2007年3月4日日曜日

Sun、ミッドレンジ ストレージ製品『StorageTek 6920』の販売を中止

Sun、ミッドレンジ ストレージ製品『StorageTek 6920』の販売を中止

Sun Microsystems (NASDAQ:SUNW) は、仮想アレイの構築が可能なミッドレンジ ストレージ製品『Sun StorageTek 6920 System』の技術サポートを Hitachi Data Systems (HDS) に移管する。両社のストレージ分野における提携をより深める動きだ。
今回の移管によって、HDS はこれから5年間にわたり、Sun StorageTek 6920 System の顧客をサポートすることになると、Sun の広報担当 Michelle Parkinson 氏は述べた。今後もユーザー対応の窓口は Sun が務めるが、HDS の技術者がバックエンドサポートを行なう。
また、Sun StorageTek 6920 System の既存ユーザーは、製品をアップグレードする場合、HDS からの OEM 製品で仮想化に対応した『Sun StorageTek 9985 System』か、より低価格で LSI Logic 製コントローラを搭載した『Sun StorageTek 6540 Array』のどちらかを選ぶことになる。
「9900シリーズと Sun StorageTek 6540 Array がどちらも好調なため、Sun の製品ラインナップの中で Sun StorageTek 6920 System の占める場所が著しく小さくなってしまった。そこで、同シリーズの販売を中止することにした」と Parkinson 氏は説明する。
Sun StorageTek 6920 System はもともと、Sun が2002年に買収した Pirus Networks の製品だ。
ストレージ分野のコンサルティング会社 StorageIO Group の創立者で上級アナリストを務める Greg Schulz 氏は、今回の決定について、Sun と HDS の両社にとって有益だとしながらも、仮想化製品やベンダーの固定化に対する懸念が広まるかもしれないと指摘する。
Schulz 氏はさらに、Sun StorageTek 6920 System は「『Sun StorEdge A7000 System』や『StorageTek StorageNet 6000』など、はかばかしい成功を収められなかった多くの Sun および Storage Technology (StorageTek) 製品の仲間入りをすることになる」と述べるとともに、以下のように続けた。「少なくともディスクストレージ分野に関して、Sun は OEM 製品の販売に移行している。これを非難する人たちもいるだろうが、同社は、StorageTek、『Engenio』シリーズを展開する LSI Logic、Dot Hill Systems、HDS の OEM 製品を活用した『統合』ソリューションによってユーザーやパートナーのニーズに応えられることを、これまでの成功で証明してきた。おそらく、Sun のストレージ製品は不死鳥のようによみがえるだろう」