Lenovo の『ThinkPad』に Avaya の『IP Softphone』を統合
パソコンメーカー大手 Lenovo Group と IP テレフォニ ソリューションを手がける Avaya (NYSE:AV) は6日、企業向け IP テレフォニのフォーラム『VoiceCon Spring 2007』において、両社が協力し、Avaya の IP ベースのソフトフォンを Lenovo のノートパソコン『ThinkPad』に統合すると発表した。
提携の一環として、Lenovo は ThinkPad に搭載した指紋読み取り機能とパスワード管理機能『Password Manager』で、Avaya の『IP Softphone』ソリューションをサポートする。これにより、万一 ThinkPad が盗難に遭った場合でも、第三者によるソフトフォンの不正使用や、コンタクトリストおよび履歴の露出を防ぐことができる。
また、Avaya の通信ソフトウェアは、Lenovo がノートパソコンに搭載している『ThinkLight』をサポートする。ThinkLight は、暗闇の中でキーボードを照らすための小型ライトだが、ボイスメールを着信した際、点滅して通知する機能を新たに提供する予定だ。
ThinkPad は Wi-Fi インターフェースを備えるため、今回の統合で恩恵を受けるのは、明らかにモバイルユーザーだ。これまで、サンフランシスコの Moscone Center の地下施設など、近代的なコンベンション センターのようにコンクリートで建築した大規模施設の中で、携帯電話を使おうと試したことがある者なら誰でも、その難しさを知っている。
しかし、最近のコンファレンスやコンベンションなどのイベントでは、Wi-Fi 接続環境を用意するのが一般的になっており、IP テレフォニ技術を利用すれば、上述したような携帯電話で通話が困難な状況でも Wi-Fi ネットワークを通じて通話できるようになる。
Lenovo で戦略提携担当エグゼクティブ ディレクタを務める Peter Gaucher 氏は取材に対し、次のように述べた。「今回の提携は、革新的な会社同士の素晴らしい組み合わせだと思う。ネットワーク接続のユビキタス化が進んでいるほか、移動が必要な職業に従事している人たちが、使用するツールの接続性と統合性の向上や、より簡単な操作性を求めていることから、提携のタイミングも適切だったとの感触を得ている」
Lenovo によると、統合製品の出荷は今夏になる見通しという。