀に対しても報告を求める。
新生銀は昨年10月下旬にチラシを改訂し、現在のチラシでは低い金利例も表示されている。同行広報部は、今回の問題について「コメントするのは差し控えたい」としている。問題となった「パワード定期プラス」の預金量は公表していない。
日興TOB、米投資ファンドが再び反対表明
日興コーディアルグループの発行済み株式の6.6%を保有する第3位の株主、米投資ファンドのサウスイースタン・アセット・マネージメントは23日、米シティグループによる日興株の株式公開買い付け(TOB)に改めて反対を表明した。
従来「少なくとも1株2000円」としていた日興株の評価を「さらに引き上げた」とし、シティによる1株1700円のTOBに応じない姿勢だ。シティはTOB価格を当初示した1350円から引き上げ、日興株の過半数の取得を目指している。株式を多数保有する海外ファンド勢に同様の不満が広がれば、価格の再引き上げを迫られる可能性がある。
国の借金、過去最悪を更新 06年末832兆円
財務省は23日、国債や借入金などを合計した06年末の国の借金残高が、同年9月末より0.5%増えて832兆2631億円となり、過去最悪を更新したと発表した。赤ちゃんからお年寄りまで含めた国民1人あたりの借金は約651万円。地方自治体の借金は167兆円程度とみられ、国と地方の合計では約1000兆円となる。
国の借金の内訳は、国債が同0.2%増の676兆2919億円、一時的な資金繰りなどに使う政府短期証券が同1.9%増の96兆4710億円、借入金が同2.1%増の59兆5002億円。国債の伸び率が小さいのは、発行済みの国債を償還期限前に買い取って国債需給を調整する「買い入れ消却」を、財務省が実施したためだ。
地銀14行でシステム共同開発へ
横浜銀行と、ほくほくフィナンシャルグループ傘下の北陸銀行(富山市)、北海道銀行(札幌市)の3行は23日、NTTデータが運営する「地銀共同センター」との間で、銀行のシステムの共同開発に関する基本契約を締結したと発表した。システム開発のコスト削減が狙い。同センターには京都銀行や四国銀行(高知市)など11行がすでに参加しており、計14行での共同開発が可能となる。金融商品の共同開発なども検討する。
同センターは、銀行利用者の預入金や決済管理など業務処理を行うコンピューターシステムを運営。参加銀行は、04年の京都銀行をはじめ、準備中を含め11行に拡大してきた。新たに参加する3行は別途、システムの共同開発を進めてきたが、さらなるコスト削減が見込めるため同センターへの参加を決めた。
日興3月期決算、減収減益見込み 不正発覚の影響も
日興3月期決算、減収減益見込み 不正発覚の影響も
日興コーディアルグループは22日、07年3月期連結決算の業績見通しを発表した。売上高にあたる純営業収益は4200億円とほぼ前年同期並みを確保するが、経常利益は前年同期比34%減の980億円、当期利益も同9%減の800億円に落ち込む。株式市況の悪化に加え、昨年12月の不正決算発覚で経費がかさんだことも収益悪化の要因とみられる。
当期利益は新たに適用する連結納税を前提としたことでかさ上げされており、過去と同じ納税処理にした場合、同34%減の580億円になる計算だ。不正発覚後の07年1~3月期の業績悪化を踏まえ、06年度の1株あたりの年間配当額を、前年度の50円からほぼ半減の計24円とする予定も同時に発表した。
2007年3月22日木曜日
不眠の悩み解消か 睡眠改善薬、新商品が相次ぎ登場
ストレスなどによる不眠症状を緩和する睡眠改善薬市場に今春、新商品が相次いで登場する。5人に1人が不眠の悩みを抱えるといわれ、とくに春先は入社や異動などでストレスがたまりがちな時期。大衆薬市場が伸び悩むなか、各社はヒットした先行品「ドリエル」(エスエス製薬)に続こうと力を入れている。
処方箋(せん)なしで購入できる睡眠改善薬は海外の実績は長いが、国内ではエスエス製薬が03年4月に発売した「ドリエル」が初めて。新規の薬剤として、06年3月末まで3年間の市販後調査が義務づけられ、その間、他社は参入できなかった。
ドリエルの売り上げは初年度から好調で、05年度は27億5200万円。今年3月にソフトカプセルタイプの「ドリエルEX」を発売した。初年度の販売目標は10億円だ。
新規参入では、グラクソ・スミスクラインが3月、「ナイトール」を日本市場に投入。世界15カ国以上で承認され、英国の睡眠改善薬市場でのシェアは8割以上。「不眠症状の発生率は女性が男性より若干高い」(三隅能子シニアブランドマネージャー)とし、ターゲットを25~34歳の仕事をもつ女性に設定。CMには、女優の川原亜矢子さんをモデルに起用する。
さらに、大正製薬は2月から一部で先行販売中の「neoday」を3月下旬に発売予定。資生堂子会社の資生堂薬品も4月参入し、プライベートブランド(PB)商品も登場するとみられる。
参入ラッシュは、大衆薬市場の縮小傾向が背景にある。大衆薬の市場規模(店頭ベース)は01年の約1兆2500億円に対し、05年は約1兆1600億円とみられる。
2007年3月20日火曜日
MVNOは運輸業界でいう旅行会社、相互協力で市場活性化を──JR東の小懸氏
モバイルビジネスの今後のあり方について討議する「モバイルビジネス研究会」に、東日本旅客鉄道の小懸方樹常務取締役がオブザーバとして登場。MVNOを旅行会社になぞらえて、市場活性化につながるという見方を示した。
モバイルビジネスの今後のあり方について討議する「モバイルビジネス研究会」に、東日本旅客鉄道(JR東日本)の小懸方樹常務取締役がオブザーバとして登場。3月18日に始まったばかりのPASMOとSuicaの相互連携の概況や、MVNOに対する考え方を説明した。
3月18日にPASMOとSuicaの相互乗り入れが開始したばかりとあって、まずは「SuicaとPASMOは合わせて(カードが)60万枚売れた」と好調さをアピール。2月末時点で1911万枚(うちモバイルSuicaの利用者は約35万人)だったSuicaの発行枚数も1940万枚となり、モバイルSuicaの利用者も40万人に達したという。JR東日本では今後、Suica/PASMOの相互利用の開始を契機に3000万枚超のカードの発行を見込む。
Suica電子マネーを利用できる店舗は2月末時点で1万300店を数え(コンビニ約2200店、飲食約600店、ショッピングセンター約700店、駅ビル約4200店、その他約2600店)、PASMOとの相互運用開始で1300店が増加。1日当たりの取扱件数は41万件に達しているという。
現状ではカードユーザーの利用が圧倒的に多いSuicaだが、小懸氏はディスプレイで情報を確認でき、通信で各種情報やアプリをダウンロードできるモバイルSuicaに対する期待は大きいと話す。今後はモバイルを含めた乗車券のネット販売比率を高めたいとし、「ゆくゆくは駅で売る切符はゼロにしたい」と意気込んだ。そして、サービスの技術革新を推進する立場からも、モバイルサービスのさらなる活性化と、既存の枠にとらわれないモバイル端末の登場に強く期待すると述べた。
MVNOは運輸業界の旅行会社に相当、相互協力で市場を活性化できる
モバイルビジネス研究会の議題として挙がっているMVNOのあり方について小懸氏は、通信業界を運輸業界になぞらえる形で説明。通信キャリアを交通機関に、MVNOを旅行会社に例え、運輸業も電気通信事業も公共性が高いインフラ事業であり、顧客のニーズをとらえて観光事業を企画/アレンジして“旅”をクリエイトする旅行会社は、運輸業のMVNOと見なせるのではないかと指摘した。
運輸業にとって旅行会社は、旅に付加価値を加え、需要を喚起するための重要なパートナーであるとし、モバイルビジネスにおいてもMVNOの育成を加えることで、顧客のニーズをきめ細かく吸い上げ、全体のトラフィックを増やせる可能性があると説明。オープン化が産業全体の活性化とパイの拡大に寄与するという見方を示した。
2007年3月19日月曜日
仏大統領選、11人が立候補へ
4月22日に第1回投票が行われるフランス大統領選挙を前に、16日、立候補に必要な国会・地方議員や全国市町村首長ら500人の推薦人名簿の届け出が締め切られ、11人の候補者が憲法評議会に規定数以上の名簿を提出した。
同評議会が週末に推薦人名簿を審査、19日に正式立候補者を発表する。
推薦人の数が規定に達したとみられるのは、保守与党・民衆運動連合(UMP)のニコラ・サルコジ内相や、社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル元環境相、中道・仏民主連合(UDF)のフランソワ・バイル党首、極右・国民戦線(FN)のジャンマリ・ルペン党首、共産党のマリジョルジュ・ビュフェ議長、極左・労働者の戦いのアルレット・ラギエ党首ら。
<露旅客機>着陸に失敗し7人死亡、20人が負傷
タス通信などによると、ロシアの航空会社UTエアーのツポレフ(TU)134型旅客機(乗客乗員57人)が17日、ロシア南部サマラの空港で着陸に失敗し、7人が死亡、約20人が負傷した。着陸の際に脚部が作動せず、胴体着陸を強行したとの情報が伝えられたほか、濃霧の中で滑走路の手前に着地した可能性も出ている。 機体は下部を中心に破損したが、火災は発生しなかった。同機はシベリアのスルグトからサマラに向かっていた。 TU134型機は旧ソ連時代に普及した中型機。老朽化が進み事故が多発している。専門家は、後継機へ早期に交代すべきだと指摘している。
大統領にエイズ治療薬の「お告げ」=患者らから賛辞、専門家は懸念-ガンビア
米CNNテレビ(電子版)は16日、エイズのまん延に悩むアフリカ西部のガンビアで、ジャメ大統領の夢に先祖が現れて授けたとする治療薬がエイズ患者・エイズウイルス(HIV)感染者に処方されていると報じた。医療専門家らの間では「患者たちに誤った希望を抱かせる」と懸念が広がっている。 ジャメ大統領が夢で告げられた治療薬は、7種のハーブ・香辛料を混ぜ合わせた、どす黒い薬湯。10年前にHIVに感染したことが分かった54歳の男性は、4週間にわたって薬湯を飲み続けた結果、「14キロも体重が増え、自分が別人のようになったと感じる」と証言。「大統領の夢の治療薬」には賛辞が相次いでいる。 しかし、実際に効果があるかどうかは検証不能。医療専門家は、患者が延命効果のある抗レトロウイルス薬による治療をやめて薬湯の服用に走ることを心配している。
ブレア英首相退陣 来週にも時期決定 BBC報道
ブレア英首相の退陣時期をめぐりBBCテレビは16日、与党、労働党の最高意思決定機関「全国執行委員会」が来週、新首相となる後継者を選出する党首選の日程を決定する見通しだと伝えた。ただ、首相は退陣時期を明らかにしておらず、具体的な日程を決められるかは不透明だ。
党首選は下院の党所属議員44人以上の推薦を受けた候補者で7週間かけて行われ、選挙後の特別党大会で新党首が就任する。首相は早ければ5月3日の地方選後に辞任を表明するとみられており、その場合、新首相決定は6月下旬ごろになる。
首相の後継者ではブラウン財務相が最有力とされ、党内も一本化の方向できた。しかし、今月に入って元閣僚らが若手のミリバンド環境相を推す動きをみせ、新党首争いは混沌とし始めている。
CIA元工作員涙の訴え、身元漏えい「米政権は軽率」
米中央情報局(CIA)工作員の身元漏えい事件で、ブッシュ政権高官によって報道機関に身元を暴露された元工作員バレリー・プレームさん(43)は16日、下院の政府監視・改革委員会で証言し、「ホワイトハウスと国務省は軽率かつ無責任に私の名前と身元を悪用した」と情報工作の不当性を訴えた。
プレームさんは事件発覚後、抗議声明を読み上げたことがあるが、公の場で質疑に応じるのは初めて。90分間の証言は多数のカメラに囲まれた一大イベントとなった。
証言でプレームさんは、「工作員の身元など機密情報は、政治やイデオロギーと無縁であるべき」と強調した。夫のジョゼフ・ウィルソン元駐ガボン大使が、フセイン政権の大量破壊兵器計画の存在に疑問を投げかける報告をまとめたのに対し、ブッシュ政権がその信用性を失墜させるため、意図的に妻の身元を漏えいしたとして、「機密の政治利用」を批判したものだ。
イラクでまた塩素ガス自爆テロ、死傷者360人超す
イラク駐留米軍などが17日明らかにしたところによると、イスラム教スンニ派拠点の西部アンバル県で16日夕、塩素ガス爆弾を積んだトラック3台が相次いで爆発し、住民計8人が死亡、同350人と米兵6人が負傷した。
スンニ派武装勢力は最近、首都バグダッド以外での塩素攻撃をエスカレートさせており、イラク戦争開戦から4年を迎える20日を前に、米軍が主導する首都の治安作戦を妨害する狙いがあるとみられる。
16日のテロが起きたのは、県都ラマディ北東の治安部隊検問所、ファルージャ南郊の警察検問所、同地の部族長宅の3か所。このうち部族長宅では、約750リットルもの塩素ガスを詰めたボンベが爆薬とともにさく裂したという。住民らは肺や皮膚の火傷、嘔吐などの症状を訴えている。
貨物船衝突、17人死亡・不明=東シナ海
新華社電によると、中国・浙江省沖の東シナ海で17日夜、2隻の貨物船が衝突、8人が死亡する事故があった。 衝突したのは中国船籍と香港船籍の貨物船で、香港船が沈没、乗組員29人が海に投げ出された。18日夜までに12人が救助されたが、8人の死亡が確認されたほか、9人が行方不明となっている。
米朝、金融制裁問題で共通認識=マカオ資金の凍結解除発表へ-「6カ国」に好影響
中国の外交政策を統括する唐家セン国務委員は18日、自民党の中川秀直、公明党の北側一雄両幹事長と北京市内で会談した際、米国と北朝鮮がマカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)をめぐる金融制裁問題に関して「双方受け入れ可能な共通認識」に達したことを明らかにした。 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)も記者団に対し、この問題で近く発表があると述べ、問題の決着を示唆した。BDAの北朝鮮資金の凍結解除が発表されるとみられる。19日の6カ国協議全体会合を前に、米朝が金融制裁問題で合意に至ったことは協議に好影響を与えそうだ。
フィンランドで総選挙=中央党が第1党維持か
フィンランドで18日、一院制議会(定数200)選挙の投票が行われた。即日開票され、同日深夜(日本時間19日朝)には大勢が判明する見通し。 事前の世論調査では、バンハネン首相率いる中道右派・中央党がトップに立っており、第一党の座を維持する見通し。連立相手の中道左派・社会民主党と野党の保守・国民連合が2位を争う展開で、いずれにせよ、中央党を中心とした連立政権となる公算が大きい。
2007年3月18日日曜日
賠償金10億ドルを求める Viacom の著作権侵害訴訟に同業者から異論
Viacom (NYSE:VIA) が Google (NASDAQ:GOOG) を相手取って起こした YouTube における著作権侵害訴訟の主な論拠について、Viacom と競合関係にある制作会社の幹部は、Viacom の主張と異なる見解を示した。
匿名を条件に取材に応じたこの制作会社の幹部によれば、ある大手制作会社の知的財産担当弁護士は、YouTube における著作権侵害対策について、Google は「きわめて協力的」と評しているという。
こうした見解は、Viacom が13日に Google を相手取り、賠償金10億ドルを求めて起こした訴訟の主な論拠と相反する。Viacom の主張によれば、サイト上での著作権侵害を抑えるために事前措置を取らなかったのは YouTube の戦略で、他者の創造的な作品を「不当に利用」することで「有利な」ビジネスを作り上げたという。Viacom の主張は、Google が著作権侵害対策で誠意を見せなかったと続く。
だが、今回取材に応じた制作会社幹部によれば、同社の経験では、Google が著作権侵害に対する行動を避けるようなことはなかったという。ただし同氏は、YouTube が保持している動画の量から、消極的に見えることはあるかもしれないと付け加えた。
「あれほど大規模なサイトの場合、完全に先手を打つことは不可能だ。どうしても後手に回ることになる。Google が対応できるまでの間、しばらくはコンテンツが存在してしまう。それは仕方のないことだ」と同幹部は述べた。
また、今回取材に答えた同幹部の所属する制作会社では、一部の著作権保護対象作品を視聴者がオンラインで共有することについて、制作会社にもメリットがあると認識しているという。これも、Viacom の見解とは異なる点だ。
同幹部は YouTube でコンテンツが勝手に流通することについて、「宣伝になる。ファンの間で話題になる。作品に対する興奮を生み出し、その興奮をファンの間で共有してもらえる」と語った。同幹部が所属する制作会社は、YouTube と Google に対して「様子見」の構えで、こうしたメリットを期待しつつ、必要とあれば知的財産の保護に動くという。
Red Hat、今後は相互運用性やアプライアンス分野に関する発表も
Red Hat (NYSE:RHT) は、14日に同社主力製品の最新版となる『Red Hat Enterprise Linux 5』(RHEL 5) をリリースしたばかりだが、今後は相互運用性の拡大やアプライアンス モデルに関する発表も増えるという。
RHEL 5 のリリース当日はやはり同サーバーが注目を集めたが、Red Hat は新しいデスクトップ向け RHEL の最新版もリリースしている。
Red Hat のパートナー開発担当副社長 Mike Evans 氏は取材に対し、当日の大きな話題にはなっていなかったものの、RHEL 5 のデスクトップ版とワークステーション版も同日リリースしたと述べている。
「これから数か月かけて、われわれは自分たちの考えや計画についてもっと説明していくが、デスクトップ向け RHEL の最新版はすでにリリースされている」と、Evans 氏は語った。
Red Hat では今後数か月の間、デスクトップ関連の話題が多くなるという。その多くは、Microsoft (NASDAQ:MSFT) の『Windows』システムとの相互運用性に関するものだ。
RHEL 5 リリース当日のイベントの最後に、Red Hat のエンジニアリング担当副社長 Paul Cormier 氏は、同社の今後の計画について少しだけ明らかにした。
「これまで数か月の間に『Samba』チームの大部分の開発者が Red Hat を訪れた。同チームは当社のディレクトリチームと共同で開発に取り組んでいる。これからの数か月で、相互運用性に関する成果がさらに多く出てくるだろう」と、Cormier 氏は言う。
Red Hat はまた、ソフトウェア アプライアンス市場にも非常に強い関心を持っている。Red Hat の前経営陣が設立した Linux ベンダー rPath が同市場で成果をあげつつあり、Red Hat もそのことを意識している。Evans 氏は取材に対し、次のように語った。「われわれはその件に関してはすでに VMware と共同で取り組んでおり、どのような利益と需要があるかを調べるために、ISV (Independent Software Vendor) パートナーや顧客と話し合っている。ソフトウェア アプライアンス分野全体において、当社からさらに多くのニュースが出てくるはずだ」
ニコニコ動画(γ)、3月17日に利用可能ユーザー数を20万まで拡大
ニワンゴは、2007年3月16日、同社の提供する「ニコニコ動画(γ)」のテスター向けクローズドサービスの利用人数を、3月17日より現状の10万 ID から20万 ID に拡大すると発表した。
また、一週間後の3月24日には、利用可能人数をさらに30万人まで拡大する予定で、これにより、3月16日時点での ID 登録ユーザー約28万 ID をカバーすることになるという。
3月16日時点では、18万 ID 分のユーザーはサービス開始を待っている状態だが、ID 100,001~150,000のユーザーは、時間限定で利用可能という状況。
今回の回線の増強で、3月17日より20万 ID のユーザーまで、3月24日より30万 ID のユーザーまでがサービスの利用が可能となる。
現在も ID 登録は引き続き受け付けられており、3月24日に30万までの残り約2万 ID に滑り込めば、来週末から「ニコニコ動画(γ)」を利用できるようになる。
ニワンゴは、3月中は順次回線を増強し、サービス対象人数の拡大を図っていくという。
動画投稿・共有サービスの FlipClip、「サムネイル変更機能」を追加
動画投稿・共有サービスの FlipClip は、2007年3月16日、クリップのサムネイル画像などを変更できる「サムネイル変更機能」を追加した。
サムネイル変更機能では、自分のクリップのサムネイル画像や再生前に表示されるプレビュー画像を指定したシーンに変更できる。
クリップ中の1シーンを2クリックでサムネイルに設定することが可能だが、クリップ中のいくつかのシーンをサムネイルの「候補」として選び、その中の1つをじっくり選ぶことも可能。
プラネックス、Wii 対応 USB2.0 有線 LAN アダプタ「UE-200TX-G」
プラネックスコミュニケーションズは、2007年3月15日、任天堂のゲーム機「Wii」に対応した USB2.0 LAN アダプタ「UE-200TX-G」を3月下旬、全国の主要代理店および PLANEX Direct を通じて発売すると発表した。
「UE-200TX-G」は、Wii に接続するだけで利用可能。ゲームソフトをダウンロードできる「バーチャルコンソール」や、天気、ニュース、ショッピングなどができる「ウィーチャンネル」、メッセージのやり取りができる「ウィーコネクト24」などのサービスを利用できる。
Wii は標準で無線 LAN 機能(IEEE802.11b/g準拠)を搭載しているが、有線 LAN 環境でネットワーク接続したい場合には、このような機器が必要となる。
「UE-200TX-G」は、Wii 以外でも Windows Vista/XP/2000/Me/98SE、Mac OS X でも動作可能となっており、幅広く利用できる。
また、鉛、カドミウム、水銀、6価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルの有害物質の使用量を規制している「RoHS」にも対応する。
NTT Com など、goo ラボで Web 上でデスクトップ環境を実現する実証実験
NTT コミュニケーションズと NTT レゾナントは15日、実験サイト「goo ラボ」にて、特別なソフトをインストールすることなく、インターネット上でブラウザからログインするだけで個人のデスクトップ環境を実現する「ウェブデスクトップ」の共同実験を開始した。
ウェブデスクトップは、Ajax を使い Web 上で個人の仮想的なデスクトップ環境を実現する。各種の設定は Web 上で保存されるため、インターネットに繋がっているどの PC からでも自分の作業環境を再現できる。
ウェブ検索機能、ウェブメール機能、スケジュール管理もできるカレンダー機能などを備え、それぞれ専用のソフトを起動する必要がない。
また、開いたウィンドウなども含め、ログオフ時の状況が自動的に保存されるので、自分の作業が中断されることがない。
実験は9月までの予定。gooID の登録ユーザーであれば、期間中誰でも利用できる。
SAP、CeBIT で相次いで新製品を発表
企業向けソフトウェアの大手 SAP (NYSE:SAP) は15日、同社の原点と言えるサプライチェーン分野で、企業による製品の追跡/認証を支援する一連の製品を発表した。発表はドイツのハノーバーで開催中の『CeBIT 2007』(3月15日-21日) で行なわれた。
SAP が発表したのは、製品追跡/認証 (PTA) アプリケーションとオブジェクトイベントリポジトリ (OER) だ。これらの製品を利用すると、企業は RFID などの電子タグからのデータをまとめ、そのデータを統合業務パッケージ (ERP) やその他のビジネスアプリケーションに連係させることが可能となる。
こうした技術を組み合わせることによって、企業は自社が生産し配送した製品を追跡、認証できるようになる。その製品を自社内で管理している間だけでなく、取引相手に引き渡した後でも管理が可能だ。
PTA と OER の販売開始は2007年第2四半期となる予定だ。
SAP はまた、『Automated Export System』(AES) も発表した。これは、関税申告を2009年7月までに電子化することを求める EU の新しい規制に、欧州の輸出企業が対応できるよう支援するスタンドアロン型のアプリケーションだ。
さらに SAP は、同じく CeBIT の場で、1月のアナリスト向け電話会見で発表した中規模企業市場向け新製品『A1S』(開発コード名) のロードマップを明らかにした。 1月の時点で、SAP の CEO (最高経営責任者) Henning Kagermann 氏は、オンデマンド配送モデルに適した新しいコードベースと、中規模企業にとって魅力ある柔軟な価格体系を A1S の特長として挙げていた。また、販売開始時期については、2007年第1四半期の終わりごろになるとしていた。
15日の発表で、Kagermann 氏は A1S の市場展開を数段階に分けて行なうこと、および15日当日から SAP が選んだ複数の顧客企業で製品の試験運用を開始することを明らかにした。A1S はコードベースだけでなく、ビジネスモデルもこれまでにないものであるため、今までのような発売方法を採用せず、ベータテストを行なってもらう顧客を次第に増やすなど、段階を踏んで提供を開始すると、同氏は説明した。
IBM、SOA に仮想化を導入するシステムを発表
サービス指向アーキテクチャ (SOA) に仮想化技術を取り入れれば、企業はより効率よくコンピュータ リソースを活用できるということは、ここ数年、IT アナリストたちの間で言われてきた。
IBM (NYSE:IBM) は15日、同社の『System p』サーバーの仮想化機能と SOA 用ミドルウェアを結びつけることにより SOA に仮想化を導入することを発表した。ハードウェアおよびソフトウェアをパフォーマンスよく運用し、維持管理の労力を軽減できるように顧客を支援することが狙いだ。
仮想化により、IT 管理者は複数のソフトウェアを1台のマシン上で運用することが可能になる。
IBM の System p サーバーは仮想化に対応しており、1台のマシンを複数のパーティションに分割し、パーティション毎に異なる OS やさまざまなアプリケーションを動作させることができる。これは、高い処理能力が必要なときに、顧客が処理リソースを再割当するのに役立つ。
SOA は、分散コンピューティングパラダイムの1つで、さまざまなサービスやソフトウェアの再利用を可能にすることで、コンピューティングの効率化を図る。このため、SOA に仮想化を導入することは筋の通った選択だ。だが、だからといって導入が容易というわけではない。
IBM は、パーティションへの処理リソースの再割当をオンザフライで行なうことで要求のピーク時に対応できるようにするため、『System p Configurations for SOA Entry Points』の提供を開始する予定だ。System p サーバーは、1台で IBM の UNIX 系独自 OS『AIX』と Linux を同時に運用する。
IBM の Systems & Technology Group の System p サーバー担当副社長 Scott Handy 氏によると、システムを継続動作させるための障害対策プログラム『High-Availability Cluster Multiprocessing』(HACMP) もオプションとして提供する予定だという。
System p Configurations for SOA Entry Points は、System p サーバーと同社の『WebSphere』『Tivoli』『Information Management』といったソフトウェアとを統合し、顧客やビジネスパートナー向けの行き届いたリファレンスアーキテクチャを含んだ形で、主用途別に5種類の構成が用意される予定だ。
System p シリーズでのこの試みが成功すれば、『System x』『System i』『System z』などの各サーバーシリーズへの展開も考えられる。
Microsoft、『Dynamics CRM』の SaaS 版を披露
Microsoft (NASDAQ:MSFT) の CEO (最高経営責任者) Steve Ballmer 氏は14日、『Dynamics』製品カンファレンス『Convergence 2007』最終日の締めくくりとして、年内にも提供開始予定のサービス『Microsoft Dynamics Live CRM』を実演披露した。同サービスは、Microsoft が初めて Dynamics 製品で「サービスとしてのソフトウェア」(SaaS) 型配備モデルを用いるものになる。
Dynamics Live CRM (開発コード名『Titan』) は、マルチテナント型のコードベースを用い、従来的な顧客側配備モデルと、SaaS 型配備モデルの両方に対応する。マルチテナント性を持たせたことで、各顧客に合わせて構成を変えつつ、複数の顧客に同時にアプリケーションを提供することができる。しかもその一方で、各顧客のデータは、無許可アクセスから保護される。
Dynamics Live CRM は、2005年12月に発売した『Dynamics CRM 3.0』を SaaS 対応に発展させたものだ。Microsoft は昨年7月、Dynamics CRM の次期リリースで SaaS 型に移行すると発表していた。同社の発表によると、Dynamics Live CRM サービスの提供は、今年第3四半期に開始する予定という。
Ballmer 氏は実演の中で、Dynamics CRM Live を利用すれば、従来通り Dynamics CRM を自分たちのシステムにインストールする形はもちろん、オンデマンドで利用する形でも、CRM データにアクセスできることを示した。いずれも見た目や操作性はまったく同じで、データアクセスには『Microsoft Outlook』をはじめ、Web ブラウザや携帯機器も利用できる。
調査会社 Yankee Group の企業アプリケーション調査ディレクタ Cheryl Kingston 氏によると、Microsoft にはこの約束を果たす必要があり、それを履行したという。同氏は取材に対し、「Microsoft は、かなりまとまった形の製品を最初に提供しようとしているようだ。SAP が自社製品で行なっているように、ばらばらにしたものではない」と語った。
同氏は、企業が迷わずに済むため、慣れ親しんだ見た目を保つことは重要だとして、次のように述べた。「人々は、今のユーザーインターフェースを気に入っている。同一製品ならば、配備戦略とその選択だけで済ますべきだ。(ソフトウェアを) 自社で配備する形を求め、オンデマンド型については一切考慮しない企業もあれば、オンデマンド型を求め、自社配備は一切考慮しない企業もある。したがって、そうした要望すべてに応えなければならない」
IP アドレスと、ドメイン/組織名/住所/電話番号などを関連付けたDB を販売
サイボウズ・メディアアンドテクノロジーは2007年3月13日、サイバーエリアリサーチの「SURFPOINT-BtoB」の販売を開始した。
SURFPOINT-BtoB は、国内で使用されている IP アドレスと、ドメイン、組織名、住所、電話番号、 FAX 番号などを関連付けた DB。
収録 IP アドレスは5,942万8,432件、収録ドメイン数は22万3,732件、逆引き期間は2005年5月23日~10月30日。
データ更新頻度は年1回。
価格は、導入先の月間 PV により異なる。月間1,000万 PV までの Small クラスで172万8,000円(総額)。
ネットマイルのポイントをナップスターの音楽配信サービスと交換できる
インターネット上の共通ポイントプログラム運営会社のネットマイルと、定額制聴き放題サービスの音楽配信事業を行うナップスタージャパンは2007年3月13日、ネットマイルのポイントをナップスターの定額制音楽配信サービスに直接交換できるサービスを開始した。
「ナップスター」は定額制音楽配信サービスで、「ネットマイル」は、加盟サイトでアンケート回答、会員登録、資料請求、買物などで貯めたポイントを、航空会社のマイレージやその他のポイント、電子マネー、デジタルコンテンツなどに交換するサービス。
今回開始のサービスで、ネットマイルのポイントを、月額1,280円の「Napster Basic」と月額1,980円の「Napster To Go」に交換できるようになる。
この提携は、ナップスターのサービスとの交換を望む会員の声にこたえるもの。これまでにもゲームなどのデジタルコンテンツとの交換サービスはあったが、音楽ダウンロードと直接交換できるのは、今回が初めて、とのこと。
Cisco、企業向け Web コラボレーションの WebEx 買収へ
Cisco Systems (NASDAQ:CSCO) は15日、オンデマンド型コラボレーション用アプリケーションの WebEx Communications (NASDAQ:WEBX) を買収することで両社が合意に至ったと発表した。Cisco は株式公開買い付けによって WebEx の全発行済み株式を取得する予定で、買収総額は現金32億ドルになる見通しだ。今回の買収には、急成長を遂げる Web ベースのコミュニケーション市場において、より大きな力を得る狙いがある。
Cisco が示した公開買い付け価格は、WebEx 株1株あたり57ドルというものだ。これは、WebEx 株の14日終値46.20ドルで計算すると、23%ものプレミアムを乗せた金額で、Cisco が Web コラボレーション市場の潜在的な可能性を真摯に捉えていることがうかがえる。
WebEx は、インターネットを通じたリアルタイムの Web 会議を実現するソフトウェアを、有料サービスとして販売している。また同社は、ユーザー同士が文書や作業空間を Web ベースで共有し、生産性を向上するためのソフトウェアも提供している。
Cisco の最高開発責任者 Charles Giancarlo 氏は、声明の中で「ネットワークはプラットフォーム」という同社の方針を改めて示した上で、WebEx の技術と各種サービス製品群が、中小企業における共同作業目的のコミュニケーション市場で、Cisco に新たな足場をもたらすと語った。
また、Giancarlo 氏は Cisco の公式 Blog にも投稿し、ビデオ/音声/情報を伴なうインターネットでの共同作業を実現する Web 2.0 という潮流の中で、WebEx の技術は一般消費者の遊びの面ではなく、業務効率化の面で大きな前進をもたらすと述べている。
WebEx 買収手続きは、Cisco の第4会計四半期 (5-7月期) 中に完了する見通しで、WebEx の CEO (最高経営責任者) Subrah Iyar 氏は Giancarlo 氏の直属となる。そして WebEx の契約サービス型のビジネスモデルは、Cisco 開発部門の一部として合流後も引き続き維持する。
アットネットホームなど、バーチャル動物園で動物園の入園者数が3倍に増加
CATV 局向け ISP のアットネットホーム株式会社(@NetHome)、長野県須坂市、須高ケーブルテレビ株式会社は15日、共同で運営するバーチャル動物園「デジタルアニマルパーク」の配信開始後、2年間で須坂市動物園の年間入園者数が約3倍に増加した、と発表した。また、デジタルアニマルパークは20日にリニューアルオープンする。
デジタルアニマルパークは、2005年3月に3者が協業で開始したもの。須坂市動物園に暮らす動物たちの様子をライブ動画カメラで24時間配信する。全国の@NetHome コンテンツ配信ケーブルテレビ局のインターネット加入世帯は無料で視聴できる。
デジタルアニマルパーク開始後、須坂市動物園の年間入園者数は、2004年度の7万4,266人から2006年度には21万7,502人へと約3倍に増加したという。
リニューアルオープンでは、ライブカメラを現在の17台から22台に増設し、動物の種類を12種類から16種類に増やす。より多彩な表情や動きを観察するため、暗視カメラや音声付きカメラも増設される。また、ショット撮影機能を付加し、視聴者の PC 上において静止画を撮影し、閲覧できるようになる。
また、須坂市動物園オフィシャルコミュニティ「きょうのハッチ(仮称)」を開始し、飼育員が動物園の最新情報を更新する。
そのほか、動物園への募金を開始。デジタルアニマルパークオリジナル壁紙を販売し、売上の一部を須坂市に寄付する。
なお、4月からは須坂市のホームページでもライブカメラの一部の映像を見ることができるという。
Google プライバシー方針を変更、サーバーログを匿名化へ
Google は今後、ユーザークエリ/IP アドレス/クッキーの詳細をデータベースに無期限に保存しないことを14日、明らかにした。インターネット検索を利用する際に、ユーザーは匿名性が守られていることを期待できるという。
Google はプライバシーに関する方針を変更し、法律でデータ保存期間の延長を求められない限り、一定の期間後にサーバーログを匿名化すると、同社の公式ブログで発表した。
同社によると、セキュリティを高める目的でサーバーログデータの保存は続けるが、18か月から24か月後には身元を特定できる情報をすべて匿名化するという。この方針変更は、ヨーロッパとアメリカのプライバシー分野の関係者と話し合った結果だと同社は説明している。
Google は2006年1月、数百万の URL インデックスおよび同社の検索エンジンを使った1週間分の検索データの提出を求めた米司法省に対し、プライバシーの観点から強く抵抗した。
司法省は、未成年に有害なコンテンツを選別するにあたって、フィルタリングソフトウェアの有効性を計測するためデータが必要だと説明していた。America Online、Yahoo!、Microsoft の各社は求めに応じたが、Google は司法省の要求は行き過ぎだと主張して判断を裁判所に委ねた。
カリフォルニア州サンノゼの連邦地方裁判所は2006年3月、5万件の URL ログのみを提出すればよく、司法省が要求していた検索クエリのデータは提出しなくてよいとの判断を示した。
Google は司法省には抵抗したが、20th Century Fox Television からの要求には柔軟な姿勢を見せた。Google はカリフォルニア州北部地区米連邦地裁の発行した召喚状に従って、『24』の全エピソードを放送および DVD 発売の前に Google 傘下の YouTube に違法にアップロードしたユーザー2人の ID を Fox に開示した。
日立情報システムズ、IC タグ付きタオルをライブツアーのチケットに
株式会社日立情報システムズは、株式会社スパイスミュージック、ぴあ株式会社が主催し、2月26日から3月14日まで全国6会場で開催された「ORANGE RANGE」のファンクラブライブツアー「AID JAM007」に、IC タグを活用した入場受付システムを提供した。
このシステムは、ライブチケットの代わりに、ミューチップ入りの IC タグを縫い付けたタオルマフラーを、ライブの申込者にあらかじめ発送し、ライブの当日、入場受付で IC タグの ID を読取ることにより、チケットの偽造防止と本人確認を実現するもの。
ミューチップは、日立製作所が開発した世界最小クラスの無線 IC タグで、128ビットの読み出し専用データを製造段階で記録しており、ID の書き換えができないため、高い真正性が保証される。
ミューチップは袋状の IC タグに入り、タオルマフラーに縫い付けられ、万一の破損に備え、IC タグには管理番号が刺繍されている。
個人情報はすべてデータベースに管理され、タグには ID のみ記録されているため、IC タグから個人情報が流出することはないという。
日立情報では、スパイスミュージック、ぴあと共同で、タオルマフラー用の IC タグ約2万枚と入場受付システムを開発して AID JAM007 に提供した。
BT、IP 電話移行期間に契約や利用明細を一元化できる「BT Onevoice」
BT Group は、2007年3月13日、従来の電話サービスから新型の IP 電話サービスへ移行する際に伴う技術的・財政的な問題を解決した新たな IP 電話サービス「BT Onevoice」の提供を開始したと発表した。
企業・団体が IP 電話のネットワークを構築する場合、IP 電話を全組織に採用するために、各拠点を一つずつ拡大していく方法と、特別に選択した拠点だけに採用する方法が存在する。
いずれの場合も既存の電話から IP 電話に換える移行時期が必要になり、その時期には既存の電話回線と IP 電話回線が同時に存在することになる。この際に重大な問題が発生する危険性があるが、「BT Onevoice」は、この問題を解決するように設計されている。
BT Onevoice では、サプライヤが1社に絞られるので、契約書や利用明細も一元化される。また、IP テレフォニーへの移行ペースを自在に調整できるので、既存のハードウェアが型遅れになるまで使用できる。
2007年後半に導入される予定の Onevoice Mobile Access では、BT の国際音声ネットワークを介して IDD(国際ダイレクト通話)とローミング通話が可能で、モバイルユーザーはコストを削減できる。
バッファロー、フラッシュメモリを採用した容量16 GBのシリコン HDD
株式会社バッファローは、フラッシュメモリを採用した USB 2.0対応のシリコン HDD「SHD-U16G」を3月下旬に発売する。容量は16 GB で、価格は1万9,210円(税別)。
データ記録用にフラッシュメモリを採用しているため、重さは20gとモバイル用途に適している。また、モーター回転部などの駆動部分をもたないため、落下や振動などの衝撃にも強い。消費電力は1.25W 以下。
添付ソフトとして、バックアップソフト「Acronis True Image LE」と「簡単バックアップ」、暗号化ソフトウェア「Secure Lock Ware」が付属する。
ドライバインストールは不要。対応 OS は、Windows Vista/XP/2000。
NTT コムウェア、フィッシング対策「PHISHCUT」を北海道銀行に導入
NTT コムウェア株式会社は15日、電子透かしを利用したフィッシング対策ソリューション「PHISHCUT」を、株式会社北海道銀行に導入し、同行ホームページでの利用を開始した。
PHISHCUT は、企業の Web サイトが正規のものであるかどうかを判断し、疑いのある場合は警告を出してフィッシング詐欺から顧客を守るサービス。サイトに電子透かし埋め込み、利用者側の専用ソフトと認証システムとで連携して認証する。
認証システムと専用ソフトのダウンロードサイトは NTT コムウェアが ASP 方式で提供する。専用ソフトが自動的に認証を行うため、利用者はソフトをインストールするだけで利用できる。
NTT コムウェアは、静岡銀行にも PHISHCUT を導入している。
ACCESS の「NetFront MobiTunes」が「SoftBank 911T」に採用
ACCESS は、2007年3月16日、ソフトバンクモバイル向けに、ワンセグ視聴アプリケーション「NetFront MobiTunes」を提供し、この「MobiTunes」が3月17日発売の「SofBank 911T」(東芝製)に搭載されたことを発表した。
「NetFront MobiTunes」は、映像、音声、番組情報を始めとするワンセグ視聴や録画など、ワンセグ端末向けのさまざまな機能を備えたアプリケーションで、携帯端末への搭載は今回が初となる。
ACCESS では、「911T」に Microsoft Office 文書の携帯端末向け表示閲覧ソフト「NetFront Document Viewer」や、PDF 文書の表示閲覧ソフト「Adobe Reader LE」もソフトバンクモバイル向けとしては初めて提供。
従来から提供しているブラウザ、メーラー、IMS(IP Multimedia Subsystem)機能などもあわせ、多彩なマルチメディアサービスの実現をサポートしている。
SoftBank 911T、3月17日発売~Bluetooth サングラスセットも同時発売
ソフトバンクモバイルは、2007年3月16日、ワンセグ対応の新機種「SoftBank 911T」(東芝製)を、3月17日に全国発売すると発表した。
「SoftBank 911T」は、「ワンセグ」対応でありながら薄さ約 17.9mm を実現したスライドモデル。大型3インチワイド VGA 液晶や 1GB の大容量メモリーを搭載し、「3Gハイスピード」にも対応する。
Bluetooth 通信を使ってワイヤレスで音楽を楽しめる、アイウエアブランド「OAKLEY」の Bluetooth 搭載サングラス「O ROKR」とのスペシャルパッケージモデルも、同日に発売される。
ソフトバンク原宿、「X01HT」のタッチ&トライイベントを開催
ソフトバンク原宿は、2007年3月16日~21日の期間、ソフトバンクモバイルの HTC 社製スマートフォン「X01HT」のタッチ&トライイベントを開催する。
ソフトバンク原宿は、2007年2月10日に東京・原宿にオープンしたソフトバンクショップ。売り場面積は532平方メートルで最新端末をじっくり試せるほか、24時間年中無休で営業しており、100席に迫るカウンターを用意している。
店舗では、特定の端末をピックアップして紹介するコーナーを用意しており、様々な端末が週替わりで紹介されているという。
3月16日には、「X01HT」の新色が発売となり、「X01HT」で S!メール(MMS)および SMS の送受信を実現するアプリケーション「SoftBank メール」が提供開始となった。
これにあわせて、3月16日~21日は「X01HT」のタッチ&トライイベントが開催されている。20台の実機が用意され、そのうち10台強が店舗を訪れたユーザー向けに開放される。
jig ブラウザ、モバイル Suica によるオンライン決済に対応
jig.jp は、2007年3月15日、同社の提供する携帯電話向けフルブラウザ「jig ブラウザ」において、モバイル Suica を利用した携帯電話によるオンライン決済に対応すると発表した。
なお、モバイル Suica に対応するのは年額利用料金の支払いのみとなっており、月額払いで利用する場合には対応しない。また、ウィルコムの場合は「WILLCOM 公式課金」でのみ、支払いが可能となっている。
販売奨励金モデルが日本の部材の国際競争力を高める~KDDI 社長会見
KDDI は、2007年3月14日、恒例となっているプレス向けの社長会見を行い、KDDI 代表取締役社長兼会長の小野寺正氏が、「モバイルビジネスの今後と国際競争力について」と題したプレゼンテーションを行った。
低価格での端末提供によって、携帯電話は急速に普及した。この低価格を支えているのが販売奨励金、いわゆる「インセンティブ」、携帯電話事業者が販売代理店に支払っている報奨金だ。
加入者数の伸び率は鈍化しているものの、端末の出荷台数は高水準で堅調に推移している。小野寺社長は以前から、販売奨励金が携帯電話の価格を下げることで、より高機能の端末が広く普及していることを指摘しており、今回の会見でも「販売奨励金が続いているので、定期的な機種変更が促され、端末出荷台数は減らない」と述べる。
また、コンテンツ市場の発展にも言及、コンテンツ市場は対前年度比1.4倍の伸びである一方、移動体通信事業者三者の営業収益は、同時期に+1.3%とほぼ横ばいであるという。コンテンツ市場は営業収益の伸び率をはるかに超える勢いで拡大している。
続いてのテーマは「ビジネスモデル多様化への取り組みと課題」。この中で小野寺社長は、毎回記者団から質問のある「MVNO」と「販売奨励金モデル」に関しての説明を行った。
KDDI は、トヨタ「G-BOOK」、ココセコムなどの形で、すでに MVNO 連携を実施している。小野寺社長は、いすゞ自動車が提供している運行情報システム「みまもりくんオンラインサービス」の事例を紹介し、「EZweb とはトラフィックの出方が全く違う」と述べ、「このような形であれば、MVNO ともっと協力していきたい」と MNO としての意欲を示した。
一方、MVNO が旧い端末で事業を行うことには懸念を示しており、EV-DO などの技術革新を継続して進めている KDDI と、提供を受ける MVNO 側が互いに理解することが MVNO 参入促進の条件であると、小野寺社長は述べる。
販売奨励金モデルに関しては、低価格での端末提供が携帯電話の需要拡大や高機能サービスの急速な普及につながっているというメリットを重ねて強調。
また、通信事業者の監督省庁が郵政省であった時代には「公共性の点から、利用者を縛る利用期間設定は認められない」との認識であったが、総務省の「モバイルビジネス研究会」では「利用期間での制限はあってもよい」との見解が示されたと理解しており、今後は通信料金や端末の利用期間のパッケージ化などのビジネスモデルを検討していくという。
3番目のテーマとしては「携帯電話の国際市場における国際競争力」が挙げられ、日本の携帯電話の競争力に関して、KDDI としての見解が説明された。
モジュール・部材分野では、日本製品のシェアは高く、部材では4割、バッテリーでは7割というシェアを誇るという。逆に日本の携帯端末メーカーのシェアは合計でも1割程度であるという。
小野寺社長は、日本の部材が強い理由は「先端的な商品展開が可能であること」とし、ここでもまた、それに貢献しているのが販売奨励金モデルであると述べた。
逆に端末においては Nokia、Motorola の2強に、日本と同様、GSM を採用していない韓国の Samsung が3位で続いていることに言及し、共通規格に関する特許を持っていなくとも、世界市場では通用すると述べる。
小野寺社長は「何を目指して国際競争力の強化とするかをしっかり定めなければならない」と言う。
「ケータイは PC に近づいていき、将来的には標準化された部材を組み合わせてソフトで差別化を図るようになる」というのが小野寺社長の持論だ。そのときに、メーカーと部材、どちらが強いほうがいいのか、と氏は問う。
第2世代の規格である PDC を日本で標準化するとき、NTT の仕様に則ったものであったため、NTT が先行、圧倒的な差をつけられたという過去が KDDI にはある。小野寺社長は、「ドコモが自社技術を国際標準にしようとしている」4G ではこのようなことは「絶対に受け入れられない」という。
開発リソースの一本化、巨大なグローバルマーケットへの対応、そして「標準」に自社特許などを組み込むことで他社との特許交渉を有利にするというのがメーカー側の標準化の目的であるという。
一方、ユーザーと事業者にとっては、相互接続性の確保、価格競争によるコスト低減、そして低端末価格であるという。
特許交渉を有利に進めたいのがドコモの立場であり、KDDI は後者の立場をとる。低端末価格を実現するには、販売奨励金制度は不可欠だ。小野寺社長が一貫して販売奨励金制度に拘る理由はここにある。
なお、記者団からの、QUALCOMM が力を持ちすぎている現状をどう思うかとの質問に小野寺社長は「非常に大きな問題だが、QUALCOMM を排除できるという状況ではない」とし、「ドコモがああなら(自社規格の標準化に拘るなら)QUALCOMM とやらざるをえない」と答えた。
SBM のホットステータスとサークルトーク、5月8日正式サービス開始
ソフトバンクモバイルは、2007年3月15日、ソフトバンク携帯電話を利用したコミュニケーションツール「ホットステータス」と、多人数対応 PTT「サークルトーク」の正式サービスを2007年5月8日に開始すると発表した。
「ホットステータス」は、お互いに登録し合った仲間と、気分や状況を専用のステータス画面で確認し合えるサービスで、2006年11月より試験サービスが提供されている。
その時点で利用可能な通信手段も通知できるので、相手側は、「電話」「メール」「サークルトーク」の中から、状況に合わせた通信手段を選択して連絡を行える。
「ホットステータス」は、4月3日に正式サービスの申込み受付を開始し、月額使用料210円(税込)で提供される。
「サークルトーク」は、同時に本人含め最大11人と、トランシーバーに近い感覚で、音声通話ができる PTT サービス。「ホットステータス」と機能連動しているので、話したい相手が参加可能かどうかを、あらかじめ確認できる。通話中に参加メンバーの追加や退出、再参加も自由に行える。
「サークルトーク」の利用には、「ホットステータス」の申込みが必要。月額使用料は無料で、発言をする際にパケット通信料がかかる。
なお、正式サービスの開始にあわせて、2007年8月まで、「ホットステータス」の月額利用料、および「サークルトーク」の通信料が無料となる、無料お試しキャンペーンが実施される。
SELinux のセキュリティ強化をより簡単に
セキュリティをもっと簡単に
「Brickwall Security Suite」を1月にリリースしたオープンソースセキュリティベンダの Tresys Technology は、今月のユーザーシンポジウムに向けた準備と、「Razor」関連の IBM との共同開発を着々と進めている。Razor は同社の市販製品第二弾で、Linux カーネルに搭載された SELinux(Security-Enhanced Linux)の「強化セキュリティ」をスムーズにインプリメントする。
Tresys の最高技術責任者(CTO)、Frank Mayer 氏は LinuxPlanet のインタビューに答え、GUI を搭載した Brickwall スイートには、無償の「Standard」バージョンのほか、商用の「Professional」および「Enterprise」の両エディションがあることを指摘した。
同スイートは基本的に、大企業や中小企業の IT 担当者が今後有望なセキュリティ技術をもっと簡単にコンフィギュレーションおよびカスタマイズできるようにし、SELinux の採用を拡大することを目指している。
Mayer 氏は LinuxPlanet に対し、「SELinux はあらゆるものをロックする。でも、Linux は結構複雑なこともある。SELinux だと、これがかなり複雑になることがある」と語っている。
Linux 2.6カーネルで新たに追加された SELinux は、当初は米国家安全保障局(NSA)が高いセキュリティの要求される政府導入用に開発した。この技術は、きめ細かいセキュリティの実現を目指し、「強制アクセスコントロール」で構成されたロールベースの許可システムを採用する。
同氏は、「しかし、SELinux にはアセンブリ言語で書かれた数万というルールが入っている。われわれは、この複雑に絡み合ったコードをリファレンスコードにすることでインプリメンテーションを容易にしている」と語っている。
同氏は、政府機関以外では金融サービスや医療プロバイダが特に Linux の「強化」を必要としており、このニーズが現在の規制状況から生まれたものであることを示唆している。
『SELinux By Example』の著者でもある Mayer 氏によると、Red Hat、Debian、Gentoo、および Ubuntu をはじめ、大半の Linux ディストリビューションは、SELinux を「適切にサポート」しているという。
Mayer 氏は、「唯一の例外は(Novell の)SUSE Linux だけだ」と語っている。SUSE Linux は、SELinux の代わりに「AppArmor」と呼ばれるセキュリティ技術をサポートする。
同氏は、「SELinux はあまりに複雑だ、というのが Novell の基本的な主張だ。しかし、包括的なものにするにはどうしても基盤のインフラが必要で、使いやすさはあとから付いてくればよい、というアプローチを取った」と説明を加えた。
一方の Red Hat は、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)4の Fedora Core から SELinux のサポートを開始した。Red Hat では、まもなく登場する RHEL 5で SELinux のサポートを拡大する見通しだ。
Fedora/Red Hat インプリメンテーションは、NSA の「厳格な」単独セキュリティポリシーの代わりとして、システムのほかのものは標準の DAC セキュリティ下で本来の動作をさせながら、特定のデーモン(特にミッションクリティカルな、あるいは特に攻撃の影響を受けやすいもの)をロックする「ターゲット型」ポリシーをサポートしている。
Brickwall スイートは、その最初のリリースで RHEL 4の SELinux インプリメンテーションをサポートしている。しかし Tresys は、Brickwall の今後のリリースでは RHEL 5と IPV6 の両方をサポートする計画だ。
Tresys はその一方で、来るべき Razor 製品では IBM の DB2 データベースおよび WebSphere ミドルウェアの両環境専用設計の SELinux 保護機能を投入する。
Mayer 氏は LinuxPlanet に対し、「DB2 と WebSphere はいずれも Java の J2EE で構築されている。これにより優れたセキュリティが実現されている」と語った。だがそれでも、攻撃者がファイアウォールを突破できればファイルシステムを攻撃したり、ApacheWeb サーバーを破壊できるようになる可能性があると、同氏は主張した。
Mayer 氏は、「基本的には、アプリケーションの周囲にファイアウォールを構築している。それぞれのまわりにサンドボックスができる」と語っている。
IBM と Tresys は、まだ Razor のパッケージングを決定するには至っていない。同氏は、「だがおそらくは、RHEL で DB2 および WebSphere を運用する(IBM の)顧客向けの『付加価値』機能としてソフトウェアに搭載されるだろう」と語っている。
Brickwall は Tresys 初の市販製品となるものだが、Mayer 氏と Craig Sutherland 氏によって同社が設立されたのは7年前にさかのぼる。Sutherland 氏は現在、Tresys の最高経営責任者(CEO)を努めている。Mayer 氏と Sutherland 氏は SAIC で同僚だった。
Brickwall や、これから登場する Razor などの市販製品以外でも、Tresys は、いずれも SELinux 関連の複数のオープンソースプロジェクトを支援している。SELinux Reference Policy、Policy Management Server、および Certifiable Linux Integration Platform(CLIP)などのプロジェクトがある。
一方、Tresys では組み込みデバイス用強化セキュリティ関連で OEM 各社との提携を開始している。Mayer 氏によると、「航空電子工学コントロールシステムの開発中にセキュリティを強化したくなることなどがある」という。ほかにメリットのあるアプライアンスの種類としては、DNS サーバーや金融情報監視システムなどがあると、同氏は説明している。
Tresys では、同社が毎年開催し、今年は3月12日から16日までボルティモアで開催している Security Enhanced Linux Symposium で、SELinux 関連のオープンソースプロジェクトなど、各種活動を詳細に説明する予定だ。
Tresys、IBM、Red Hat、および NSA によるプレゼンテーションを皮切りに、同イベントは技術プレゼンテーションが2日間、オプションのチュートリアルが2日間開催される。Tresys は2007年の同シンポジウムに、招待客限定の開発者向けコースを追加している。Mayer 氏は LinuxPlanet に対し、「ユーザーへの対応にも一段と力を入れていく」と語っている。
1月16日から無償ダウンロード可能となっている「Brickwall Standard Edition」の最初のバージョンは、ローカルシステム管理用の GUI、標準的な RHEL ターゲット、ネットワークセキュリティコンフィギュレーション拡張機能、オプションの SELinux Boolean 管理、そしてセキュリティコンフィギュレーションを元の設定に戻すロールバック機能を提供する。
同スイートの「Professional Edition」の価格はライセンスあたり249ドルで、ターゲットのファイルシステムアクセスを修正する機能や、新しいカスタムターゲットを作成する機能のほか、標準的な RHEL のターゲット以外もターゲットに入れる。
同製品の「Enterprise Edition」は、ネットワークを全体での複数セキュリティシステムの一元管理、セキュリティコンフィギュレーションのグループへの適用、そしてリモート監視/管理をサポートする。
Tresys Brickwall Enterprise Edition の価格は、最初の10ライセンスまでが4999ドル、追加10ライセンスごとに3750ドルとなっている。
M&Aとは何か?
「M&A」と英語の略称で言われても、何のことかよくわからない方も多いかもしれません。あるいは新聞等で見かけてなんとなく知っていても、詳しいイメージが湧かない人もきっと多いと思います。そこで、M&Aとは何か、M&Aにはどのような形態があり、具体的にどのようなことを指すのかをわかりやすくご説明します。
「M&A」の意味
「M&A」は、 Mergers(合併) and Acquisitions(買収)の略です。日本語に訳しますと、「企業の合併・買収」という意味になりますが、通常は企業全体の合併・売却だけでなく、一部営業譲渡や資本提携なども含めた広い意味での「企業提携」のことを総称しています。 M&Aには色々な形態があり、それを図式化すると以下のようになります。本市場では広義のM&Aを対象としていますが、原則として資本移動を伴わないM&Aはお取り扱いしていません。
M&Aの形態
前述したように、M&Aには様々な形態があります。ここでは、その中でもよく用いられる「合併」「株式譲渡」「営業譲渡」「新株引受」の4方法について、概要をご説明します。
合 併
「合併」は、複数の会社が合体して1つの会社になることで、たとえば同じ業種の企業間で規模の大きいA社が規模の小さいB社を吸収して1つの会社となるようなケースです。この場合、A社が存続会社となり、B社の方は消滅(解散)します。これを「吸収合併」と言い、ほとんどの合併はこの形式で行われています。 吸収合併では、吸収されるB社の資産、負債、技術やノウハウ、人材等のすべてをA社が包括的に引き継ぎ、その代わり(消滅する)B社の株主には存続会社であるA社の株式が交付されます。その際、様々な角度からAB両社の1株あたりの価値を評価し、イコールと思われる比率で株式を交付するのですが、その比率が「合併比率」と言われるものです。なお、吸収される方の会社が債務超過である場合は、合併を行うことはできません(その逆は可能)。 合併は、規模の拡大を図る際に用いられやすい方法ですが(銀行の合併など)、手続きが煩雑なことや、合併後の社内体制の整備や企業文化の統合などに手間がかかることもあり、中小企業同士の合併はあまり多くありません。また、存続会社が未公開企業の場合、消滅会社の株主は受け取った株式の現金化が難しいこともその一因かと思われます。
株式譲渡
「株式譲渡」は、売り手企業が既存の発行済株式を譲渡することによって、会社の経営権を買い手に譲り渡すものです。合併と異なり、会社の株主が代わる (所有者が代わる)だけですから、当然、売り手の会社は存続します。株式譲渡は、手続きが比較的簡単なことから、中小企業においてもよく用いられる、M&Aの中で最も一般的な方法です。 株式譲渡によってM&Aを行う場合、買い手は売り手企業をそっくりそのまま「買う」ことになりますので、商圏や許認可権等を含めた有形無形の資産を非常にスムーズに引き継げるというメリットがあります。ただし、簿外債務等があった場合は、それまでそのまま引き継いでしまうリスクも発生しかねませんので、最終契約の前に十分な事前チェックを行うことが必要です。 一方、売り手企業側(特に社長)からすれば、これまで心血を注いできた自分の会社が存続する上、株式譲渡では株主個人に直接お金が入ってくるので、創業者利益を実現しやすい方法と言えます。 なお、株式の取得割合により株主としての権利が異なることから、どれくらいの割合の株式を取得するかは、買い手側にとってはきわめて重要な問題です。詳細は省きますが、一般的には50%超の株式を取得すれば「買収した」「子会社にした」ということになり、3分の2以上の株式を取得すれば、株主総会での特別決議を単独で行えることから、全株取得に近い効果が期待できます。ただ、実際には、中小企業のM&Aでは100%譲渡(取得)がほとんどです。
営業譲渡
「営業譲渡」は、企業が行っている事業(営業資産) そのものを、買い手に譲渡する方法です。一部門だけの譲渡(一部譲渡)も、すべての事業を譲渡する (全部譲渡)ことも、どちらも可能です。また、土地・建物などの有形資産や、売掛金・在庫等の流動資産だけでなく、無形資産である営業権や人材、ノウハウ等も譲渡対象とすることができます。 営業譲渡は、法人を引き継ぐ形ではありませんので、譲り渡す企業の債務などは自動的には継承されません。その意味では、簿外債務のリスクを避けたい買い手にとっては安心な方法です。また、株式譲渡に比べて手続きがやや煩雑になるものの、買い手にとっては欲しい事業、欲しい部分だけを手に入れることができるという大きなメリットがあります。 一方で、売り手にしても、不採算部門の売却により、事業の再構築や経営のスリム化を行うことができるとともに、売却して得たお金(会社に入ります)を別事業に投資することができます。
新株引受(第三者割当増資)
「新株引受」によるM&Aとは、その名の通り、売り手企業が新株を発行(第三者割当増資)し、それを買い手企業が引き受け、大株主となることで経営権を取得するという方法です。前述した「株式譲渡」とは、既存株式か新株式かのちがいはありますが、株式取得によるM&Aという点では同じです。 新株引受は、株式譲渡と異なり、M&Aの対価は株式払込金として会社に入りますので、経営権の譲渡と同時に、売り手企業の資本力強化や財務内容の健全化を図るために、しばしば用いられます。また、既存株式の取得だけでは目標とする株式の保有割合の達成が難しい場合(売り手企業の規模が大きく、株主が分散しているような場合)などにも用いられます。
M&Aのメリット
M&Aで得ることのできるメリットは、M&Aを行う目的や理由、M&Aの形態によって異なりますが、ここでは一般的なM&Aのメリットについてご説明します。
買い手のメリット
(1) 既存事業の拡大や事業の多角化ができる 当たり前のことですが、狙いをきちんと絞り込み、自社の経営戦略やニーズにマッチした企業をM&Aで買収することによって、事業の多角化や弱体部門の強化などを行うことができます。また、業界内での競争が激しい場合、同業種の企業との合併を行えば、規模の拡大が図れ、マーケットシェアを確保することができます。 (2) 時間を買うことができる M&Aを行えば、自社で一から「ヒト、モノ、カネ」を投入して、事業を立ち上げる時間と労力を省くことができ、機動的に新分野への進出などを行うことができます。「M&Aは時間を買う」とよく言われますが、これが買い手にとって最大のメリットの1つと言えます。 (3) 投資コストが安く、リスクが少ない M&Aで買収したのと同じ規模の企業や商圏をすべて自前で整えようとすれば、時間ばかりか、はるかに大きなコストがかかることも少なくないことから、M&Aは初期の投資コストが安いというメリットがあります。また、既存企業の買収ということで、売上・利益などの動向が読みやすいですから、新規立ち上げに比べてリスクが少ないとも言えます。
売り手のメリット
(1) 後継者難対策となり、会社が存続する 後継者難で悩んでいる中堅・中小企業は約6割にものぼると言われています。後継者が見つからず、廃業・清算ともなれば、せっかくこれまで心血を注いで築いてきた商圏・技術・ノウハウが無に帰すばかりか、従業員の雇用や取引先への影響も深刻です。M&Aで譲渡先が見つかれば会社は存続し、新たな発展のための再スタートを切ることができます。 (2) 企業体質の強化につながる M&Aで買い手となる企業は、上場企業や大手企業など、売り手に比べて経営・財務基盤がしっかりとした企業が多いことから、M&Aで大手企業の傘下に入ることにより、販路の拡大や円滑な資金調達、社内体制の整備など、自社の弱い点を補うことができ、企業体質の強化につながります。 (3) 株主の手取額が多くなる 税制のちがいにより、通常、会社を譲渡(株式譲渡)する方が、廃業・清算する場合と比べて株主の手取額が多くなります。企業規模や資産内容によって異なりますが、株式譲渡の方が約2倍手取額が大きくなります。会社が債務超過でないことがもちろん前提ですが、M&Aはハッピーリタイアメントを実現する有力な手段の1つなのです。
2007年3月15日木曜日
Oracle、新たな企業向け管理ソリューションを発売
Oracle (NASDAQ:ORCL) は13日、管理ソフトウェア スイート製品の売上増を目指す戦略の一環として、企業向け管理ソリューション『Enterprise Manager 10g Release 3』の販売を開始したと発表した。
Web サービスやグリッド コンピューティングの成長に伴ない、サービス指向アーキテクチャ (SOA) へのアプリケーション導入が加速する一方で、法令遵守規制の強化によりデータの適切な保存が求められている。そんななか、数十億ドル規模の市場を形成する管理ソフトウェアは、IT 企業にとって最重要課題の1つだ。なぜなら管理ソフトウェアは、サービス品質の監視からアプリケーションのダウンタイムを最小化するための障害復旧に至るまで、すべてをこなしてくれるからだ。
Oracle 社長の Charles Phillips 氏はジャーナリストらを対象にした電話会見の中で、Enterprise Manager 10g Release 3 は広範囲の機器において SAP (NYSE:SAP)/Dell (NASDAQ:DELL)/IBM (NYSE:IBM)/BMC Software (NYSE:BMC) が提供するソフトウェアをサポートしているため、顧客にとって実用性が高く価値のある選択肢となる製品だと語った。
Release 3 では、『Oracle E-Business Suite』のテスト用インスタンスを複製したり、テスト済みのアプリケーション群を製品環境に実装することが可能だ。さらに、単一インスタンスのデータベースをクラスタ化したデータベースに変換したり、データベースやクラスタから機能を追加したり削除することが、クリック1つで実現できる。
この他、システムの運用を中断することなく、『Oracle Automatic Storage Management』『Oracle Database』『Oracle Cluster Ready Services』『Oracle Real Application Clusters』といった製品を横断しての修正ソフトウェアの適用もできる。
また、最新の各種ミドルウェア製品との統合も、注目される主要機能の1つだ。
Enterprise Manager 10g Release 3 では、『Oracle BPEL Process Manager』を通じて統合されたプロセスの検出や監視、および BPEL プロセスならびに関連サービスのプロセス定義に関する進行状況の追跡を自動化できるようになった。
また、Release 3 と『Oracle Business Activity Monitoring』(Oracle BAM) の間での双方向データ交換機能により、重要な業務プロセス指標を監視したり、IT システム内での予期せぬ業務上の問題を解決することも可能になる。
Microsoft、『Office Open XML』の早期 ISO 標準化に向け加速
Microsoft (NASDAQ:MSFT) は13日、同社が開発したビジネス文書ファイル形式『Office Open XML』(OOXML) の国際標準化に向け、また一歩近づいた。
国際標準化機構 (ISO) は取材に対し、「近いうち」に加盟国の標準化組織による OOXML 形式の早期標準承認手続きに入ると述べた。
Microsoft としては、『2007 Microsoft Office system』(Office 2007) で採用した OOXML 形式がオープンな ISO 標準として承認される日に、また一歩近づいた形だ。ISO 標準になることには数々の恩恵があるが、なかでも大きいのは、オープンスタンダードに基づくソフトウェアを使わなければならない政府機関でも、Office 2007 を購入できるようになるという点だ。
ただし、まだ完全に安心できるわけではない。承認投票には5か月の時間を要し、ISO 標準規格として承認を得るためには、投票メンバーの3分の2から賛成票を得る必要がある。とはいえ、6週間前に比べれば見通しは明るくなっている。
また、早期承認でない通常の承認手続きに要する18か月という期間に比べれば、5か月間はきわめて短い時間だ。公的分野でオープンソフトウェアの勢いが増していることから、ISO 標準化までの時間が長くかかれば、Microsoft は政府機関の調達契約を多く逃すことになりかねない。
Microsoft はこの件について、コメントを避けた。
レノボ、Windows Vista 搭載のデスクトップ PC を3月16日発売
レノボ・ジャパンは13日、デスクトップ PC「ThinkCentre M55 Ultra Small」と「ThinkCentre M55 Tower」に Windows Vista 搭載モデルを追加した。3月16日に発売する。
今回追加されたのは、個人・SOHO・中小規模企業向けの Windows Vista Business を搭載したモデル。
ThinkCentre M55 Ultra Small は、インテル Core 2 Duo E6300 を搭載し、机上を有効活用できる6.7リッターの省スペース筐体「Ultra Small Form Factor」を採用した。また、モニタを見る姿勢を正しくできる設計となっている。さらに、エアフロー技術を採用したことにより、効率的なクーリングを行うことができ、PC の安定稼働を実現する。価格は13万8,600円(総額)。
また、オプティカルドライブ、キーボード、マウスが付属しない本体のみのモデルもある。
ThinkCentre M55 Tower は、高度なパフォーマンスと拡張性を必要とするプロフェッショナル向けのモデルで、メモリ、ハードディスク、グラフィックカードなどの主要コンポーネントのカスタマイズが可能。従来の PCI アーキテクチャの約3.5倍の帯域幅を提供し、周辺機器への高速アクセスを実現する PCI Express x16 インターフェイスに対応する。価格は9万9,750円(総額)から。
SAP ジャパン、ソリューション別の無償業務診断サービスを開始
SAP ジャパンは2007年3月13日、 SAP 製品導入を検討中の顧客企業向けに行っている、無償診断サービス「バリュー・エンジニアリング」の強化で、これまでの経営者向けアセスメントに加え、ソリューション別の無償業務診断サービスを開始した。
第一弾は「SCM ソリューション無償業務診断サービス」で、需給計画(SCP)や需給情報の可視化を中核に、 BPR(Business Process Reengineering)や IT 投資計画策定支援で、課題分析からソリューション設計、ラフなコスト試算、導入後効果算定までをパッケージ化したもの。
バリュー・エンジニアリングは、基幹システムの投資計画立案から簡易業務診断、上申支援、導入後効果算定など、 SAP 製品導入で得られる効果を算出するサービス。昨年1月から本格展開している。
ネットマイルのポイントをナップスターの音楽配信サービスと交換できる
インターネット上の共通ポイントプログラム運営会社のネットマイルと、定額制聴き放題サービスの音楽配信事業を行うナップスタージャパンは2007年3月13日、ネットマイルのポイントをナップスターの定額制音楽配信サービスに直接交換できるサービスを開始した。
「ナップスター」は定額制音楽配信サービスで、「ネットマイル」は、加盟サイトでアンケート回答、会員登録、資料請求、買物などで貯めたポイントを、航空会社のマイレージやその他のポイント、電子マネー、デジタルコンテンツなどに交換するサービス。
今回開始のサービスで、ネットマイルのポイントを、月額1,280円の「Napster Basic」と月額1,980円の「Napster To Go」に交換できるようになる。
この提携は、ナップスターのサービスとの交換を望む会員の声にこたえるもの。これまでにもゲームなどのデジタルコンテンツとの交換サービスはあったが、音楽ダウンロードと直接交換できるのは、今回が初めて、とのこと。
AT&T、グローバル IP ネットワークサービスをさらに拡大へ
AT&T (NYSE:T) は13日、新たに7億5千万ドルを同社のグローバルなインターネット インフラストラクチャに投資すると発表した。
この動きは、子会社 Cingular Wireless の強みを活かして IP ベースのネットワーク サービス群を提供するために、同社がこれまでよりさらに大胆に取り組んでいくことを示すものだ。
AT&T によると、この計画には、多国籍企業の顧客に提供している同社のグローバル ビジネス向け VPN、音声通話、およびセキュリティサービスを拡大、強化するための構想が200以上含まれているという。
「これは企業向け市場への AT&T の投資であって、それほど驚くようなことではない」と、金融調査会社 Stifel Nicolaus のアナリスト、Chris King 氏は取材に対して語った。
今回の投資の主要な目的は、AT&T のグローバル IP ネットワークを拡大するとともに、より多くのネットワーク接続オプションを提供することだ。同社によると、今後は中国とインドを含むアジア太平洋地域、中東、およびラテンアメリカなど、高成長の市場に重点を置く計画だという。一方、フランス、ドイツ、イギリス、およびカナダなどの成熟した市場でもネットワークの拡大に取り組むとしている。
AT&T はまた、2007年末までにインターネット データ センター (IDC) を世界中の38か所に拡大する予定だ。カリフォルニア州、バージニア州、アリゾナ州およびイギリスにある既存のセンターの能力を拡大しつつ、ニュージャージとニューヨークにまたがる地域、およびカナダに新しいセンターを開設するという。
これらのセンターには、子会社の USinternetworking と BellSouth が持つ4か所のセンターも含まれ、今後は USinternetworking のアプリケーション ソフトウェア管理サービスを利用して、管理型のホスティングサービスを新たに提供していく。
さらに、Wi-Fi、DSL、Ethernet、および衛星通信の技術をさらに展開することによって、企業のグローバル IP ネットワークへの接続を支援する。
今回の発表によると、同社は2007年末までに、人工衛星および長距離回線を利用したアクセスポイントを51か国に、DSL のアクセスポイントを34か国に、Ethernet のアクセスポイントを31か国に展開する計画だという。
また、同じ2007年末までに、ベトナム、パキスタン、サウジアラビア、マレーシア、モロッコ、およびインドを含む155以上の国々において、AT&T のグローバル IP ネットワークにマルチプロトコル ラベル スイッチング (MPLS) ベースでアクセスできるサービスを提供する予定だ。
Viacom、ついに Google と YouTube を相手取り法廷へ
Viacom (NYSE:VIA) は13日、同社エンターテインメント資産の「著作権を意図的に著しく侵害した」として、Google (NASDAQ:GOOG) およびその子会社で投稿動画サイトを運営する YouTube を訴えたと発表した。
Viacom はニューヨーク州南部地区米連邦地裁に訴状を提出し、Google と YouTube によるさらなる著作権侵害行為の禁止命令と、10億ドルを超える損害賠償金を求めている。
Viacom は訴状の中で、Google が故意に「事前措置」を講じず、視聴者が YouTube 上のおよそ16万本にも及ぶ Viacom のビデオクリップにアクセスするのを放置したと主張している。Viacom によると、同社の制作物の違法コピーを YouTube の利用者が15億回以上にわたって視聴したという。
今回 Viacom は、訴訟に合わせて声明文を発表した。同社は次のように述べている。「YouTube は貪欲な営利企業で、同社および親会社の Google を豊かにするため、他者の創造的な作品に対するファンの熱意を利用することで有利なビジネスを作り上げた。したがって、われわれは (この件を) 法廷に委ねなければならない」
一方 Google の広報担当者は、まだ訴状を受け取っていないとしつつも、同社は YouTube が著作権所有者の法的権利を尊重しており、裁判所もこれに同意するものと考えていると述べた。Google は30日以内に裁判所へ対応を示さなければならない。
調査会社 Forrester Research のアナリストで、業界観測筋の1人 James McQuivey 氏は取材に応じ、「絶対にここまで話を長引かせるべきではなかった」と語った。
数週間前、まだ法廷闘争を回避できる可能性があった時点で Viacom の主張する著作権侵害の抗議を聞き入れることが、Google にとって最良の選択肢だったとの見解を同氏は示した。
Viacom は2月上旬、MTV や Comedy Central などの放送コンテンツ10万本について、YouTube に削除するよう要求した。これは、Viacom と YouTube の配信契約交渉が不調に終わったことを受けた動きだった。
2007年3月14日水曜日
The Linux Foundation、東京でセミナーを開催
2007年3月13日、東京都内にて、第4回「The Linux Foundation Japan Symposium」が開催された。
「第4回」とはいうものの、前回は OSDL 主催で、 OSDL が2月に Free Standards Group(FSG)と合併して The Linux Foundation となってからは、東京で開催する初めてのシンポジウムだった。
OSDL 時代から引き続きジャパン担当ディレクタを務める区内隆氏によると、今回のセミナーにも多数の参加応募があったとのことで、会場には100名以上の参加者が集まった。そのうちの60%は、Linux Foundation メンバー企業からの参加で、残り40%は、組み込み関連企業やシステムインテグレータ企業からの参加であったそうだ。
また今回は、 Free Standards Group のエクゼクティブディレクタだった Jim Zemlin 氏(現在 The Linux Foundation エクゼクティブディレクタ)も挨拶のために来日した。
氏は、「FSG と OSDL の合併により、Linux は成長の第1段階を終え、第2段階に入った」と語った。
また、「クローズドなソフトウェア企業である Microsoft は、ユビキタスなアプリケーションを多数開発しているし、彼らのデベロッパーネットワークはすばらしいツールを作っている」と評価しつつ、「Linix の開発コミュニティには Microsoft と同様の資金は注げないので、多くの企業が Linux プラットフォームを集約的に保持してほしい」と述べた。
さらに、第2段階として、今後 Linux を法的リスクから保護すること、Linux のプロモーション、標準化の推進を掲げた。
その後、昨年夏に Google に移籍した Andrew Morton 氏による、 Linux カーネルの現在の状況について解説、 Christoph Lameter 氏によるメモリ管理に関する講演などがあった。
OpenOffice.org コミュニティ、Dell CEO に公開書簡
OpenOffice.org コミュニティは2007年3月12日、 Dell の CEO である Michael Saul Dell 氏あてに書簡を送り、同社が販売するコンピュータに、 Microsoft Office のかわりに OpenOffice.org をプレインストールするよう、要望したそうだ。
Dell の IdeaStorm サイトには、 Dell が販売するコンピュータに OpenOffice.org2 オフィススイートをプレインストールしてほしいという Dell ユーザーからの要望が、 7万件以上寄せられたそうだ。
OpenOffice.org コミュニティは公開書簡の中で、 OpenOffice.org と Dell は、最高の品質と付加価値を有する商品をユーザーに提供するという同じ価値観を持っており、 OpenOffice.org2 オフィススイートと Dell ハードウェアの組み合わせは最高の組み合わせだ、述べている。
Ajax ベースの Web メール/カレンダー「Scalix」日本語版を販売
米国 Scalix と、その日本法人である日本スケーリックスは2007年3月12日、 Linux で動作するメール/カレンダーソフトウェア「Scalix」日本語版の販売開始を発表した。
現在、全世界で商用ユーザーが600以上、オープンソースユーザーが1万以上(推定)存在し、 100万以上(推定)のメールボックスで利用されているという。日本国内でも昨年10月の評価版公開以来、 6,000以上ダウンロードされているそうだ。
Ajax ベースの Web メールは、メール専用ソフトウェアと同様のレイアウトでドラッグ&ドロップをサポートするなど、従来の Web メールとは異なる機能がある。
今回、ソフトウェアの日本語化を完了、また日本語メールを取り扱えるよう、製品を改良した。
一般企業、学校、政府や自治体などに販売する予定で、 12月までに8,000万円の売上をめざす。
販売に関してはすでに数社とソリューション/ディストリビューションパートナー契約を締結、さらに10数社とも契約を締結する予定。
ウィルコム、過疎地での PHS 利用に向けた J:COM との実証実験に成功
ウィルコムとジュピターテレコム(J:COM)は、2007年3月12日、ケーブルテレビネットワークを活用した PHS サービスの拡大に向けた実証実験に成功したと発表した。
この実験は、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の平成17年度、18年度の高度通信・放送研究開発に係る委託研究テーマ「ケーブルテレビネットワークにおけるモバイル端末接続技術の研究開発」プロジェクトにおけるもの。
NICT は、ケーブルテレビネットワークとモバイル端末とを連携させ、過疎地を含む全国各地でユビキタスモバイルサービスを実現するための技術開発を進めている。
実験では、東京都練馬区高野台の J:COM のサービスエリア内において、試作基地局10台を設置し、限定的なサービスエリアを構築。
このエリアの中で、PHS 端末からの発着信の接続率、通話品質、データ通信速度の検証を目的とする実証実験を行い、現在の PHS サービスと同等の品質(接続率99%以上、データ通信速度 300kbps 以上)が得られていることが確認された。
また、基地局間の送信タイミングのずれが40×10-6秒/日以下の精度で安定的に同期が確保され、端末が移動したとき瞬時に基地局を切り替えるハンドオーバー処理が行われていることも確認されている。
これらの結果から、従来の PHS アクセスラインと同様に、ケーブルテレビネットワーク活用の有効性が実証されたとされる。
ケーブルテレビネットワークと PHS 事業者とを IP ネットワーク接続することにより、これまで実現困難であった山間部やビル陰などの電波が遮断された場所でのモバイル通信が容易に実現できることが期待される。
また、ケーブルテレビ事業者が PHS を活用したモバイルネットワークを構築し、既存のケーブルテレビネットワークと PHS とを融合させたサービス(FMC)実現などの可能性が拡大するという。
初のカメラ搭載衛星携帯電話「SG-2520」発売、価格は15万4,000円
日本デジコムは、2007年3月12日、昨秋の発売予定発表より発売が遅れていた THURAYA Satellite Telecommunications Company の新型衛星携帯電話「SG-2520」を同日より販売すると発表した。想定実売価格は15万4,000円前後(SIM カード契約料含まず)。
「SG-2520」は、26.2万色表示のカラー液晶ディスプレイ、GPS 機能を搭載し、SD メモリカードに対応するほか、衛星携帯電話としては初めて、デジタルカメラを搭載する。
130万画素のデジタルカメラで撮影した画像は、メモリカードに書き出したり、メールに添付して送信できる。なお、内蔵メモリは、衛星携帯電話では最大となる 128MB。
通信規格は、衛星モードに加え、GSM3バンド(900/1800/1900Mhz)モードを搭載。これまでの THURAYA で使用できなかった北米・南米地区を GSM モードでカバーする。
また、衛星および GSM モード両対応の GPRS 機能を搭載しており、パケット通信による高速データ通信も可能だ。データ通信速度は、衛星モードでは下り最大 60kbps、GSM モードでは、下り最大 85.6kbps。
OS には Windows CE 4.2 を搭載するほか、Java 対応(MIDP2.0)によりサードパーティ製のアプリケーションも追加できる。
THURAYA はアラブ首長国連邦のアブダビに本部を構える民間の衛星電話会社。東経44度の赤道上空に Thuraya-2 衛星を有し、中東・欧州・北アフリカの約110か国をサービスエリアとして衛星通信サービスを提供している。
07年度に新型衛星(THURAYA-3)を打上げ、日本を含めた東アジアおよびオセアニア地域へのサービスエリア拡大を予定している。
EZ ナビウォークに「ぐるなび店舗情報」が追加、クーポンも利用可能
KDDI、沖縄セルラーは、2007年3月13日、「EZ ナビウォーク」において、3月14日 より、飲食店の情報に「ぐるなび」に加盟する飲食店約4万店の「ぐるなび店舗情報」を追加すると発表した。
これにより、「EZ ナビウォーク」から、ルート案内や地図の検索をする際、おすすめのメニューや営業時間、平均予算といった詳細な情報を確認して、そのまま店舗までのルート案内が利用できることとなる。また、各店舗が提供する「ぐるなびクーポン」も利用できる。
KDDI、au の「おサイフケータイ」契約数500万突破を発表
KDDI、沖縄セルラーは、2007年3月13日、両社が提供している「EZ FeliCa」に対応する au の「おサイフケータイ」の累計契約数が、3月11日に500万を突破したと発表した。
au のおサイフケータイでは、「au ケータイクーポン」の機能が追加され、「ぐるなび」などが対応サービスを開始している。
なお、NTT ドコモは先に、おサイフケータイ対応端末の契約数が2,000万を突破したと発表している。
アクロディアのパノラマ撮影技術が「SoftBank 708SC」に採用
アクロディアは、2007年3月13日、同社が開発した携帯端末カメラ向けパノラマ作成ミドルウェア「VIVID Panorama」が、ソフトバンクモバイルが発売した「SoftBank 708SC」に搭載されたと発表した。
VIVID Panorama は、ユーザーがデジタルカメラ搭載の携帯端末を動画撮影のように左右や上下にカメラを移動する操作を行うだけで、簡単にパノラマ画像の作成を実現するミドルウェア。
従来の携帯電話のパノラマ撮影機能は、ユーザーが1枚ずつ撮影した複数の画像をつなぎ合わせることで「パノラマ風」の写真とするものであった。VIVID Panorama は、誰でも簡単に、つなぎ目のないパノラマ写真を作成できる。
日商エレ、RedDot Wireless 製 WiMAX/WiFi チップを販売開始
日商エレクトロニクスは、2007年3月13日、WiMAX 用半導体の開発を行う RedDot Wireless(RDW)と代理店契約を締結し、同社の WiMAX チップの OEM 販売を開始したことを発表した。
WiMAX は、時速 120km 以上の高速移動体に対し、最大 75Mbps の高速データ通信を可能にするブロードバンド ワイヤレスネットワーク技術。
日商エレは WiMAX チップの開発で先行する RDW と代理店契約を締結、電子部品 OEM 販売ビジネスユニットに WiMAX チップを加えた。
RDW の WiMAX チップは、WiMAX と WiFi の2つの無線方式を一つのチップに集約した通信チップ。Hardwired ASIC により、マイコンを内蔵した WiMAX チップに比べて低消費電力を実現する。
日商エレでは、PC カード、通信モジュール、アンテナメーカーをはじめ、PC、携帯電話、PDA、カーナビメーカーなどのデジタル端末市場に対し、初年度3億円の販売を計画している。
日本 HP、データベース向け UNIX 対応高信頼ブレードサーバー
日本 HP は13日、「HP Integrity サーバー」のエントリモデルとなる、UNIX 対応の高信頼ブレードサーバー「HP Integrity BL860c」を販売開始した。4月1日より出荷開始する。x86 ブレードサーバーを含めた異種混合環境での統合が可能で、データベースの運用に適している。
BL860c はデュアルコア インテル Itanium 2プロセッサを最大2個搭載でき、HP-UX、Linux、Windows をサポートする。ただし、Windows は2007年下半期からサポート開始の予定だ。BL860c は、HP BladeSystem c-Class の筐体に最大8枚搭載でき、x86 プロセッサ搭載の ProLiant ブレードと同一筐体内に混在が可能で、異なるシステム環境のブレードサーバーを統合できる。
また、エントリモデルながら、ミッションクリティカルなシステムとして使え、Oracle などのデータベースを使っている顧客企業向けとなっている。
メモリには HP が特許を取得している「ダブルチップスペアリング」を採用。DRAM チップを2個搭載しているため、1つめのメモリが故障しても予備チップが2つある状態で、あわててメモリを交換する必要がない。定期的なメンテナンス時のメモリ交換で対応可能。
そのほか、HP zx2 チップセットや、プロセッサ、メモリ、I/O と連携したエラープロテクション機能、および伝送されるデータを常に監視し、エラー訂正する機能を装備する。万が一、PCI バスに訂正不能なエラーが発生した場合には、その PCI バスを動的に切り離し、影響を最小にとどめられる。
Check Point、ソリューション群の新バージョン「NGX R65」を発表
Check Point Software Technologies は、2007年3月13日、インターネット ネットワーク セキュリティ ソリューション群の新バージョン「NGX R65」を発表した。NGX R65 は、Check Point の統一セキュリティ アーキテクチャに対するメジャー バージョンアップで、同日より出荷される。
NGX は、ファイアウォール、VPN、管理といった Check Point のすべての企業向けソリューションの基盤となるセキュリティ ソフトウェア プラットフォーム。
NGX R65 は、業界初となるセキュリティ管理プラグイン アーキテクチャにより、バージョンアップ導入に関する問題を最小限に抑える。
内部セキュリティを強化する新しいネットワーク アクセス制御(NAC)機能のほか、Web フィルタリングなどの新機能を数多く搭載し、ユーザーは、スタンドアロン型のソリューションを別途導入することなく、新たなセキュリティ レイヤを追加できる。
NGX R65 では、管理プラグインを使用して、既存のセキュリティ ゲートウェイに機能を迅速に追加導入し、集中管理できる。
例えば、SSL VPN ゲートウェイである Connectra のポリシーを、管理プラグインを通じて SmartDashboard から集中管理できる。
管理プラグインは、統合管理ソフトウェア SmartCenter と Provider-1 の両方でサポートされる予定。
また NGX R65 により VPN-1 ゲートウェイでは、エンドポイント セキュリティ ポリシーを実施できる。
VPN-1 ゲートウェイは、エンドポイント セキュリティ スイートの Integrity と連携し、エンドポイント セキュリティ ポリシーを実施することで、デスクトップ PC やノート PC に企業ネットワークへのアクセスを許可する前に、これらの PC にセキュリティ上の問題がないかどうかを確認できる。
また、Intel vPro テクノロジを利用して、セキュリティ ポリシーに違反しているエンドポイントや、ワーム的な活動が見られるなど悪意ある振る舞いを示しているエンドポイントを即時に隔離できる。
そのほか、NGX R65 では、Web フィルタリング機能、VoIP サポートの強化、サービス妨害攻撃に対する防御機能の強化などの特徴を備えている。
NVIDIA、レンダリングソフトウェアの最新版「Gelato 2.1」を配布開始
NVIDIA は、2007年3月13日、GPU アクセラレーテッド レンダリング ソフトウェア「Gelato」の最新バージョン「Gelato 2.1」を発表した。
Gelato は NVIDIA の GPU「Quadro FX」と「GeForce」によるアクセラレーションを行った、コンピュータ生成画像を作成するためのファイナルフレーム レンダリング ソフトウェア。
Gelato 2.1 は、髪の毛や毛皮をコンピュータで生成する Joe Alter のソフトウェア、「Shave and a Haircut」に対応するほか、Autodesk Maya 8.5 および 3ds Max 9.0 のサポート、ステレオ レンダリングの改善、霧状の照明、およびパフォーマンスの大幅な改善も行われている。
Gelato 2.1 は無償で配布されており、こちらからダウンロードできる。
有償版の Gelato Pro 2.1 は、プロ向けのレンダリングのためにさらに高度なレンダリング機能と拡張性を持ち、価格は1,500ドル。Gelato Pro 2.1 には、一括購入価格と教育機関向け割引価格も用意されている。
Gelato 2.1 と Gelato Pro 2.1 は現在 Windows XP と Linux オペレーティングシステムに対応し、NVIDIA GeForce 5200 以上、またはいずれかの NVIDIA Quadro ソリューションが必要。Gelato ProはNVIDIA Quadroソリューションについてのみ認証およびサポートされている。
ヤフーの総利用時間が2000年からの6年間で25倍に――ネットレイティングス調べ
ネットレイティングスは12日、 2000年以降の国内 Web 利用行動の変化を分析する「データクロニクル 2006・ファクトシート」第4回目として、月間総利用時間の時系列推移を公表した。
ネットレイティングスのレポートによると、日本の全てのインターネットユーザーがネット視聴に費やした時間を合計した月間総利用時間は、2000年4月の5,884万時間から2006年4月には7億1,857時間にまで拡大している。これはインターネット人口が2000年の853万人から2006年には4.8倍の4,114万人に拡大したと共に、一人当たりの利用時間も6時間54分から17時間28分へと伸びているためだ。
ただ、月間利用者人口の伸び率は鈍化傾向にあり、2006年4月(4,113万9,000人)から2007年1月(4,461万9,000)の間では1.08倍増にとどまる。ネットレイティングス代表取締役社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「この6年間でインターネット人口は急速に拡大したが、今後は緩やかな増加に転じると思う。一方、総利用時間はまだまだ成長の余地があり、今後も大きく拡大することが予想される」とコメントした。
月間総利用時間を個別の Web サイトごとにみると、Yahoo!JAPAN が6年間で約25倍に成長。同サイトの月間総利用時間は2000年4月の476万時間から2006年4月には1億1,685時間にまで拡大した。
トランスコスモス、コールセンターで顧客の声をリアルタイムに分析する新サービス
トランスコスモス株式会社は12日、コールセンターに集まる顧客の声を分析し、マーケティング施策の立案・実行を一貫して支援する「顧客の声(VOC)分析デスクサービス」を3月30日より提供開始すると発表した。
VOC 分析デスクは、コールセンターで顧客の声をリアルタイムに分析できる点が特徴。トランスコスモスが運営を代行している企業のコールセンターに導入することで、不良品・不具合の発生や風評被害の予兆などの早期発見、キャンペーン反響の定期観測といったニーズに対応するという。
サービスの導入にあたっては、コールログを残す専門チームと分析担当者を配置し、分析オペレーションと通常のコールオペレーションを連携させながら運用していく。分析担当者は、トランスコスモス独自の分析講座を受講し、株式会社野村総合研究所認定のテキストマイニングアナリスト初級を取得する。
オンライン証券取引詐欺でインド人ら3名を起訴
国際的な「ハッキングおよび株価不当引き上げ」詐欺を企て、オンライン証券取引口座を乗っ取ったとして、インドとマレーシア出身の3名が米連邦裁判所で起訴された。
被害は少なくとも消費者60人と証券会社9社にのぼることが明らかになっており、被害額が200万ドルを越える会社もあるという。被害を受けたオンライン証券会社としては、TD AMERITRADE、E*TRADE Financial、Firstrade Securities、ChoiceTrade、optionsXpress、TradeKing、Terra Nova Trading などの名が挙がっている。
米司法省 (DoJ) によれば、米国で実行されたオンライン証券詐欺に関連して米国人以外の者が逮捕されるのは、今回の事件が初めてだという。
インドのチェンナイに住む Jaisankar Marimuthu 被告 (32歳) と同じくチェンナイ在住の Chockalingam Ramanathan 被告 (33歳) は、それぞれ共謀1件、コンピュータ詐欺8件、電信詐欺6件、証券詐欺2件、悪質な個人情報窃盗6件の罪に問われている。
また、インド生まれでマレーシア在住の Thirugnanam Ramanathan 被告 (34歳) も、共謀1件、コンピュータ詐欺2件、悪質な個人情報窃盗2件の罪で起訴されている。
「ハイテク技術によるこうした新しい形の個人情報窃盗や証券詐欺は、世界中の投資家や証券会社にとって深刻な危険を引き起こしている」と司法次官補 Alice S. Fisher 氏は声明のなかで述べている。
アエリアファイナンス、メディアネットと共同でサイトの支援・売買
アエリアは、2007年3月13日、同社の連結子会社であるアエリアファイナンスが、同日開催の同社取締役会において、メディアネットと共同で、Web サイト運営の資金面での支援や、Web サイトの買収・売却を行う「サイトキャッチャーファンド有限責任事業組合」を設立することを決議したと発表した。
「サイトキャッチャーファンド」は、メディアネットの運営する Web サイト売買仲介サービスである「サイトキャッチャー」との連携を図り、Web サイトを保有、運営しながらも人的・資金的制約により拡大が出来ない事業者から運営権を買い取り、運営の引継ぎを行う。
買い取った Web サイトに関しては、アエリアファイナンス、メディアネット、その他協力会社などの支援により、Web サイトの価値を高めていくという。
また、Web サイトの買い取り以外に、サイト運営のノウハウや、アイデアがあっても資金がない事業者に対して資金拠出、運営のコンサルティングを行うとのこと。
子供でも使える ディズニー MP3 プレーヤー、ラナが販売開始
玩具メーカーのラナは2007年3月9日、ウォルト・ディズニー・ジャパンとのライセンス契約により、子供向け MP3 導入機として、ディズニー MP3 プレーヤー「mixstick」の販売を開始する、と発表した。
mixstick は、これまで大人のものだった MP3 プレーヤーを子供向けにしたもので、操作ボタンはミッキーマウスをイメージした簡単なものだそうだ。
本体デザインは、シルバー/パールホワイト/ミニー/スティッチの4種類。 512M メモリを内蔵しており、SD カードにも対応する。
販売価格は5,980円(税別)、 ラナタウンやトイザらスで9日から予約受付開始し、 3月下旬から出荷を開始する。一般の販売店では4月下旬から販売を開始する。
米議会、大学で横行する著作権侵害に厳しい態度
米議会は8日、大学における違法ダウンロード経験者の割合が50%を超えるとの報告に業を煮やし、大学当局がこれ以上看過するなら、議会がなんらかの手段をとると警告した。
Howard Berman 下院議員 (民主党、カリフォルニア州選出) は、多数の大学が米会計検査院 (GAO) 実施の大学における著作権侵害調査に対して協力を拒否したと非難し、この問題を全く無視している大学が多いと述べた。
下院知的財産小委員会の委員長を務める Berman 議員は、「残念ながら、多くの大学が著作権侵害を見て見ぬふりをしてきた」と公聴会で述べ、大学関係者を難詰した。「現行法では、大学に法律を遵守させるに足るインセンティブがない」
下院司法委員長 John Conyers 下院議員 (民主党、ミシガン州選出) は、大学における著作権侵害が今もって「広く蔓延しており」、「ほとんど、あるいは全く対策をとっていない学校が多すぎる。これは容認し得る対応ではない」と付け加えた。
リッチモンド大学の Intellectual Property Institute によれば、大学生の半数以上が、音楽や映画のファイルを不法にダウンロードしており、さらに調査会社 NPD の報告によれば、大学生がピアツーピア (P2P) ファイル交換サービスで不法にダウンロードする音楽の数は、大学生以外の人々がダウンロードした数を超えているという。
下院知的財産小委員会では、Sheila Jackson-Lee 下院議員 (民主党、テキサス州選出) が、大学側は十分な対応をとらなかったと認めたほか、Adam Schiff 下院議員 (民主党、カリフォルニア州選出) は、議会が学生による窃盗について、大学の法的責任をより強く求める可能性を示唆した。
また同小委員会の Ric Keller 下院議員 (共和党、フロリダ州選出) は、厳格な警告声明の中で次のように述べた。「この問題に真剣に取り組もうとしない大学には、鉄槌が迫っている」
BSA が違法コピーソフト販売の5グループを提訴
Business Software Alliance (BSA) は、違法コピーソフトウェア利用の弊害を説く啓発活動を行なう一方で、12日、違法コピー販売者には厳しい姿勢で臨む方針を明確に示した。
BSA は欧州および米国において、違法コピーのソフトウェアをオンラインで販売していた5つのグループを提訴した。これら5グループの活動拠点は、英国、オーストリア、ドイツ (2グループ)、米国ペンシルベニア州となっている。
BSA は、まずドイツで Adobe Systems (NASDAQ:ADBE) のソフトウェアのコピーを販売していた3つの Web サイトを提訴した。このうちの2つについて BSA は、裁判所の仮差し止め命令を勝ち取り、違法販売の証拠を掴むために、BSA がサイトのオーナーの資産を捜索する権利を得た。
また3つめのサイトについて BSA は、オーストリアの裁判所に訴状を提出した。問題のサイトは、運営はドイツだったが本拠をオーストリアに置いていたからだ。
英国のグループが運営する Web サイトは、Autodesk (NASDAQ:ADSK) のソフトウェアのコピーを販売していた。また米国ペンシルベニア州で活動していたオンライン販売業者は、Adobe、McAfee (NYSE:MFE)、Microsoft (NASDAQ:MSFT)、および Symantec (NASDAQ:SYMC) のソフトウェアを違法販売する20の Web サイトを運営していた。
BSA が講じた法的措置はすべて、刑事ではなく民事訴訟だったが、迅速な成果が出ている。
BSA のソフトウェア ライセンス実施担当ディレクタ Jenny Blank 氏は取材に応じ、「問題のサイトはすべて、継続は無理だと判断して自発的に閉鎖した」と話した。
BSA の違法コピー撲滅に向けての施策は、訴訟を起こすだけではない。その1つに、違法コピーがはびこっている国の政府への啓発活動がある。地下経済が拡大するのを放っておくよりも、著作権を保護して得られるもののほうが大きいという事実を理解してもらおうという取り組みだ。
Blank 氏によると、この取り組みはうまくいっているが、「道はまだまだ長い」という。
PC 版駅前探険倶楽部、乗り換え検索結果に PASMO 利用可能駅を表示
駅前探険倶楽部は、2007年3月12日、PC 版駅探「駅探 WEB」において、3月18日よりサービス開始となる PASMO(パスモ)に対応した乗り換え案内サービスを開始した。
このサービスでは乗り換え検索結果に表示される乗車駅、乗り換え駅、下車駅などが PASMO の利用可能駅の場合、PASMO 利用可能駅であることを表示する。PASMO 表示をクリックすると、すでにPC 版、携帯版「駅探」において運営されている PASMO の紹介サイト「PASMO 駅探」が表示される。
なお、この新サービスは PASMO が利用開始となる2007年3月18日以降の日付を検索条件に設定した場合にのみ「PASMO」表示を行う。
駅前探険倶楽部は今後、携帯版駅探「駅探★乗換案内」においても同サービスを展開していくとともに、電子マネーとして PASMO を利用できる店舗の案内など、PASMO のサービス拡大に合わせ情報の充実を図っていく予定。
大日本印刷、委託先社員が個人情報を詐欺グループに、KDDI も被害
KDDI は、2007年3月12日、同社が2002年1月にダイレクトメールを発送したユーザーに関する情報11万3,696名分が、発送業務を委託した大日本印刷から外部に流出していたと、同社から報告を受けたと発表した。
大日本印刷は、当該情報は、同社委託先社員が持ち出したが、警察当局の捜査の過程ですべて押収されており、同社員以外の第三者への流出や当該情報の悪用はない、と報告しているという。
流出した内容は、2002年1月に、当時、PDC 方式の au 携帯電話を利用していた茨城県、神奈川県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、栃木県、山梨県在住のユーザーに対し、CDMA 方式の利用を促すダイレクトメールを発送した際のユーザー情報で、氏名と住所のみ。
ユーザーの電話番号やクレジットカード番号などの信用情報、通信記録は流出していないとのこと。
大日本印刷では、2月20日、ダイレクトメールなどの印刷物を作成するために得意先から預った個人情報の一部が、同社の業務委託先の元社員によって不正に持ち出され、インターネット通販詐欺グループに売り渡されていたという。
その後、捜査当局と連携し、持ち出されたデータを大日本印刷社内で調査・分析したのち、該当する得意先の確認を経て、内容を特定していったところ、総計で863万7,405件の個人データが持ち出されていたことが判明した。
流出の被害にあったのは KDDI のほか、アメリカンホーム保険、イオン、NEC ビッグローブなど43社。
KDDI は、この件を真摯に受け止め、大日本印刷はじめ発送業務の委託先とこれまで以上に緊密に連携し、再発防止に努めていくとしている。
大日本印刷は、情報管理を強化し、再発防止に向けた取り組みを徹底していくという。
ストレージ市場の売上伸び率が鈍化
最新の調査報告が示す内容を見ると、ストレージ市場も経済全体の減速傾向と無縁ではいられなかったようだ。
調査会社の IDC と Gartner が最近発表した報告によると、ここ数年2桁台の成長率を示していたデータストレージ市場では、ソフトウェアとハードウェアともに売上が伸び悩み、2006年第4四半期の成長率はそれぞれ前年同期比3%増と4%増に留まったという。
IDC が12日に発表した調査報告では、2006年第4四半期におけるストレージ ソフトウェア市場全体の売上規模は26億ドルで、前年同期に比べ3.1%増となっている。同市場が前年同期比でプラスの成長率を達成するのは、これで13四半期連続となったが、第3四半期の成長率10.7%から見れば急減速だ。2006年通期の売上規模は98億ドルで、前年比8.3%増だった。
IDC でストレージ ソフトウェアの調査ディレクタを務める Laura DuBois 氏は、保管/複製/ファイルシステム/ストレージ管理のソフトウェアがこの成長を支えていると指摘し、次のように述べた。「過去1年半に渡り、可用性、復旧性、および複数ベンダー製品が混在する環境における情報アクセス性を改善できるソリューションを企業が導入してきた」
ストレージ ソフトウェア市場で大きな割合を占める分野の1つが、データ複製ソフトウェアだ。同分野の売上は、2006年第4四半期に前年同期比で14.4%増加した。規模こそ小さいが急激な成長を見せたのは、データ保管および階層ストレージ管理 (HSM) 分野だ。同分野は前年同期比で25.5%増という成長率を示した。
一方 Gartner は9日、外部コントローラベース (ECB) のディスクストレージに関する調査報告を発表した。同社によると、2006年第4四半期における世界全体の売上規模は、前年同期比3.8%増の43億ドルだったという。2006年通期では、前年比4.1%増の152億ドルだった。
Gartner は調査報告の中で、ベンダー間の吸収合併による市場再編が継続中だと述べている。世界全体の ECB ストレージ市場の売上規模で上位7社が占める割合は、2005年の81.5%から2006年には84.2%に増えた。
米商務省、デジタル放送移行に備えた援助プログラム実施要項を発表
米国では2009年2月17日以降、デジタルテレビ放送に完全移行するため、アナログテレビで放送を見るためには、デジタルコンバータが必要となる。この移行支援策の1つが、消費者のデジタルコンバータ購入を援助するクーポンプログラムだ。
米商務省は12日午前、このクーポンプログラムの実施要項を発表した。これは米連邦議会のデジタルテレビ移行計画の一環だ。米国では、放送事業者のデジタルテレビ移行によって空きが出るアナログ放送用の周波数帯を、競売を通じて無線ブロードバンド プロバイダに売却することになっている。
クーポンプログラムは2008年1月から開始し、米国の全世帯が対象となる。1世帯あたり取得できるクーポンは2枚までで、1枚あたりの援助額は40ドルだ。クーポンの申し込み期限は2009年3月31日までとなっており、利用有効期限は発行日から90日だ。なお、デジタルコンバータ1台につき、利用できるクーポンは1枚に限られている。
米商務省の電気通信情報局 (NTIA) は、このクーポンプログラムのために9億9000万ドルの資金を準備している。商務省の情報通信次官補 John Kneuer 氏によると、初期予算を使い果たした場合、さらに5億1000万ドルを追加することになっているが、追加分については、電波放送以外のテレビ視聴手段を持たない世帯だけが対象になるという。
NTIA は、米国の1億1500万世帯のうち、無料の電波放送しか視聴できない世帯の数をおよそ2000万世帯 (17%) と推計している。
現在、デジタルコンバータの価格は1台あたり50ドルから60ドルになる見通しだ。
消費者によっては、デジタルチューナ内蔵テレビやデジタルチューナ付き DVD プレーヤを購入するため、Kneuer 氏は実際に必要となるクーポンの数について、「はっきりしない」と認めた。クーポンによる購入援助対象になるのは、基本的な機能しか持たないデジタルコンバータのみで、テレビなど付加機能が付いたものは対象にならない。
NTIA はまた、援助対象となるコンバータの製造業者と販売業者向けのガイドラインも提示した。なお発表によると、このクーポンは電子的に追跡が可能で、固有の番号を持つため、店頭の POS 端末で適用確認が可能という。
Xactly、SaaS 型販売報酬管理ソリューションの新モジュールを発表
ビジネス インテリジェンス (BI) には、整理されたデータと多面性のない真実が必要だ。オンデマンド型の販売報酬管理ソフトウェアベンダー Xactly は、この種の貴重な情報を販売データから推定できると考えている。
このような理由から同社は、集約した販売情報に基づく新しいアプリケーション群を提供するため、BI ソリューションの Cognos (NASDAQ:COGN) や、データ統合ソフトウェアの Informatica (NASDAQ:INFA) など、新たなパートナーと提携を結んだ。
Xactly は12日、こうした提携に基づく新モジュールをリリースした。まず『Xactly Data Management』は、企業資源管理 (ERP)、顧客関係管理 (CRM)、人事などのアプリケーションや、数多くの異種データソースのデータを統合できるモジュールだ。次に『Xactly Analytics』は、販売報酬データを通じて経営幹部が傾向を把握するのを助け、その情報に基づく報告を生成する。そして『Xactly Modeling』は、販売報酬計画を変更する前にその影響を予測できるモジュールだ。
Xactly では、オンデマンド型のデータリポジトリを運用しており、さまざまな顧客側配備型アプリケーションで生成したデータを引き出すために Informatica の技術を用いているほか、分析や報告生成用に Cognos の技術を採用している。
Xactly の CEO (最高経営責任者) Chris Cabrera 氏によると、同社の顧客は主力アプリケーション『Xactly Incent』が生成した販売報酬データについて、より多くの活用方法を求めていたという。Cabrera 氏は、これらのデータが事業に関する最も正確な実態を明らかにするとの見方を示した。たとえば、複数の営業代理業者に異なる手数料を設定する形で、経営幹部はどのインセンティブが最終的に販売を促進したのか知ることができる。
なお Xactly は今後18か月をかけ、販売区域プランニング、割り当て管理、価格管理など、販売報酬関連のモジュールをさらにリリースする計画だ。
モバゲータウン、会員数400万人を突破――20代以降のユーザーが増加傾向
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)は12日、同社が運営する携帯電話向けゲーム& SNS サイト「モバゲータウン」の会員数が3月10日に400万人を突破したことを発表した。2月1日の300万人突破から38日で100万人増加したことになる。
モバゲータウンでは、60種類以上の Flash ゲームや、アバター、日記、掲示板などの SNS 機能を無料で利用できる。同サイトは2月より全国で TVCM を放送するなど、大規模な広告キャンペーンを展開している。
会員構成比の推移をみると、会員数200万人時点では10代が69%を占め、20代は25%、30代は6%にとどまっていたが、400万人時点では10代56%、20代32%、30代12%と年齢層が拡大している。2月末の会員1人あたりの1日平均ページビューは約64PV で、DeNAは「会員数の増加によるユーザーの利用動向の変化は起きていない」としている。
ネクステッジ、光のイメージをフォト画像にのせる「AKVIS LightShop」を販売
海外のソフトウェアのダウンロード販売を行うネクステッジテクノロジーは2007年3月12日、フォト画像に光や影の効果画像を加えるプラグインソフトウェア「AKVIS LightShop」の販売開始を発表した。
PhotoShop など画像処理ソフトウェアのプラグインで、光のイメージ画像を作成して写真に簡単に融合できる。画像を扱うパラメータ操作する必要はなく、初心者でも扱えるように、プリセットの光イメージが設定されている。
互換画像処理ソフトウェアは、 Adobe Photoshop、Adobe Photoshop Elements、 Corel Photo-Paint、 Corel Painter、Jasc PaintShop Pro、 Ulead PhotoImpact、 ACD FotoCanvas、Macromedia Fireworks MX。
価格は、ホーム版が1万5,356円、ビジネス版が3万5,437円でいずれも総額。オンライン ダウンロードによるライセンス販売で、 10日試用版もある。
Swisscom、イタリア2番手の IP サービス事業者 Fastweb 買収へ
スイスの通信グループ Swisscom は12日、イタリアで2番目に大きい IP サービス事業者 Fastweb を買収すると発表し、Fastweb が条件付きの株式公開買い付けに前向きな意思表明をしたことも明らかにした。
発表によると、Swisscom は Fastweb 株の公開買い付けを1株あたり47ユーロ (61.83ドル) で実施するという。買収額は最大で37億ユーロ (約49億ドル) になる見通しだ。この公開買い付けは条件付きとなっており、その1つは、Fastweb の株式資本に占める Swisscom の取得比率が少なくとも過半数 (最小で50%および1株) に達することだ。
Fastweb は、イタリア各地130以上の都市でサービスを展開し、100万件を超えるブロードバンド契約を擁している。Swisscom は声明の中で、Fastweb の買収は3つの分野で強みをもたらすと述べた。1つ目は Swisscom のインフラをさらに発展させるために重要な新技術の分野で、Fastweb は Swisscom より3年から5年は先を進んでいるという。2つ目は Fastweb が持つ競争力の高さだ。Fastweb は、ブロードバンドにおける複合メディア アプリケーションという戦略的に重要な分野の経験が豊かで、2001年以来 IP テレビサービスを配備済みという。そして3つ目は、長期に渡り急速な成長を成し遂げフリーキャッシュフローを増やしてきた Fastweb の獲得により、Swisscom のキャッシュフローを大幅に改善し得ることなど、財務的にも大きなメリットを見込めることだ。
アナリストらは、この買収が両社に恩恵をもたらすと見ている。
Gartner のアナリストで、イタリア在住経験もある Patti Reali 氏は、「Fastweb はこれまでずっと、『トリプルプレイ』実装の成功事例だった」と説明した。同氏によると、ユーザーに知識があることとパソコン普及率の高さが、イタリアを非常に魅力的なブロードバンド市場にしているという。
Fastweb は昨年、News Corporation 傘下のデジタル衛星テレビ局 Sky Italia のコンテンツを、ブロードバンド顧客に配信するための契約も結んでいる。
さらに Swisscom は、Fastweb がイタリアで仮想移動体通信事業者 (MVNO) として事業を行なうことを支援すると述べた。Reali 氏によると、Swisscom には Vodafone が25%資本参加しているという。
Swisscom にとって今回の買収の目的は、Fastweb の IP 技術における先進性を獲得して活用することだが、Swisscom は株主たちに対し、Fastweb は Fastweb のまま残ると約束した。Fastweb の事業部門、経営陣、営業活動は、Swisscom と分けて継続するという。
Google、ケーブルテレビで広告プログラムの試験運用を開始
Google (NASDAQ:GOOG) が、ケーブルテレビでの広告を試験的に開始した。同社のテレビ広告への進出計画の一環とみられる。
Google は、この試験運用の詳細に関して多くを明らかにしていないが、同社の広報担当からの Eメールによると、少数の提携企業および広告主と密接に連携し、小規模な初期テストを行なっているという。
Google の計画は「テレビ広告の視聴者に対する関連性を高めるとともに、既存および新たな広告主に対しては広告効果を計測しやすく、より明確に説明可能なものとすることで、この重要な広告媒体にさらなる価値を加える」ことだと、広報担当は説明している。
Google のケーブルテレビ広告テストは、昨年12月に行なった『Google Audio Ads』のベータテストと類似するものだ。こちらは広告プログラム『AdWords』を利用する広告主の少数グループを対象に、全米数百局のラジオ局で30秒間の広告を放送するというものだった。
このテストでは、広告主は自分の出す広告について、地域、ラジオ局の種類、曜日、そして時間帯を選べた。また、広告放送後には、実際に放送した時刻と場所の情報をレポートで確認できた。
このように、最近の Google は、ラジオやテレビを広告媒体として利用する動きを見せているが、同社がオンライン検索マーケティング以外の分野に進出するのは、これが初めてではない。
Google は昨年11月に、全米の50紙以上の主要な新聞の広告枠を対象として、広告主によるオンライン入札を可能にする紙面広告プログラムを試験実施している。
その際 Google は、広告枠を提供する新聞は、『New York Times』『Washington Post』『Boston Globe』『Chicago Tribune』『Philadelphia Inquirer』『Denver Post』などだと語っていた。
また、2005年には、Google は RSS などの XML フィードにコンテンツ連動型広告プログラム『AdSense』を挿入するベータテストを開始している。こちらは Web サイトや Blog を対象とした AdSense モデルを、フィードの分野にも広げたものだ。
2007年3月11日日曜日
インド人女性、恋人の死体と結婚
恋人が井戸に落ちて死亡してしまい、悲しみに暮れるインド人女性(22)が、火葬の直前に彼の死体と結婚することを申し出た。
グジャラート州アナンドの地元警察官は、「花嫁衣装を着て数分後、彼女は未亡人となってしまいました」とコメント。
結婚式はヒンズー教の伝統に則って行われ、男性の死体は火の側に置かれた。数名が結婚を祝う歌を歌い、その後に彼の遺体は荼毘に付された。
花嫁は結婚の契りを交わすまで彼の遺体を手放さないと話していたという。
両親は最初結婚に反対していたが、最終的には彼女の意志に従い結婚式に参列。ヒンズーの伝統として結婚した娘に台所用品一式をプレゼントした。
NTT ドコモ、おサイフケータイ対応端末の契約数が2,000万を突破
NTT ドコモグループ9社は、2007年3月9日、おサイフケータイ対応端末の契約数が2007年3月8日に全国で2,000万を突破したと発表した。
おサイフケータイ対応端末の契約数は、2004年7月10日にサービスを開始後、2006年1月27日に1,000万を突破し、その後約1年で倍増したこととなる。
対応端末は、当初の「90Xi シリーズ」を中心とした展開から、現在では「703i シリーズ」など、幅広いラインナップに搭載。
利用シーンについても、電子マネー、定期券・乗車券、ポイントカード、会員証といったものから、クレジット決済や電子クーポンまで広がっており、現在20万店舗以上で利用可能となっている。
一方で、これらの多彩なサービスを1台のおサイフケータイで登録可能にするための IC カード容量の拡大や、機種変更などのお取替え時に IC カード内データを一括で新しいおサイフケータイに移行できる「iC お引っこしサービス」を開始するなど、利便性の向上も行われている。
また、携帯電話の紛失時にドコモに連絡することにより遠隔操作でロックをかけることができる「おまかせロック」を提供するなど、安心・安全機能も強化されている。
アプリックス、ACCESS とソフトバンク端末開発でライセンス契約締結
アプリックスは、2007年3月9日、ACCESS と、ACCESS の携帯端末向けソフトウェア パッケージ「NetFront Mobile Client Suite」(NMCS)の移植層レイヤーに関するライセンス付与を受けることに合意し、非独占的契約を締結した。
この契約には、ソフトバンク携帯電話向けに提供される NMCS を、アプリックスのプラットフォームに移植するためのソフトウェア ライセンス付与および移植開発サポートが含まれる。
これによってアプリックスは、自社プラットフォーム上に NMCS の移植を行い、携帯端末メーカー各社が製造するソフトバンク携帯電話に組み込むことが可能となる。
AT&T、世界で1万3,000か所のホットスポットを追加
AT&T は、2007年3月7日、企業のモバイルワーカーが外部からでも社内ネットワークに接続するためのホットスポットを、世界で1万3,000か所追加することを発表した。
この拡張により、AT&T の Wi-Fi サービスの提供エリアは、79か国、4万8,000以上のホットスポットへと拡張された。米国内では、空港、コーヒーショップ、レストランなど、およそ1万5,000か所でのホットスポットの利用が可能となる。
また AT&T は、パートナー企業とのグローバルなネットワークを通じて、企業向け Wi-Fi サービスの到達範囲を新たにアルゼンチン、バミューダ、中国、エクアドル、ニジェール共和国、ペルー、韓国に拡張するとともに、欧州とアジアの空港数十か所での Wi-Fi サービスも追加している。
米国での Wi-Fi 到達範囲の拡張には15か所の空港が含まれており、その大部分は、ターミナルゲートやレストラン街などの公共の場に設置されている。
AT&T は現在、米国で全米81か所の空港で Wi-Fi をサービス提供しているほか、世界各国250か所以上でもサービスを行っている。
また、モバイルワーカーが自社の VPN への接続に使用するソフトウェア「Global Network Client」の機能を強化し、効率化なログオン機能と世界中の Wi-Fi ホットスポットからの接続に新たなセキュリティ機能を追加することも発表された。
オンライン広告市場、依然として高い水準で成長中
オンライン広告市場は、依然として高い水準で成長を続けている。オンライン広告業界団体 Interactive Advertising Bureau (IAB) と調査会社 PricewaterhouseCoopers (PwC) が7日に発表した同市場の2006年第4四半期における売上規模の最新調査で、このような結果がでた。
2006年通期のオンライン広告売上規模は前年比34%増の168億ドルに達した。2005年の通期売上規模は125億ドルで、この時も2004年から30%の増加を記録していた。
また2006年第4四半期の総売上規模は前年同期比で32%増の48億ドル弱となり、四半期単位では過去最高額となった。なお、42億ドルをわずかに下回った2006年第3四半期の売上規模と比較しても、15%の増加を示している。
PwC のディレクタ Peter Petrusky 氏は調査結果について、従来型広告主のオンラインメディアに対する広告支出増により、すべての数字がオンライン広告支出水準の堅調な伸びを示していると語った。
改めて振り返ってみると、オンライン広告業界の最大手 Google (NASDAQ:GOOG) にとっても、2006年は素晴らしい年だった。同社の2006年第4四半期の純利益は、GAAP ベースで10億3100万ドルに達し、前年同期の3億7200万ドルから一気に2.7倍もの大幅増となった。一方、かつて同市場で首位に立っていた Yahoo! (NASDAQ:YHOO) は、待望の新広告プラットフォーム『Panama』(開発コード名) によって、Google の好調さをわが手にしたい考えだ。当初 Yahoo! は、2006年中に Panama の運用を開始する予定だったが、配備計画が大きく遅れ、2月5日から正式運用を開始した。しかし Yahoo! にとっては嬉しいことに、Panama は順調な滑り出しを見せている。
IAB と PwC の調査では、オンライン広告配信企業の上位15社に対する調査とデータの集計結果をもとに、2006年の第4四半期および2006年通期における同業界全体の売上規模を推計した。
Thunderbird 2.0 が3月末に正式リリース、Gmail との統合が容易に
Mozilla Japan は9日、メールクライアント「Mozilla Thunderbird」の最新版、「Mozilla Thunderbird 2.0」に関する製品説明会を開催した。RC1は来週後半、正式版は3月末に提供される予定だ。
Thunderbird 2.0は、メッセージ・フォルダ管理機能、Web メールや RSS リーダーの統合、検索機能、セキュリティ機能などをはじめとして、現行の1.5から大幅な機能向上を遂げている。今回の説明会では開発当初より搭載予定だった機能の多くが紹介された。
・タグ付けやフォルダ切り替え、表示履歴が特徴のメール閲覧・管理この製品でメッセージやフォルダを閲覧・管理する上で特徴的な機能は、「タグ」によるメッセージの整理と、表示フォルダを選べる「フォルダビュー」、そして Web ブラウザの挙動を実現した「メッセージの表示履歴」だ。
タグ機能は Blog や写真共有サイト、ソーシャルブックマークなどでおなじみの整理方法だが、Thunderbird 2.0では好きなキーワードをメッセージに割り当てて、分類や検索に役立てることができる。ユーザーは自由に作成したタグを好きなだけメッセージに付けられる。これまでも同様の機能として「ラベル」があったが、これは1通のメッセージにつき1つだけしか付けられない上に、その種類も5つしかなかった。
フォルダビューは、多くのフォルダを使ってメッセージを管理しているユーザーに便利な機能だ。従来のフォルダ管理では、目的のメッセージを探す以前に、まずそのメッセージが含まれているフォルダを探し出さなければならなかった。フォルダビューを用いると、未読メールが含まれているフォルダ、お気に入りのフォルダ、最近使ったフォルダを分けて表示することができる。仕事で常に使うフォルダをお気に入りに入れたり、メルマガ受信用のフォルダのように常に表示しておく必要がないものを一時的に隠しておくことができる。
さらに Web ブラウザのツールバーに表示されている「戻る」アイコンを搭載したことで、メッセージの表示履歴を閲覧することができるようになった。ツールバーの履歴アイコンをクリックするだけで、直前に選択していたメッセージを表示させることができる。フォルダをまたいで直前に見たメッセージを探すのは特に面倒な作業だが、この機能ではフォルダをまたいだメッセージも表示させることができる。
新着メッセージの通知は改良が加えられた。これまではメールを受信したことのみ通知されたが、Thunderbird 2.0では 「件名」「送信社名」「本文の一部」がポップアップでデスクトップに表示される。
・Gmail と統合可能、検索機能も大幅強化検索機能も大幅に強化されている。従来の検索に加えてタグ検索が可能になったほか、メッセージ下部にメッセージ本文を検索できる検索バーを統合し、Firefox の「ページ内検索」と同様の操作感でインクリメンタル検索を実行できるようになった。検索キーワードに合致した本文内の単語はハイライト表示される。
「検索フォルダ」機能は、特定の件名やタグなどを検索条件としてフォルダに設定しておくと、その条件に合致したメールを受信次第、自動的に収集してくれる機能。例えば、件名に「至急」と記載されたメッセージや、「To Do」タグが付けられたメッセージを、RSS リーダーのような感覚で集められる。
上記の管理・検索機能は フィードにも適用することができる。Thunderbird 2.0では RSS リーダー機能が統合されているため、「お気に入りフォルダ」に設定したり、タグによる整理・検索など、各フィードをメッセージと同様に分類・管理できる。
また Web メールとの統合も可能で、「Gmail」や「.Mac」などのセットアップを簡単に行える。Gmail を受信する場合は、Web メールの設定を行う「アカウントウィザード」を開いて「Gmail」を選択、Google のアカウントとパスワードを入力するだけで設定が完了する。メッセージの分類用マークを「スター」に変更したり、メッセージをスレッド管理するなど、一部 Gmail と同様のインターフェイスを利用することも可能だ。
・フィッシング詐欺メールを繰り返し警告セキュリティ機能としては、フィッシング詐欺メール警告機能、学習型メールフィルタを備えている。
メッセージにフィッシング詐欺の危険性がある場合は警告バーを表示し、そのようなメールの本文に記載されている URL をクリックしてしまった場合にも警告ダイアログを表示してユーザーに注意を促す。デフォルトのブラウザを Firefox に設定しておくと、さらに Firefox のフィッシング対策機能も併せて利用できる。
学習型メールフィルタは、すべての新着メッセージを解析し、自動的にフォルダに振り分けたり、削除を行う。企業や ISP で提供される迷惑メールフィルタとも併用できる。
これらのセキュリティ機能をアップデートする自動更新システムは、更新を差分データとして提供するため、モバイル環境でも短時間でダウンロード可能となる。
そのほか、ツールバーやテーマのカスタマイズ、Firefox と同様のアドオンマネージャーによる拡張機能の追加など、Mozilla の製品特有の柔軟性を持っている。
ソニックウォール、統合型メールセキュリティアプライアンスを3月末発売
インターネットセキュリティのソリューションの米国 SonicWALL は6日、メールセキュリティアプライアンスの最新版「SonicWALL Email Security 5.0」を日本国内で発売する、と発表した。3月末より同社販売代理店を通じて販売される。
SonicWALL Email Security は、中小企業および大企業向けのメールのセキュリティに特化したアプライアンス製品。アンチスパム、アンチフィッシング、コンテンツフィルタリング、ポリシー管理、コンプライアンス対策機能を提供する。
今回のバージョンでは、画像スパムをブロックする「イメージ・サムプリンティング」技術を搭載、SMART Network 経由でも画像スパムの評価データを提供できるようになった。
また、コンプライアンスの機能も強化された。特定のキーワードがメールの件名、添付ファイル、本文に含まれているかどうか参照する機能のほか、クレジットカードの番号など事前に登録された情報を検出する ID マッチング機能が追加された。
さらに、大量送信型の攻撃への対応を強化した。大量のメールを送信する IP アドレスからの接続を一旦保留、もしくはブロックする「DoS プロテクション機能」、実在しないアドレス宛に大量のメールを送信する接続に対して、接続を絞ったり制限する「QoS 機能」、IP アドレスごとに設定を変更できる「手動 IP ファイアウォール」などが追加された。
ニューエイジ、ファッション Web マガジン「unbar」をスタート
株式会社ニューエイジは9日、ストリートファッションに特化した Web マガジン「unbar」 を提供開始した。
ニューエイジは裏原宿をテーマにしたファッション情報サイト「裏原.jp」を運営している。今回開始した unbar では、人気のブランド50前後の最新ニュースを無料で配信。PC、携帯電話から閲覧できるほか、RSS 配信も行っている。
コンテンツと連動した通販サイト「unbarStore」を併設しており、unbar でのみ販売の限定商品を中心に物販も行っていくという。
2007年3月8日木曜日
Lenovo の『ThinkPad』に Avaya の『IP Softphone』を統合
パソコンメーカー大手 Lenovo Group と IP テレフォニ ソリューションを手がける Avaya (NYSE:AV) は6日、企業向け IP テレフォニのフォーラム『VoiceCon Spring 2007』において、両社が協力し、Avaya の IP ベースのソフトフォンを Lenovo のノートパソコン『ThinkPad』に統合すると発表した。
提携の一環として、Lenovo は ThinkPad に搭載した指紋読み取り機能とパスワード管理機能『Password Manager』で、Avaya の『IP Softphone』ソリューションをサポートする。これにより、万一 ThinkPad が盗難に遭った場合でも、第三者によるソフトフォンの不正使用や、コンタクトリストおよび履歴の露出を防ぐことができる。
また、Avaya の通信ソフトウェアは、Lenovo がノートパソコンに搭載している『ThinkLight』をサポートする。ThinkLight は、暗闇の中でキーボードを照らすための小型ライトだが、ボイスメールを着信した際、点滅して通知する機能を新たに提供する予定だ。
ThinkPad は Wi-Fi インターフェースを備えるため、今回の統合で恩恵を受けるのは、明らかにモバイルユーザーだ。これまで、サンフランシスコの Moscone Center の地下施設など、近代的なコンベンション センターのようにコンクリートで建築した大規模施設の中で、携帯電話を使おうと試したことがある者なら誰でも、その難しさを知っている。
しかし、最近のコンファレンスやコンベンションなどのイベントでは、Wi-Fi 接続環境を用意するのが一般的になっており、IP テレフォニ技術を利用すれば、上述したような携帯電話で通話が困難な状況でも Wi-Fi ネットワークを通じて通話できるようになる。
Lenovo で戦略提携担当エグゼクティブ ディレクタを務める Peter Gaucher 氏は取材に対し、次のように述べた。「今回の提携は、革新的な会社同士の素晴らしい組み合わせだと思う。ネットワーク接続のユビキタス化が進んでいるほか、移動が必要な職業に従事している人たちが、使用するツールの接続性と統合性の向上や、より簡単な操作性を求めていることから、提携のタイミングも適切だったとの感触を得ている」
Lenovo によると、統合製品の出荷は今夏になる見通しという。
「ホワイトプラン」の申し込み件数が200万件を突破
ソフトバンクモバイルは、2007年3月7日、3月5日に「ホワイトプラン」の申込件数が200万件を突破したと発表した。
2007年1月16日に「ホワイトプラン」が導入されてから、約3週間後の2月5日には100万件を突破し、その1か月後の3月5日に200万件突破となった。
ウィルコム、会議用スピーカーホン「KX-TS745JP」を3月29日に発売
ウィルコムおよびウィルコム沖縄は、2007年3月7日、パナソニック コミュニケーションズ製の会議用スピーカーホン「KX-TS745JP」を、3月29日に発売すると発表した。価格は12万750円(税込)、別途、W-SIM を用意する必要がある。
取り扱うのは、ウィルコムストアならびに全国のウィルコム取扱店。
「KX-TS745JP」は、W-SIM を使用することで PHS 回線の利用が可能、一般の電話回線がない場所でも、遠隔地との電話会議が簡単に行える。
ノーテルと東芝、総務省東北総合通信局の WiMAX 実証実験デモに参加
ノーテルネットワークスは、2007年3月6日、東芝と共同で、総務省東北総合通信局のモバイル WiMAX 実証実験の一環として2月26日に宮城県石巻市内で行われた公開デモに参加したと発表した。
総務省東北総合通信局では、2006年12月から、Nortel、東芝、東北大学、宮城県、石巻市、通信事業社数社などが参加する「最新の電波利用技術を活用したブロードバンド・ゼロ地域の解消に関する調査検討会」で、調査や検討を行ってきた。
国内のブロードバンド環境整備にモバイル WiMAX が地域を問わず有効であることを実証することを目的としており、スループットやカバレッジ、遅延等のパフォーマンス変動調査やアプリケーション動作の検証などが行われている。
デモでは東芝が、石巻市地域公共ネットワークにつながる大川中学校に Nortel 製モバイル WiMAX 基地局装置(2.5GHz 帯利用)を設置、基地局から 1.2km 離れた石巻市北上水辺センターに Nortel 製モバイル WiMAX 端末局を設置して、WiMAX 接続環境を構築。
この環境で、インターネットブラウジング、Webcam によるライブ映像配信、ビデオストリーミング、ビデオコール、WiFi アクセスポイントのバックホール利用などを行った結果、安定したユーザースループットが実現され、高画質のビデオストリーミングや Web カメラの映像受信、ビデオチャットなどをストレスなく実行できたという。
なお、Nortel は2007年2月の 3GSM World Congress で、京セラワイヤレスおよび Runcom と共同で、マルチベンダーによるライブでの MIMO 通話に成功している。
インデックス、モバイル FeliCa でマンション共用部分の開錠を実現
インデックスは、2007年3月7日、穴吹工務店が分譲する大規模集合住宅「サーパスマンション」向けに、モバイル FeliCa を活用したモバイルソリューション「サーパスエスコートサービス(モバイル版)」を開発したと発表した。
「サーパスエスコートサービス(モバイル版)」は、穴吹工務店が「サーパスマンション」オーナー向けに提供する「サーパスエスコートサービス」を、モバイルから利用可能にしたモバイルソリューション。
共用エントランスでのオートロックや1階エレベータでのセキュリティ解除、宅配ボックスの開錠などを、モバイルから利用可能とすることで、マンションでの生活導線をスムーズ化する。
「サーパスエスコートサービス」は、「サーパスマンション」オーナー向けの多機能メンバーズカード「サーパスカード」の非接触 IC 機能により、マンションの利便性向上からセキュリティ管理などを実現するもので、これまで5,000戸以上に導入され、今後全ての「サーパスマンション」に標準装備されることが決定している。
インデックスは今後も、「サーパスマンション」に併設される共用部施設管理や各戸のセキュリティ管理など、「サーパスマンション」オーナーに向けたモバイルソリューションを提供していくとしている。
インデックス、モバイル FeliCa でマンション共用部分の開錠を実現
インデックスは、2007年3月7日、穴吹工務店が分譲する大規模集合住宅「サーパスマンション」向けに、モバイル FeliCa を活用したモバイルソリューション「サーパスエスコートサービス(モバイル版)」を開発したと発表した。
「サーパスエスコートサービス(モバイル版)」は、穴吹工務店が「サーパスマンション」オーナー向けに提供する「サーパスエスコートサービス」を、モバイルから利用可能にしたモバイルソリューション。
共用エントランスでのオートロックや1階エレベータでのセキュリティ解除、宅配ボックスの開錠などを、モバイルから利用可能とすることで、マンションでの生活導線をスムーズ化する。
「サーパスエスコートサービス」は、「サーパスマンション」オーナー向けの多機能メンバーズカード「サーパスカード」の非接触 IC 機能により、マンションの利便性向上からセキュリティ管理などを実現するもので、これまで5,000戸以上に導入され、今後全ての「サーパスマンション」に標準装備されることが決定している。
インデックスは今後も、「サーパスマンション」に併設される共用部施設管理や各戸のセキュリティ管理など、「サーパスマンション」オーナーに向けたモバイルソリューションを提供していくとしている。
新興会社 izimi、新方式のファイル公開サービスを開始
アンディー・ウォーホルは、誰でも15分間は有名人になれる時代が来ると予言した。その15分間を『YouTube』やテレビという場でまだ与えられていなくても、新興会社 izimi のサービスを利用すれば、うまくやれるかもしれない。
izimi は5日、音楽、テキスト、画像、動画、Blog ページなどのあらゆるファイルを誰もが自分で公開できるようになる、「peer-to-browser」技術による無料サービスを開始した。izimi のサイトは、直接的には何のファイルも配信しないが、登録ユーザーが発信するファイルを、動的に配信するための導管として機能する。
ファイルをホスティングするのは、『Time』誌が選んだ「2006年の時の人」、すなわち「あなた」だ。同サービスを利用するには、ユーザー登録した後、同サイトにファイル情報を通知してホスティングするための小さなクライアント ソフトウェアをダウンロードするだけでいい。公開されたコンテンツを見るには、Web ブラウザだけがあればよく、特別なクライアント ソフトウェアは必要ない。
ユーザーがパソコン内の画像や動画をホスティングすると、それらのファイルへのリンクが、izimi の Web サイト上のユーザー毎に整理された個人フォルダ内に登場する。ユーザーのパソコンが動作していなければファイルにはアクセスできないが、そうでなければ、ブラウザさえあれば誰でも izimi のサイトで見ることができる。
izimi によれば、同社の安全な「peer-to-browser」システムには、ファイルサイズや1人のユーザーが公開できるファイル数に関し、何の制限もないという。コンテンツの所有権も公開者がそのまま有する。同サイトは、検索機能や RSS フィードを用いて新着コンテンツを通知する機能も備える。
現在、izimi はサービスに課金する計画をもっていないし、コンテンツリストはすべてが完全公開となっている。izimi の製品担当副社長 David Ingram 氏は取材に対し、「やがて、プライバシー制御機能に関して、公開対象を家族に限定するといった要望があるかどうかなどを検討したいと考えている」と語った。
Ingram 氏は、izimi は著作権について「非常に真剣に」考慮しているが、現時点ではコミュニティ監視によって、著作権侵害の疑いがあるコンテンツには「警告」を発する方針をとっていると述べた。
Apple、複数の脆弱性を修正した『QuickTime』の新版リリース
Apple (NASDAQ:AAPL) は5日、複数の脆弱性を修正した『QuickTime』の新版 QuickTime 7.1.5 をリリースした。QuickTime 7.1.5 は Apple の Web サイトからダウンロードできる。QuickTime は、同社の人気ジュークボックス ソフトウェア『iTunes』も利用するソフトウェアで、メディアプレーヤーとしてのユーザーインターフェースを備える。
米国土安全保障省のコンピュータセキュリティ対策機関 US-CERT は6日にセキュリティ勧告を公開し、Apple が QuickTime 7.1.5 で、複数形式の画像とメディアファイル処理に存在した脆弱性を修正したと述べた。
US-CERT によると、脆弱性が存在する QuickTime を用いているユーザーに、細工した画像やメディアファイルを開かせることで、問題の脆弱性を悪用できるという。QuickTime をインストールした環境では、Web ブラウザが同ソフトウェアのメディア形式ファイルを扱う際に QuickTime を呼び出す設定になっている場合が多い。そのため攻撃者は、Web ページを使用してこれらの脆弱性を悪用できる。
細工したファイルで問題が発生する具体的なファイル形式は、QTIF 形式と PICT 形式の画像ファイル、そして 3GP 形式と QuickTime ムービー形式の動画ファイル、さらに MIDI 形式の音楽ファイルだ。
たとえば、QuickTime で MIDI ファイルを扱う場合、細工した MIDI ファイルを開くことにより、ヒープバッファのオーバーフローが起きる可能性がある。その結果、アプリケーションのクラッシュや、任意コード実行を招きかねない。今回のアップデートでは、上述した各形式のファイルに対する検証処理を追加し、これらの脆弱性に対処している。
携帯電話用として一般化しつつある 3GP 形式の動画ファイルについては、細工した 3GP ファイルを開くことで整数オーバーフローが発生し、アプリケーションのクラッシュや、任意コード実行を招きかねない。
なお QuickTime は、『Windows』用と『Mac OS X』用の両方が出ており、Windows 版にしか存在しない 3GP 形式ファイル処理の脆弱性を除き、いずれの脆弱性も両プラットフォーム版に存在する。
Google、今年も開催「Google Summer of Code」――学生に参加呼びかけ
Google の夏の恒例となっているイベント「Google Summer of Code」が今年も開催される。参加する学生は Google およびオープンソース団体の指導のもとで、夏休みの期間中、オープンソース開発に取り組むことができる。
Google Summer of Code は、夏休み中の学生にオープンソースやフリーソフトウェアのプロジェクトに実際に参加し、開発を行ってもらうプロジェクト。技術分野に関心を持つ学生を支援すると同時に、オープンソース界の成長と活性化を図ることが目的だ。
Google はオープンソースやフリーソフトなどの技術関連団体と共に、Summer of Code に参加を希望する登録者の中から数百のプロジェクトを選ぶ。Summer of Code でプロジェクトを成功させた学生と、それを指導・サポートしたオープンソース関係の組織には、Google から合計数万ドルが提供される。
「Google Summer of Code 2007」の参加申し込みは、学生が3月14日から24日まで、学生をサポートする団体の申し込みはすでに開始しており、締め切りは3月12日までとなっている。実際のコーディングは5月28日から8月20日までを予定している。なお、2006年の Google Summer of Code には、90か国から630人の学生と、102のオープンソース団体が参加したという。
Google は「プログラミングに興味を持っている学生たちにとって、オープンソースの世界にいるさまざまなエンジニア達と一緒にプロジェクトを進めることができる、良い機会になる」としている。
フリースケール、8bit マイクロコントローラファミリの新製品を追加
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、2007年3月6日、ローエンド 8bit マイクロコントローラ 908Q ファミリを拡張し、MC908QC16(QC16)を追加したと発表した。
QC16 マイクロコントローラは 16KB の Flashメモリを搭載し、フォークリフト、トレッドミル、掃除機、カメラのズーム制御など、民生用および産業用アプリケーションに適する。
ボード面積とシステムコストを削減するように設計されており、低電圧検出回路(LVI)、発振子、および高電流入出力を持つドライバなどの外付け部品が不要。
また、Flash メモリのリード/プログラミング/イレース機能が、EEPROM のエミュレーションをサポートしており、外付け EEPROM も不要となる。他の 908Q ファミリ製品よりピン数が多いため、より多くの I/O に対応し、搭載している機能を有効活用できる。
QC16 マイクロコントローラは、16ピンの TSSOP パッケージで供給され、1万個購入時の1個あたりの参考価格は1.94ドルから。デモンストレーションボード「DEMO908QC16」の価格は75ドル。
NTT Com とソフトブレーン、シンクライアントソリューションを共同で提供
NTT コミュニケーションズ株式会社(NTT Com)とソフトブレーン株式会社は6日、シンクライアントなどのソリューションを共同で提供開始した。
NTT Com がシンクライアントサーバーの提供・運用を行い、ソフトブレーンの子会社であるソフトブレーン・インテグレーションが、フリーアドレスオフィスの構築、シンクライアント端末の提供、導入コンサルティング、ネットワーク構築などを行う。
また、ソフトブレーンの営業支援ソリューション「eセールスマネージャー」などのアプリケーションをセキュアにモバイルで利用できる NTT Com の「モバイルコネクト」および、無線 LAN で利用できる「ホットスポット」を要望に応じて提供する。
富士通、シリアル ATA3.0Gb/s に対応した2.5インチ HDD
富士通は、2.5インチ HDD として世界初(同社による)となるシリアル ATA3.0Gb/s インターフェイスに対応した毎分7,200回転の2.5インチ HDD「MHW2 BJ」シリーズを5月末に発売する。
主にハイパフォーマンス ノート PC 向けのグローバルプロダクトで、容量は160GB で7200回転の2.5インチ HDDとしては世界最大(同社による)となる。
シリアル ATA3.0Gb/s 対応により、業界最高水準の最大毎秒300MB のデータ転送速度を可能としているほか、垂直磁気記録方式を採用した。
また、動作音はアイドル時2.5ベルズと静音性に優れ、読み出し・書き込み時の消費電力も2.3ワット以下に抑えている。
富士通では、販売目標を2007年度において「MHW2 BJ」シリーズ全体で160万台としている。
NEC 次世代ネットワークサービス製品に「Oracle TimesTen」が採用
NEC 次世代ネットワークサービス製品に「Oracle TimesTen」が採用
日本オラクルは2007年3月7日、 NEC「NC9000 シリーズ」の加入者管理機能(HSS/SLF)に、同社が同日発表したインメモリ DB 製品である「Oracle TimesTen」が採用された、と発表した。
NC9000 シリーズは、 NEC が2006年5月に発表した次世代ネットワーク(NGN)・IMS/MMD(IP Multimedia Sub System/ Multimedia Domain)サービスの中核をなすソフトウェアプラットフォーム製品群。
NGN では、 IP ベースの固定通信網と、 IP ベースの携帯電話や無線 LAN 通信などのワイヤレス通信網とが統合されることから、加入者管理機能 HSS/SLF は、大容量・超高速アクセスの要件を満たさなければならない。
NEC では NC9000 シリーズの開発にあたり、 Oracle TimesTen が HSS/SLF のデータ管理要件を満たすことを、日本オラクルと共同で検証した。
日本オラクル、次世代ネットワークに向けて組み込み DB 市場に進出
日本オラクルは2007年3月7日、「Oracle TimesTen In-Memory Database 7」(Oracle TimesTen 7)の出荷を4月3日から開始する、と発表した。
TimesTen 7 はもともと TimesTen 社の製品だったが、 2005年6月に米国 Oracle が TimesTen 社を買収、以来、Oracle 社内で開発が継続されていた。
今回リリースの Oracle TimesTen 7 は、買収後初の製品で、 Oracle Database 10g との互換性の強化と、動的なキャッシュ機能のサポートが目玉。 Oracle Database に格納されたデータを、リクエストに応じて TimesTen にロードする。
近年、イベントの高速処理やリアルタイム性が求められるアプリケーションの適用範囲が拡大、また、次世代ネットワーク(NGN)構築に向けたネットワーク機器、防衛関連装置でのレーダーやソナーの情報と連携したリアルタイムイベント処理ができる、組み込み可能な高速のインメモリー DB の需要が高まっている。
さらに、企業アプリケーションでも、証券/債権取引システムにおける自動取引やアルゴリズム取引の採用、インターネットやカード取引におけるリアルタイム不正使用監査、 RFID などのセンサー技術を活用したリアルタイムサプライチェーン構築などで、より高速なデータ処理が要求されるようになった。
TimesTen 7 は、こういったリアルタイム性を要求されるアプリケーションの開発で、インメモリによる高速データ処理を標準 SQL で開発することができる。
Oracle Database 10g との互換性の強化では、 Oracle Database 10g とデータ型の動作が一致され、 Oracle Database 10g の主要なデータ型に対応するようになった。
また、 Oracle Database 10g の拡張 SQL にも対応、 DECODE、ROWNUM、COALESCE、MINUS、INTERSECT などの SQL 関数を新たにサポートするなど、 SQL レベルでの Oracle Database 10g とのアプリケーション透過性が強化された。
インテリジェントキャッシュ機能として、リクエストに応じて動的に Oracle Database 10g からレコードを TimesTen のデータストアにロードする動的データローディング機能、使用頻度の低くなったキャッシュデータを自動的に削除する自動データエージング機能があるが、これらはオプションとなる。
ライセンス価格は、データストアサイズ 2GB 以下が 1CPU あたり150万円から。
cci と NTT データなど、次世代アドマーケットプレイス事業で提携
株式会社サイバー・コミュニケーションズ(cci)、株式会社クライテリア・コミュニケーションズ、株式会社 NTT データの3社は6日、アドマーケットプレイス事業における事業提携に合意したことを発表した。
今回の合意に基づき cci グループでは、インターネット広告やモバイル広告のマーケットプレイスを通じて、各種インターネット広告サービスを2007年4月より順次展開していく。
具体的には、複数サイトに一斉に広域広告配信を行うアドネットワーク上でのターゲティング広告サービスや、CGM リサーチなどのマーケティングサービスを提供。各サービスのコアエンジンには NTT データの日本語意味理解エンジン「なずき」を採用する。
動画共有サイトの月間視聴ページ数、1年で21倍増――VRI 調べ
株式会社ビデオリサーチインタラクティブ(VRI)は7日、動画共有サイトとフリー百科事典「ウィキペディア」の2006年の視聴動向を発表した。それによると、動画共有サイトの年間訪問者数は1,116万人、ウィキペディアの年間訪問者数は1,851万人だった。
動画共有サイトは、月間のユニークな推定訪問者数が2006年1月時点の79万人から2007年1月時点で734万人に達し、約10倍と大幅な伸びを見せた。
視聴動向をみると、2007年1月の月間視聴ページ数は約4億5,362万ページ。2006年1月の約2,165万ページから約21倍増となった。そのほか、訪問者一人当たり平均視聴ページ数は約62ページ(前年同月比で2.3倍)、月間平均滞在時間は約1時間12分(同2.8倍)となっている。
なお、集計対象となった動画共有サイトは、YouTube、Dailymotion、Google Video、Askビデオ、FlipClip、Ameba Vision、DivX Stage6、MetaCafe、GUBA、Veoh Video Network、ClipLife、フォト蔵, ワッチミー!TV、みなくるビデオ、ドガログ、PeeVee.TV、Yahoo! Video、VIDEO CHOP!、EbiTV!の19サイト。
ウィキペディアについては、月間のユニークな推定訪問者数は2006年1月時点の457万人から2007年1月時点で984万人にほぼ倍増。視聴動向をみると、2007年1月の月間視聴ページ数は約2億7,080万ページ(前年同月比で4.9倍)、訪問者一人当たりの月間平均視聴ページ数は約27.5ページ(同2.3倍)、月間平均滞在時間は約26分(同2.6倍)だった。
また同サイトは、2007年1月の接触者率(集計対象期間内に1度でもインターネットで Web 接触したユーザーを100とした場合の割合)が32.7%に上り、全ドメイン中15位に位置する規模となっている。
Opsware、iConclude の買収で IT 自動化ソフトウェアを強化
Opsware (NASDAQ:OPSW) は6日、データセンター自動化ソフトウェア製品の強化を狙い、パートナーの iConclude を買収することを明らかにした。買収価格は現金と株式合わせて4000万ドル以上という。
株式非公開企業の iConclude は、IT プロセス自動化ソフトウェア『OpsForce』を手がけている。このソフトウェアは、データセンターの運営に必要な日々のタスクを管理するものだ。
そうした日常プロセスを自動化し (ランブック自動化とも呼ばれる)、コンピュータシステムで生じる変化にリソースを正しく適用させれば、IT 管理者に求められる余分な手動作業の多くを取り除くことができる。
iConclude の OpsForce を使えば、メーカーの異なる IT 管理システムから、チケット発行、資産管理、ソース管理、モニタリング、業務などのソフトウェアを組み合わせて使うことができる。OpsForce には数百種類のプロセス テンプレートが搭載されており、BMC Software の『Remedy』、Hewlett-Packard (HP) の『OpenView』、IBM の『Tivoli』といったインフラ管理システムと統合可能だ。
Opsware の CEO である Ben Horowitz 氏は6日の電話会見で、他の主要管理システムとの統合は、ソフトウェアの動作に合わせて顧客がプロセスを変更または置換する必要がないという点で、重要な要素になると述べた。
Horowitz 氏は IBM (NYSE:IBM)、CA (NYSE:CA)、HP (NYSE:HPQ)、BMC (NYSE:BMC) といった大手メーカーの管理ソフトウェアについて触れ、次のように述べた。「たいていの競合システムとは異なり、当社のソフトウェアは顧客に業務形態の変更を強いることはなく、現在使っているいかなるツールも変更する必要がない」
NTT ソフト、ウイングアークと SI 契約を締結、多次元高速集計検索エンジンを販売
NTT ソフトウェアは2007年3月6日、 ウイングアーク テクノロジーズとインテグレーションパートナー契約を締結、ウイングアークの多次元高速集計検索エンジン「Dr.SumEA」の販売、保守、システムインテグレーションサービスの開始を発表した。
Dr.SumEA は純国産の多次元高速集計検索エンジンで、業務現場におけるデータ活用の要件を日本人の視点から捉え、業務現場から経営者層まで全社規模で、企業システムに蓄積された大規模データからデータを集計できるもの。
2001年5月の発売以来、 1,300社、1,900本(2006年5月現在)の導入実績がある。
NTT ソフトウェアでは、各種経営情報の収集/集計/可視化システム「InfoCabina」を販売しているが、今回の SI パートナー契約の締結により、 InfoCabina の可視化機能を Dr.Sum EA により実現、 GUI のカスタマイズや変更を柔軟にかつ簡単にできるようになった。
アビームコンサルティング、英国コンサルファームの Leadent を買収
アビーム コンサルティングは2007年3月7日、英国・オクスフォードを拠点とする独立系コンサルティング会社 Leadent 社を買収し、英国拠点として事業を開始した、と発表した。
アビーム コンサルティングの新たなグローバルサービス拠点として、英国で事業展開するアジア系企業などを対象にサービスを開始する。
今回の英国拠点開設にあたっては、同社の子会社であるアビーム コンサルティング ヨーロッパが Leadent の全株式を2月28日付で取得している。
Leadent の社名は変更せず、現チーフエグゼクティブの Alastair Clifford-Jones 氏が引き続き、所属するコンサルタント25名の指揮を取る。
Leadent は、これまでブリストル水道局やウェルシュ水道局、航空管制官協会(National Air Traffic Controllers)などの公的機関への ERP 導入を行ってきた。
今後も英国の各公共機関への ERP 導入サービスを積極的に推進するほか、英国に進出しているグローバル企業、英国に本拠を持ち、アジア進出を検討している企業に対してもサービスを提供、年間30億円の売上を目指す。また、人員も50人体制へと拡大を図る。
英国は、 EU 主要国の中では GDP 成長率が最も高い水準(2006年は2%台後半)が見込まれており、コンサルティング市場も年率二桁の伸びが予測されている。
アビーム コンサルティングは、アジア発のグローバルコンサルティングファームというポジションを確立すべく、グループ企業やアライアンスパートナーを合わせて、国内外での1万人体制と拠点数の拡大を目指している。
同社はすでに2006年2月に最初の欧州拠点(ドイツ、オランダ、ベルギー、スイス)を開設、 2006年11月にはビジネスインテグレーションパートナーズ社との戦略的提携で、拠点(イタリア、スペイン、ポルトガル)を拡充、さらに2007年1月にはアクセレラ社との戦略的提携によりノルディック拠点(ノルウェー、フィンランド)を開設、ヨーロッパ9か国にネットワークを拡大してきた。
ヤフー、オリジナル地図を作成・共有できる「ワイワイマップ」を公開
ヤフーは6日、Yahoo!地図情報において、地図を活用したコミュニティサービス「ワイワイマップ」β版を公開した。
ワイワイマップは、Yahoo! JAPAN ID でログインし、「タイトル」「説明文」などの必要事項を入力するだけで、「港区のラーメンマップ」や「お気に入り温泉地マップ」など自分専用のオリジナル地図を作成できるサービス。
登録したスポットはピンアイコンで地図上に表示される。ピンアイコンは、青のビルアイコン、赤のレストランアイコン、ピンクのハートアイコンなど14種類で、スポットにコメントを追加することもできる。
地図の公開レベルは、「一般公開」(閲覧、投稿 OK)、「一般公開」(閲覧のみ)、「非公開」の3段階から選択できる。
自分で作成した地図データや、参加している地図の一覧などは「My ページ」から確認する。また、作成した地図と参加している地図に新たに投稿されたスポット情報やコメントも新着情報として表示される。
2010年には全世界のデジタル情報量が988エクサバイトに
いかにしてデジタル情報の爆発的な増加が、IT 経費節約を試みる企業に新たな問題を投げかけているか論じた報告書がある。これらの問題に、どのように対処していけばいいかを論じた報告書もある。しかしこれまで、今後数年間で情報がどれほど市場に氾濫するかを捉えたものはなかった。
そして調査会社の IDC は6日、今後数年間におけるデータ増加規模を予測した調査報告書を発表した。同調査は情報管理ソリューション会社 EMC の後援によるもので、2010年には市場のデジタル情報量が2006年からおよそ6倍に膨らんで、988エクサバイト (1エクサバイトは1ギガバイトの10億倍) にも達する見通しだという。
IDC によると、2006年に生み出されたデジタル情報量は161エクサバイトだったという。161エクサバイトと言えば、これまでに執筆された書籍の情報量の約300万倍で、さらにこれらの書籍を積み上げると、地球から太陽までの距離およそ1億5000万キロを超える高さの束が12束分となる。
なんともすごい数字だ。
しかし IDC の調べによると、その情報量が2010年まで毎年平均57%の割合で増加して、ついには988エクサバイトに達するという。
IDC は今のところ、とりたてて警鐘を鳴らしているわけではないが、同社 CRO (最高調査責任者) の John Gantz 氏は、Wal-Mart Stores から AT&T、そして小規模な自転車小売店に至るまで、どんな企業も情報を転送/格納/保存/複製するため、いずれはもっと高度な技術を採用しなければならなくなるとの見方を示した。
同氏は取材に応えて、次のように話している。「RFID が作り出す非常に小さな情報パケットから、非常に大容量のビデオ監視ファイルに至るまで、情報の多様性は単一の組織内においても部署によってそれぞれ異なる。すべてのデータ、すべてのパケット、すべての情報単位を同じには扱えない。その結果、おのずとデータを分類し、保存するものと破棄するものを決定する方法に関心が生まれる」
ストレージ技術で言えば、記録密度を高めるにせよ、直接接続型ストレージ (DAS) からストレージ エリア ネットワーク (SAN) にデータ格納方法を移行するにせよ、ストレージ製品ベンダーは情報管理技術の高度化を進め続けなければならない、と Gantz 氏は話す。その理由は、「デジタル世界」の拡大、すなわちデジタル情報量の増加は止まらないからだ。
PC でテレフォニー管理を一元化する「Avaya one-X Portal」
Avaya は、2007年3月5日、米国フロリダ州で開催されている VoiceCon Spring 2007 において、Web ベースで通話履歴やボイスメッセージへのアクセスを実現するユニファイド コミュニケーション ソリューション「Avaya one-X Portal」を発表した。国内での提供は2007年6月の予定。
Avaya one-X Portal は、Avaya のテレフォニー、メッセージング、カンファレンス アプリケーションへのアクセスを可能にする Web ベースのインターフェイス。
コミュニケーション アプリケーションとディレクトリを単一 UI に統合しているため、ユーザーは、個別のアプリケーションをインストールすることなく、インターネットに接続された PC であれば、どんな PC からでも会社の電話の通話履歴、ボイスメッセージ、Web カンファレンスにアクセスできる。
Avaya one-X Portal では、通話履歴やリストにある氏名や番号をリックすることで通話を開始できる。画面上のディスプレイパネルを使用した電話会議の設定や、氏名のクリックによる電話会議への参加者追加も可能だ。
通常の電話機では保存件数なども耳で確認するしかないボイスメールを視覚的に確認できるので、ボイスメールの再生、録音、管理が容易となる。
Avaya Modular Messaging の Find Me/Follow Me/Hide Me などの設定することにより、ユーザーは都合に合わせて対応方法を選択できる。また、コンタクトを承諾するか拒否するかなどを選択することができる。
会社にかかってきた電話を、携帯電話に同時着信させることも可能。また、職場に行くことが困難な場合でも、標準の HTTP 接続による任意のコンピュータからサーバーにアクセスすることで Avaya one-X Portal を利用できる。
Opera Widget、1,001個を達成
ノルウェーのブラウザメーカー、 Opera Software は2007年3月6日、昨年の「Opera 9」出荷開始以来、 widgets.opera.com で Opera Widget が1,001個作成された、と発表した。
Opera Widget とは、 Opera ブラウザにユニークで便利な機能を追加する、小さいが強力な Web アプリケーション。ユーザー体験が改善され、パーソナライズされるので、 Widget に対する興味がユーザーの間で高まり、使用する人が増大しているそうだ。
1,001番目の Widget は「The Visitors」。 My Opera コミュニティの古くからのメンバーで今も積極的に活動している dantesoft 氏によって作成された。 The Visitors Widget は Hitslink からのサイト分析を使用、ブロガーがサイトに投稿できる訪問者地図を作成するもの。
ソーシャル技術の積極買収を進める Cisco
Cisco Systems (NASDAQ:CSCO) は5日、ソーシャル ネットワークサイト『tribe』の運営会社 Utah Street Networks (株式非公開) から一部資産を買収したと発表した。ソーシャル技術に対する Cisco の投資が続いており、まだその手を緩めるつもりはないようだ。
Cisco が求めたのは、Utah Street Networks が tribe のオンライン コミュニティ構築と維持に用いているプロプライエタリなソフトウェアだ。したがって、今回の買収資産に tribe 自体は入っておらず、同サイトは独立運営を続ける。なお、買収の金銭的な条件は明らかになっていない。
Cisco Media Solutions Group (CMSG) の戦略およびマーケティング担当ディレクタ Eric Chan 氏によると、今回買収したソフトウェアは同グループに組み入れるという。CMSG は、より魅力的なコンテンツ体験をエンドユーザーにもたらすことができるよう、企業顧客を支援するインフラソリューションの提供に力を入れている事業グループだ。
Utah Street Networks から買収した技術は、2月に買収を発表した Five Across のプラットフォーム『Connect Community Builder』に組み込むことになる。Connect Community Builder は、顧客企業が自社の Web サイトを、音声/動画/写真の共有、Blog、ポッドキャスト、プロフィールといった、コミュニティ機能およびユーザー生成コンテンツ機能で補強し、独自のブランドで運用できるプラットフォームだ。
Cisco の広報担当 John Noh 氏は取材に対し、さらなる「Web 2.0」型技術によって「企業のコンシューマ化」(企業における一般消費者指向技術の活用) の促進を後押しするため、ほかにも買収を計画していると述べた。なお同氏によると、CMSG が次に買収するのは、ソーシャル ネットワーク以外のソーシャル メディア関係のものになるかもしれないという。
2007年3月6日火曜日
2006年第4四半期のバナー広告費は634億円、ネットレイティングス調べ
ネットレイティングスが5日に発表したオンライン広告統計結果によると、2006年第4四半期(10-12月期)の日本全体のバナー広告費は634億円であることがわかった。単月平均は約210億円で、同社がオンライン広告統計を開始した2006年9月度の192億円と比較して9%増となる。
この統計は、ネットレイティングスのオンライン広告レポートサービス「AdRelevance」によるもの。AdRelevance は、日本の主要ネット広告メディア130媒体からサンプリングされた5,000以上の広告掲載ページを対象に広告を自動収集し、広告出現率を算出している。
日本全体のオンライン広告市場が堅調である一方、個人向けローンを取り扱う消費者金融業各社の推定広告費は、2006年10月の8億5,600万円から、11月は6億4,700万円、12月は3億7,000万円にまで落ち込んだ。消費者金融業をスポンサーとする媒体の一部では大きく広告集稿が落ち込む現象が見られたものの、日本全体ではその落ち込みをカバーするだけの広告出稿があったという。
ネットレイティングス代表取締役社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「最近の傾向として、ネット広告の主役が従来のネットをインフラとして活用しているインターネット関連企業から自動車、化粧品、飲料・食品をはじめとする消費財メーカーにシフトしている。従来の広告市場のメインプレイヤーであるこれらの企業の積極的なネット広告の活用が日本のオンライン広告市場の成長にさらなる拍車をかけていくだろう」と話す。
ドコモ、ケータイマーケティング ASP サービスを4月1日に提供開始
NTT ドコモは、2007年3月5日、小売・サービス業をはじめとした顧客サービスを提供する企業や自治体向けに、3キャリア対応のケータイマーケティング ASP サービス「モバイルアベニュー(MobileAvenue)」の提供を、2007年4月1日に開始すると発表した。
モバイルアベニューは、企業に対して、ドコモがケータイマーケティングツール、システムの運用、効果測定までをワンストップで提供するサービス。
ドコモがケータイマーケティングに必要なプラットフォームを構築し、ASP 型でトータルコーディネイトサービスを提供することから、企業側で専用のシステムを構築する必要がなく、導入期間の短縮、初期費用・運用コストの削減を図ることができる。
「ケータイマーケティングアプリサービス」では、「基本メニュー」として、会員の登録・修正・削除および会員登録情報の検索・確認、オリジナル携帯サイトの作成・トピックス情報の掲載、属性に合わせたメールマガジンなどの会員向けメール配信、アンケートの実施・集計、クーポンなどの販促情報の配信、懸賞の募集・抽選や当選者へのメール送信を提供する。
順次提供予定の「オプションメニュー」では、イベントなどのチケット発行、顧客へのポイント付与、管理、おサイフケータイや QR コードなどの会員証の発行、受付 などが提供される。
回線やサーバーなどの設備環境、およびメンテナンスやセキュリティ対策などのシステムに係わる運用をすべてドコモが提供するほか、サイトのアクセス状況やコンテンツ集計など、顧客分析に必要なデータを集計/報告、サイト活用にあたってのアドバイスやコンサルティングなどのサポートも行われる。
メニュープランは、回線やサーバーなどの設備を他の利用者と共用する「シェアリングプラン」、回線が共有でサーバーが占有の「ハイブリットプラン」、回線・サーバー環境など、すべてのシステム環境を提供する「プライベートプラン」の3つを用意。
シェアリングプランの提供価格は、初期費用が31万5,000円(総額)から、運用費用が月額37万8,000円(総額)から。登録会員上限数は3万人。「ハイブリッドプラン」、「プライベートプラン」は個別の見積りとなる。
申し込みの受付は、ドコモ法人営業担当者、およびドコモホームページに開設している法人向け Web サイト「ビジネスオンライン」で行われる。
レビュー集約サイト「モノペディア」、サイバー・バズと業務提携
レビュー集約サイト「モノペディア」を運営する株式会社ネットプライスインキュベーションは5日、口コミマーケティング支援事業の株式会社サイバー・バズと業務提携を行い、共同で新しいレビュー・口コミ広告商品を開発したことを発表した。
今回の業務提携により、モノペディアは商品レビューを各 Blog から自動的に収集し、同サイト上に商品専用の口コミ情報一覧ページを生成する。両社はこの機能を通じて、口コミの効果を持続させ、商品を提供する広告クライアントの満足度向上を図る。
モノペディアは2006年12月にレビュー集約サイトとしてα版オープン。サイト上でユーザーからの商品レビューを募るほか、ネット上の各ショッピングサイトなどに掲載されるレビュー・口コミ情報を集約している。
McAfee の元法務顧問、不正ストックオプション問題で無罪を主張
McAfee (NYSE:MFE) の元法務顧問 Kent Roberts 被告を、2000年と2002年の不正ストックオプション付与に関与したとして米連邦大陪審が2月28日に起訴したが、同被告は無罪を主張した。Roberts 被告の弁護士は取材に対し、同被告が3月2日に100万ドルを支払って保釈となり、そして5日には再び出廷することを明らかにした。
有罪となれば Roberts 被告には、郵便および通信詐欺と、米証券取引委員会 (SEC) に対する虚偽報告の罪で、20年の禁固刑および25万ドルの罰金刑が下る可能性がある。
カリフォルニア州北部地区検察局によると、連邦大陪審の起訴状には訴因が7件あり、Roberts 被告は2000年および2002年、当時の Network Associates (現 McAfee) において、自分を含む数名にストックオプションを付与する際「詐欺行為を企んだ」という。
起訴状には、2000年に Roberts 被告が Network Associates 株2万株のオプション価格と付与日付を改竄し、それを隠蔽したとある。また連邦検察官によると、改竄に協力した当時の会計監査役を解任するよう Roberts 被告が画策したという。そして同被告は、その監査役の行為に対する調査を指揮しつつ、自らが果たした役割を会社および SEC に対して隠蔽したとの疑いがかかっている。
さらに起訴状によれば、Roberts 被告は2002年、Network Associates の役員会議事録を改竄し、当時の CEO 兼会長にストックオプションを付与した日付を、実際よりも1日遅らせたという。
不正経理の監査が続くさなかの2006年5月、McAfee は Roberts 被告を解雇した。同じく2006年、McAfee は規制当局の捜査を受け5000万ドルの罰金を支払った。さらに同年10月には、不正疑惑の責任をとって CEO の George Samenuk 氏が任期途中で辞任している。
日立、NGN 対応強化に向けた再編、日立インフォを日立コムの子会社に
日立製作所 情報・通信グループは、2007年3月5日、次世代ネットワーク(NGN)対応強化施策の一環で、連結事業体制の再編を行うと発表した。
具体的には、4月1日付で IP ネットワーク関連製品のグループ販売会社である日立インフォネット(日立インフォ)が、日立コミュニケーションテクノロジー(日立コム)の子会社となる。IP ネットワーク事業の直販営業力強化と販売から顧客サポートまでのワンストップソリューションを実現することが目的だ。
日立グループは、ネットワーク事業体制を再構築すべく、昨年10月にグループ会社間に跨るネットワーク製品事業を日立コムに集結し、製品開発力の強化を図れる体制としている。今回の再編は、日立グループの NGN 対応強化施策の一環での、ネットワーク製品の営業力強化を目的としたものだ。
2007年4月1日付で、IP ネットワークソリューションの販売会社である日立インフォを日立製作所直轄から日立コムの直轄販売会社とし、日立インフォと日立コム両社の直販営業部門、および SE 部門の連携を強化し、販売戦略の一元化が行われる。
また、今後 IP テレフォニー導入が進められて行くと予想される中堅・中小規模企業向けに、マーケティング力を強化し、市場への製品投入のサイクルを加速するという。
具体的には、日立コムのマーケティング部門と日立インフォの営業部門とが一体となって、新製品開発を進める。
また、両社のテクニカルサポートセンターを統合したうえで、日立インフォが持つフィールドサービスを拡充、販売から顧客サポートまでのワンストップソリューション実現を図る。
なお、日立インフォの新社長には、日立コムの現執行役員で、営業部門出身の林勉氏が4月1日付で就任する。
Meta4、Lavalife.com の共同設立者などから250万ドルの投資
世界規模の多言語オンラインコミュニティ「World Friends Networks」を運営する Meta4 Group は2日、Lavalife.com の共同設立者などの投資家より、250万ドル相当の投資を受けたことを発表した。
この資金は、北アジアを中心に拡大しているオンラインコミュニティや広告市場に向けた事業を拡大するために使用される。World Friends Networks は、現在200以上の Web サイトと提携しており、100万人の会員が登録しているという。
今回の投資を行ったのは、Lavalife.com を17年前に共同設立した Nicholas Paine 氏と Bruce Croxon 氏。Nicholas Paine 氏は、執行会長として Meta4 の経営を支援し、事業戦略、組織開発、財務面の強化を図る。
樋口氏、IT 業界復帰でマイクロソフトの“顔”に
マイクロソフトは2007年3月5日、都内ホテルにて記者会見を開催、同日付で樋口泰行氏が同社代表執行役 兼 COO に就任した、と発表した。
樋口氏は、代表執行役社長の Darren Huston 氏のもとで、法人・企業・公共機関向けビジネスやマーケティング担当部門など、主に企業向け製品とソリューションビジネス分野を統括する。
Huston 氏によると、今回の役員人事は、日本におけるマイクロソフトの経営・事業戦略を変更するものではなく、あくまで、2005年7月から実施している「Plan-J」の一環としての人材登用である、とのこと。
日本市場は米国に次ぐ重要な市場で、同社が行うビジネスも多岐にわたり、 1人のリーダーの手に余るものだ、ということで、今後は樋口氏が法人部門を担当し、 Huston 氏はコンシューマ市場向けビジネスに専念する。
とはいうものの、 Huston 氏は樋口氏のリーダーシップと高い倫理観を評価しており、長期的には日本法人の代表を樋口氏に譲る可能性のあることも、示唆した。
Huston 氏はまた、マイクロソフトは顔の見えにくい企業だ、とよく言われるが、 Plan-J はそれを打破する戦略であり、今回の人事は、そういう意味でも Plan-J の強化を図るもので、樋口氏を COO にすることで、顧客企業とよりいっそうの意思の疎通を図り、顧客企業から信頼を得られる企業になることを目指しす、と語った。
一方樋口氏は、マイクロソフト入社の動機として、成功した企業でありながら、経営幹部には慢心が見られず、絶えず危機感を抱き、常に変化が必要であると認識しているのに、感銘を受けたことだ、と語った。
樋口氏は日本 HP の代表取締役社長だったが、 2005年に退任、再建中のダイエーの社長兼最高執行責任者となっていた。
Dolby、HDR 画像技術を提供する BrightSide の買収契約に合意
Dolby Laboratories は、2007年2月27日、高ダイナミックレンジ(HDR)画像技術を提供する非上場企業の BrightSide Technologies をおよそ2,800万ドルの金額で取得する確定的な契約に署名したと発表した。
この買収処理は慣例による決算条項に従い、Dolby の2007会計年度第3四半期の終了までに完了される予定。
BrightSide は、大衆市場の液晶テレビ、フロント プロジェクションおよび背面投射型テレビで、鮮やかな映像のキャプチャー、ディストリビューション、表示の実現に専心する発展過程の技術会社。
新興インターネットテレビ会社 Joost、新たにコンテンツ契約締結
新興インターネットテレビ サービス会社 Joost は2日、同社最大の問題、すなわちコンテンツ不足を解決するべく、国際的な放送コンテンツを扱う JumpTV との提携を発表した。
Joost は JumpTV との契約により、JumpTV のテレビコンテンツ ライブラリの大部分を、自社プラットフォームに追加する。JumpTV が最初に提供するのは、南米地域で放送しているスペイン語の人気シリーズ番組と、中東地域で放送しているコメディ/ドラマ/ニュースといったアラビア語の番組だ。
JumpTV は、70か国以上のテレビ番組をオンデマンド化し、視聴契約や広告支援モデルを用いてインターネットでテレビ放送を提供している。JumpTV によれば、ルーマニア語、トルコ語、ロシア語、ベンガル語といった言語の番組も、今後 Joost のサービスに追加するという。
Joost の広報担当者は取材に対し、「今回の契約は、世界の視聴者に向けた製品展開に役立つ」と述べている。また、詳細は明らかにしなかったものの、同様のコンテンツ契約交渉が進行中だと付け加えた。
Joost がこうしたコンテンツ契約を交わすのは今回が2度目だ。同社は2月、Viacom から、MTV Networks、BET Networks、Paramount Pictures のコンテンツ供給を受ける契約を交わした。Viacom はこの契約発表直前に、投稿動画サイト運営会社 YouTube に対して、10万本以上の動画を削除するよう要求している。この要求は、YouTube との配信契約交渉で、Viacom の満足する結果が出なかったことを受けたものだった。
ユーザーが作成した動画を自社サーバーに保存して配信する YouTube は、何度も著作権侵害という厄介な問題に巻き込まれている。それに対し、権利保有企業の提供するコンテンツを配信する Joost では、パートナーがもっと確実にコンテンツを制御できるという。
事業者向けイーサネット スイッチおよび IP ルーター市場が成長中
調査会社 Infonetics Research の報告書によると、サービスプロバイダ向けルーターおよびスイッチ製品の全世界における2006年通期売上は96億ドルに達したという。2005年の72億ドルに比べると33%の増加だ。Infonetics は、この成長の牽引役を通信事業者向けのイーサネット スイッチおよび IP ルーターとしており、2010年には全体の市場規模が130億ドルまで拡大するとの予測を示した。
通信事業者向けイーサネット スイッチ分野が成長する一方で、マルチサービス ATM スイッチ分野は売上規模の減少が続いている。Infonetics の調査によれば、2006年の ATM スイッチ売上高は2005年と比較して32%下落し、13億ドルになったという。
ATM からイーサネットおよび IP への移行は、世界中のサービスプロバイダ向けルーターおよびスイッチ売上成長要因の一部だが、Infonetics 共同創設者兼主席アナリストの Michael Howard 氏は取材に対し、この展開はいくつかの要素が重なって起きたものだとの見方を示した。
「ルーターの成長は、ネットワーク帯域幅使用量の増加とほぼ一致する。誰もが職場でも、自宅でも、娯楽でもネットワークを使用している。帯域幅 (の使用量) でみると、動画トラフィックが著しく増えており、この傾向は今後さらに強まる一方だろう」と Howard 氏は述べる。
特にブロードバンドの普及は、通信サービスプロバイダのイーサネット移行に拍車をかけている。Howard 氏は、DSL/ケーブル/光ファイバといった種類を問わず、ブロードバンド配備環境では、トラフィックをまとめるためにイーサネット スイッチおよび IP ルーターを用いると説明した。
Howard 氏はまた、現在世界的に多くのサービスプロバイダが IP 環境への移行計画を進めていると指摘した。サービスプロバイダ各社は、通信サービスの完全 IP 化を目指しており、この変化の中心に通信事業者向けのイーサネット スイッチが存在すると述べた。
EMC ジャパンとサイバー、内部統制対応の電子メールアーカイブソリューション
EMC ジャパン株式会社とサイバーソリューションズ株式会社は5日、企業の内部統制における電子メールアーカイブを実現する「電子メール・アーカイブ・ソリューション」を構築し、共同で提供開始する、と発表した。
このソリューションは、EMC のコンプライアンス対応ストレージ「Centera」と、サイバーソリューションズの電子メールアーカイブシステム「MailBase」を融合したもの。
企業内の全メールを、ストレージ使用容量を抑え、かつ改ざん不可能な形で保管できる。また、添付ファイルも含めた全文検索をストレスなく瞬時に行えるため、内部統制における電子メールアーカイブを確実に実施し、監査の際などの資料提出にも迅速に対応できる。
対応するメールサーバーは、Microsoft Exchange Server、IBM LotusNotes/Domino、postfix、NEC StarOffice21、CyberMail など。
販売価格は、EMC ジャパンの Centera が1,000万円(総額)から、サイバーソリューションズの MailBase が157万5,000円(総額)から。
両社は、売上目標を年間で50セットと設定している。
ハングリーフォーワーズ、英語学習 SNS「Globee」をオープン
ハングリーフォーワーズジャパン株式会社は2日、英語学習のためのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Globee」を開設した。
Globee は、日本人の英語学習者だけではなく、日本人とのコミュニケーションをとりたいと考えている外国人も使えるように、日本語と英語の両方のインターフェイスを備えたコミュニティサイト。
日記やレビューには、これまで使用した語学学習教材や英会話学校の評価を書くことができるため、購入を検討しているユーザーが実際の使い勝手などを確認することもできる。またプロフィールに TOEIC、TOEFL、英検などのスコア、会話やライティングのレベルを登録して、語学学習について話しあったり、共に学習していける友人を作ったりすることもできるという。
インターフェイスが日本語と英語の2か国語に対応しているため、日本に興味がある外国人も利用可能。これにより、「英語を学びたい」「日本語を教えたい」日本人と、「日本に興味のある」「日本語を勉強したい」「英語を教えたい」外国人との間でのコミュニケーションも期待できるという。