東証1部上場企業、バブル期上回る6期連続の増益へ
民間調査会社の大和総研が7日発表した業績見通しによると、東証1部上場企業の08年3月期の売上高を前期比4.6%増、経常利益を同7.8%増と見込んでいる。大和総研は「製造業の海外販売増や生産コスト削減による利益率改善が続いている」としてバブル期を上回る6期連続の増益が実現するとみている。
金融業を除く1部上場の主要300社について、アナリストの予想を5月末時点で集計した。本業のもうけを示す営業利益では、増益が231社(前期は214社)、減益が69社(同86社)とみる。増益予想企業の中心は07年3月期に続いて電機、精密機器、自動車、機械など輸出関連の製造業だ。製造業全体の国内売上高予想は2.7%増だが、海外売上高が7.8%増と大きく伸びるとみる。
経常利益が売上高に占める比率は、製造業で06年度が7.4%だったが07年度は7.6%の見込みだ。一方、非製造業は06年度8.6%、07年度が8.9%とみる。
好調な業績を反映し、設備投資額予想も07年度は7.5%増。投資額は当初慎重に見積もられるため、4期連続の2ケタ増になる可能性も十分ある。製造業に加え、電力などの非製造業でも投資が活発化する見込みだ。
調査企画部の浜口政己氏は「各企業自体の利益予想も前年の同時期より高水準で、連続増益に対する経営者の自信がうかがえる」と話している。
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