2007年5月6日日曜日

マイクロソフトと米ヤフー、合併交渉不調か 米紙

マイクロソフトと米ヤフー、合併交渉不調か 米紙

 米マイクロソフトと米ヤフーが合併交渉に入ったと複数の米メディアが4日午前に報じたことについて、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は同日夕、「交渉はもはや活発ではない」とする消息筋の話を伝え、交渉が不調に終わったという見通しを報じた。ただ、業務提携などの可能性までは完全に否定しないという。
 同紙を含む米メディアは4日午前、急成長する米グーグルに対抗するため、両社が合併交渉に入った、などと報じていた。報道によれば、両社は1年前にも合併などについて交渉したが合意に至らなかった。グーグルが急成長を維持していることから危機感を募らせ、再交渉に入ったと見られる。これに対して、両社は「憶測にはコメントしない」と繰り返していた。
 5日付の米紙ニューヨーク・タイムズも、両社は過去1年半にわたって、ヤフーのネット検索や広告事業をマイクロソフトに売却することなどを含む提携を検討してきたが、合意できなかった、と報道。最近の両社の交渉は「ヤフー買収ではなく、(事業面での)協力に焦点を当ててきた」と、合併などが成立する可能性はないという見通しを伝えた。
 グーグルの米国での検索件数シェアは5割で、ヤフーやマイクロソフトを引き離している。グーグルの今年1~3月期決算は「検索連動型広告」から得られる収入が好調で、大幅な増収増益を確保。当期利益は前年同期比69%増の10億ドルだった。競合するヤフーの同期間の当期利益は1億ドルと低迷。グーグルに水をあけられている。
 グーグルは、マイクロソフトが有料で売る「エクセル」や「ワード」とほぼ同じ表計算や文書作成のサービスを無料でネット上で提供しており、マイクロソフトも脅かす存在になっていた。