Oracle、新たな企業向け管理ソリューションを発売
Oracle (NASDAQ:ORCL) は13日、管理ソフトウェア スイート製品の売上増を目指す戦略の一環として、企業向け管理ソリューション『Enterprise Manager 10g Release 3』の販売を開始したと発表した。
Web サービスやグリッド コンピューティングの成長に伴ない、サービス指向アーキテクチャ (SOA) へのアプリケーション導入が加速する一方で、法令遵守規制の強化によりデータの適切な保存が求められている。そんななか、数十億ドル規模の市場を形成する管理ソフトウェアは、IT 企業にとって最重要課題の1つだ。なぜなら管理ソフトウェアは、サービス品質の監視からアプリケーションのダウンタイムを最小化するための障害復旧に至るまで、すべてをこなしてくれるからだ。
Oracle 社長の Charles Phillips 氏はジャーナリストらを対象にした電話会見の中で、Enterprise Manager 10g Release 3 は広範囲の機器において SAP (NYSE:SAP)/Dell (NASDAQ:DELL)/IBM (NYSE:IBM)/BMC Software (NYSE:BMC) が提供するソフトウェアをサポートしているため、顧客にとって実用性が高く価値のある選択肢となる製品だと語った。
Release 3 では、『Oracle E-Business Suite』のテスト用インスタンスを複製したり、テスト済みのアプリケーション群を製品環境に実装することが可能だ。さらに、単一インスタンスのデータベースをクラスタ化したデータベースに変換したり、データベースやクラスタから機能を追加したり削除することが、クリック1つで実現できる。
この他、システムの運用を中断することなく、『Oracle Automatic Storage Management』『Oracle Database』『Oracle Cluster Ready Services』『Oracle Real Application Clusters』といった製品を横断しての修正ソフトウェアの適用もできる。
また、最新の各種ミドルウェア製品との統合も、注目される主要機能の1つだ。
Enterprise Manager 10g Release 3 では、『Oracle BPEL Process Manager』を通じて統合されたプロセスの検出や監視、および BPEL プロセスならびに関連サービスのプロセス定義に関する進行状況の追跡を自動化できるようになった。
また、Release 3 と『Oracle Business Activity Monitoring』(Oracle BAM) の間での双方向データ交換機能により、重要な業務プロセス指標を監視したり、IT システム内での予期せぬ業務上の問題を解決することも可能になる。