ライブドアの新ブログサービス「nowa」5月末に一般公開
ライブドアは8日、ライトユーザー向けのブログサービス「nowa(ノワ)」を5月末より一般公開すると発表した。一言ブログ機能「ナニシテル?」や、利用ポイント「ノワエン」によるスパム防止システムなどを備える。
● SNS的な機能や簡単レビューで口コミの活性化を図る
nowaは、ブログ初心者でも簡単・安全に運用できるよう設計した。記事やプロフィールの公開範囲を指定したり、シンプルな商品レビューを作成できる。利用は無料。既に4月26日より一部のユーザーに対して招待制によるクローズドベータ版を提供している。モバイル版は、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルに対応する。
記事やプロフィールを読んで、気になるユーザーを見つけたら、「お気に入り」登録ができ、新着記事の確認などが可能となる。お気に入り登録したことは相手に通知され、「ファン」となるほか、相手もお気に入り登録すればお互いが「フレンド」状態となり、フレンドに限定した記事およびプロフィールの公開、コメント投稿などが可能になる。
レビュー記事を書く場合は、「Amazon.co.jp」にある商品や「YouTube」の動画を参照できる。商品は、1記事につき最大5個まで登録可能。「○」「×」によるシンプルな評価と本文を投稿できる。レビュー記事は、本文とは別に登録されるため、ブログにあるレビュー記事のみを一覧することも可能だ。新着レビューは、nowaのトップページにも掲載される。
● ポイント制によるスパム防止策を採用
nowaでは、お気に入りやフレンドになった相手の状態がリアルタイムでわかる「ナニシテル?」機能を用意する。これは、チャット感覚で一言記事を投稿できるもの。更新すると、ブログの新着記事と同様に表示されるほか、書き込んだ内容はログとして蓄積される。今後は、携帯電話から位置情報を投稿したり、メッセンジャーのプレゼンスを反映することも考えている。
また、スパム対策として、ポイント制度「ノワエン」を用意する。ポイントは、記事やレビューを投稿したり、お気に入り登録されることによって加算する。貯めたポイントは、フレンド以外へのメッセージ送信や、お気に入り登録時に使用する。今後は、ポイントで新しいデザインテンプレートを入手できるようにするなど、nowa内でのサービスに利用することが想定されている。
このほかnowaでは、タグ機能や足あと機能、アクセス解析なども用意。今後は、ブログに書いてある内容を集約して、書き込んだ記事内容を、カテゴリーごとに識別・分類し、同じ趣味・趣向を持ったユーザーが集まるような“商品別の口コミポータルサイト”として利用できるようになる予定。レビューできる商品や動画も充実させるという。主な収益としては、コンテンツマッチ広告と、商品情報を持つ企業からのアライアンス広告費を見込む。
● 初心者向けの簡単・安心ブログサービスを強調 ライブドアメディア事業部ソーシャルメディア部の谷口正人コンシューマメディアグループマネージャーはnowaについて、「コミュニケーション、安心、情報交換を軸にしたブログサービス」と説明する。「簡単・安全にコミュニケーションができ、口コミに強いという点が特徴。基本的には、敷居を下げることに注力し、ブログをしたことのない人が、いかに安心して使ってもらえるのかを考えた」。
nowaでは、ブログの代表的なコミュニケーション機能であるトラックバックを実装していない。それについて谷口氏は、「トラックバックは本来の使い方とは違った用途(スパムなど)が広まったので採用しなかった」と説明。また、コメントスパム防止にポイント制を採用したとこについては、「機械的にスパムを防ぐこともできるが、それと合わせて意識的にスパムコメントをしないようにするため」とした。
ライブドアが従来から提供しているブログサービス「livedoor Blog」との住み分けについては、「ブログのカスタマイズまでしたいという中・上級者ユーザーは、livedoor Blogを使ってもらいたい。nowaはブログをやったことがない初心者向けのサービスとなる」とした。20代から30代前半の女性ユーザーをメインターゲットとし、女性誌などインターネット以外のメディアでもPR展開する予定。一般公開後、半年間で50万人のユーザー登録を目指す。