ソーシャル技術の積極買収を進める Cisco
Cisco Systems (NASDAQ:CSCO) は5日、ソーシャル ネットワークサイト『tribe』の運営会社 Utah Street Networks (株式非公開) から一部資産を買収したと発表した。ソーシャル技術に対する Cisco の投資が続いており、まだその手を緩めるつもりはないようだ。
Cisco が求めたのは、Utah Street Networks が tribe のオンライン コミュニティ構築と維持に用いているプロプライエタリなソフトウェアだ。したがって、今回の買収資産に tribe 自体は入っておらず、同サイトは独立運営を続ける。なお、買収の金銭的な条件は明らかになっていない。
Cisco Media Solutions Group (CMSG) の戦略およびマーケティング担当ディレクタ Eric Chan 氏によると、今回買収したソフトウェアは同グループに組み入れるという。CMSG は、より魅力的なコンテンツ体験をエンドユーザーにもたらすことができるよう、企業顧客を支援するインフラソリューションの提供に力を入れている事業グループだ。
Utah Street Networks から買収した技術は、2月に買収を発表した Five Across のプラットフォーム『Connect Community Builder』に組み込むことになる。Connect Community Builder は、顧客企業が自社の Web サイトを、音声/動画/写真の共有、Blog、ポッドキャスト、プロフィールといった、コミュニティ機能およびユーザー生成コンテンツ機能で補強し、独自のブランドで運用できるプラットフォームだ。
Cisco の広報担当 John Noh 氏は取材に対し、さらなる「Web 2.0」型技術によって「企業のコンシューマ化」(企業における一般消費者指向技術の活用) の促進を後押しするため、ほかにも買収を計画していると述べた。なお同氏によると、CMSG が次に買収するのは、ソーシャル ネットワーク以外のソーシャル メディア関係のものになるかもしれないという。