2007年3月4日日曜日

Sun、『Sun Java Enterprise System 5』をリリース

Sun、『Sun Java Enterprise System 5』をリリース

Sun Microsystems (NASDAQ:SUNW) は1日、顧客の Web サービス、複合アプリケーションおよびコラボレーション ツールを支える基幹系ソフトウェアスイートの新版『Sun Java Enterprise System 5』(Java ES 5) をリリースした。
Java ES は IBM (NYSE:IBM) の『WebSphere』製品群や BEA Systems (NASDAQ:BEAS) の『WebLogic Platform』と競合する製品だ。3社はともに、wiki や Blog、マッシュアップなど、流行の Web 2.0 サービスを支えるサービス指向アーキテクチャ (SOA) を構築することで顧客を獲得しようとしている。
Sun のソフトウェア基盤担当副社長 Jim McHugh 氏によると、Java ES 5 では新しいモニターコンソールを採用しており、アプリケーションの稼働状況監視が以前よりも容易になったという。
また、インストーラの共通化によって、システムの規模や分散の程度にかかわらずインストールおよび環境設定にかかるシステム管理者の手間を軽減し、システムリソースの有効活用が可能となった。
コンポーネントレベルでは、『Sun Java Identity Manager 7.0』『Sun Java Identity Auditor 7.1』『Sun Java Identity Manager Service Provider Edition 6.0』を統合して『Sun Java System Identity Manager』とし、Java ES 5 と連係して法律に定められた定期的なアクセス監視を自動で行なえるようになった。『Sarbanes-Oxley Act』(SOX) や『Health Insurance Portability and Accountability Act』(HIPAA) のおかげで、法令順守の苦労を軽減してくれるソフトウェアへの需要が高まっている。
さらに、『Application Server Enterprise Edition』が初めて Java ES 5 に組み込まれ、迅速な配備が可能になるとともに『NetBeans 5.0』との連係性が高まった。
『Directory Server Enterprise Edition』は、さまざまなディレクトリやデータベースから取り出したデータを一覧できる仮想化ディレクトリを提供する。
また『Portal Server』でデスクトップ用の Ajax に対応する一方、『Service Registry』では Web サービス用の ebXML レジストリ プロファイルおよびネットワークサーバー モードで稼動する『Java DB』に対応している。
Java ES 5 はこれまでどおり、オープンソース ライセンスに基づいてソフトウェアを提供していくという Sun のソフトウェアモデルに従って、申し込めば無料で使用できる。
保証やサポートが必要な顧客は、従業員1人あたり年間140ドルでソフトウェアシステム全体のサポートを受けることもできる。また、Sun Java System Identity Manager、『Sun Java Composite Application Platform Suite』(Java CAPS) のサポートには、それぞれ従業員1人あたり年間50ドルの追加料金がかかる。