Viacom、ついに Google と YouTube を相手取り法廷へ
Viacom (NYSE:VIA) は13日、同社エンターテインメント資産の「著作権を意図的に著しく侵害した」として、Google (NASDAQ:GOOG) およびその子会社で投稿動画サイトを運営する YouTube を訴えたと発表した。
Viacom はニューヨーク州南部地区米連邦地裁に訴状を提出し、Google と YouTube によるさらなる著作権侵害行為の禁止命令と、10億ドルを超える損害賠償金を求めている。
Viacom は訴状の中で、Google が故意に「事前措置」を講じず、視聴者が YouTube 上のおよそ16万本にも及ぶ Viacom のビデオクリップにアクセスするのを放置したと主張している。Viacom によると、同社の制作物の違法コピーを YouTube の利用者が15億回以上にわたって視聴したという。
今回 Viacom は、訴訟に合わせて声明文を発表した。同社は次のように述べている。「YouTube は貪欲な営利企業で、同社および親会社の Google を豊かにするため、他者の創造的な作品に対するファンの熱意を利用することで有利なビジネスを作り上げた。したがって、われわれは (この件を) 法廷に委ねなければならない」
一方 Google の広報担当者は、まだ訴状を受け取っていないとしつつも、同社は YouTube が著作権所有者の法的権利を尊重しており、裁判所もこれに同意するものと考えていると述べた。Google は30日以内に裁判所へ対応を示さなければならない。
調査会社 Forrester Research のアナリストで、業界観測筋の1人 James McQuivey 氏は取材に応じ、「絶対にここまで話を長引かせるべきではなかった」と語った。
数週間前、まだ法廷闘争を回避できる可能性があった時点で Viacom の主張する著作権侵害の抗議を聞き入れることが、Google にとって最良の選択肢だったとの見解を同氏は示した。
Viacom は2月上旬、MTV や Comedy Central などの放送コンテンツ10万本について、YouTube に削除するよう要求した。これは、Viacom と YouTube の配信契約交渉が不調に終わったことを受けた動きだった。