2007年2月28日水曜日

Microsoft、医療 IT 分野に大きな1歩

Microsoft、医療 IT 分野に大きな1歩

Microsoft (NASDAQ:MSFT) は26日、医療情報に特化した Web 検索技術会社 Medstory (株式非公開) を買収すると発表した。買収金額は明らかになっていない。
同社がこの買収計画を発表したのは、米ルイジアナ州ニューオリンズで開催中の Healthcare Information and Management Systems Society (医療情報管理システム学会) 主催イベント『HIMSS07』の席上だ。この買収は、医療分野における Microsoft の戦略的な動きを示すものだ。米国政府および州政府が、医療費削減と医療システムの効率改善を目的とした様々な取り組みを推進しているため、今年に入って医療市場に再び注目が集まっている。
発表の中で Microsoft は、「1日に800万人がオンラインで医療情報を検索している」という非営利調査機関 Pew Internet and American Life Project の調査結果を示し、Medstory のサイトはユーザーが正しい情報を得る機会の拡大に役立つものだと述べた。Medstory の検索エンジンは文脈情報を用いて、検索するトピックに関連した検索結果を提供するシステムで、上位 URL よりも精密な結果を示す。
Microsoft の国際医療ディレクタ Bill Crounse 氏は、Medstory が科学的妥当性を重視している点も、患者がより正確な情報を得る手助けになると述べた。
なお Microsoft は同日、『Connected Health Framework Architecture and Design Blueprint』の無償配布開始も発表した。
同フレームワークは、医療機関内の異なるトランザクション システムとデータシステムを統合するための、ベンダーに依存しない手法を提供するほか、極めて特殊性が高く、個人情報保護や規制遵守といった煩雑な課題を抱える医療機関において、サービス提供能力、キャパシティ、信頼性といった重要な問題を解決する上で役に立つガイドラインを提供する。