あなたの「口臭」大丈夫ですか?
「おじいちゃん、お口クサーイ」なんて小さな女の子が残酷な言葉を口にするCM、覚えてますか? あの時の口臭の原因は入れ歯の汚れが原因だったけれども、何も口臭は入れ歯をしているおじいちゃん、おばあちゃんだけの問題ではない。
もちろん、ニンニクなどの臭いの強いものを食べれば一時的に口臭がきつくなるが、例えば虫歯や歯周病のような口腔内の病気の人は口が臭くなりがちといわれている。けれど、虫歯でも歯周病でもないのに、口臭が強くなってしまう場合があるのだという。「お口臭いね」とある日突然言われてドキリとしないためにも、今ここで口臭を防ぐ方法を学んでおこう。
ということで、 「美顔術-口元から綺麗がはじまる」(講談社)の著者で、医学博士、医療法人社団明徳会福岡歯科サンデンタルクリニック 院長の小山悠子先生に口臭予防の方法について聞いてみた。
「口臭の原因は、胃や鼻などの病気による慢性的なもの、常用している薬による副作用などさまざまな理由が挙げられますが、ほぼ90%は口の中に原因があるといえます」と、小山先生。ちなみに健康な人には程度の差こそあれ、大体の口には「生理的口臭」と呼ばれる臭いがあるものだが、病気によって他人に不快をもたらす臭気のあるものを「病的口臭」と呼ぶのだという。
ご飯を食べたら歯を磨く。これ、虫歯予防のための常識といえることだが、歯磨きは口臭予防のためにも必要らしい。「例えば、ずっとキッチンシンクの三角コーナーに生ゴミを出しっぱなしにしていたら、臭って仕方がないでしょう? 口の中も同じことなんですよね、食べかすや歯垢が歯の後ろや歯と歯の隙間に残っていたら、生ゴミと同じように発酵して嫌な臭いを発してしまうんです」なるほど。でも先生、ちゃんと磨いているはずなのに、口が臭くなってしまうってこともあるんじゃないですか?「その場合は“舌苔”が原因だと考えられますね」先生の言う“舌苔”とは、舌表面に付着している黄白色の苔様のもの。最近、CMでも対策商品が紹介されるようになったので、耳にしたことのある人が多いかもしれない。
食べかすに舌苔と、私たちの口の中には嫌な臭いの元になるものが一杯。「口臭い人」と思われないためにも、今日からがんばってお口のケアをしよう。
まず、歯磨きから。特に歯磨き粉を使わなくてもいいそうだが、口臭予防に一番最適な夜寝る前と朝起きて朝食後には、特に丁寧に行うようにしよう。また食後は食べ残しを取ることを意識して行おう。次に舌苔は歯ブラシを使用してしまうと舌粘膜を過敏にして乾燥を招いてしまうので、湿り気を帯びたたおるやガーゼで数回かきだすようにしてケアしよう。また、これらの他に口臭予防のためのうがい薬を使ったり、専用のガムを噛んでもいいとのこと。ガムを噛むだけで、殺菌作用をもつだ液を通常の3~4倍の量をだせるんだそう。歯磨きができない外出中などは、ガムを有効利用するといいかも。
「自分の口の臭いはなかなか気づきにくいものですね。臭いかなと思ったら、グラスを一つ用意してハァーっと息を吐いてみて。においをかいでみて嫌な臭いがしたら、もしかしたら周りの人も臭いと思っているかもしれません」今は口臭チェッカーもあるけれども、身近なものでも臭いをチェックできるんですよと、小山先生。これなら毎朝お出かけ前にチェックできそうだ。
早速明日の朝からチェックしてみよう。でも、もし朝起きて臭いをチェックしたときに臭くてもあまり気にしない。口臭は朝起きたときが一番におうらしいです。そんなときは一度歯磨きをしてもう一度チェック。それでも臭ったら、もしかして口臭かも。
考えてみれば、入れ歯についた汚れが臭いになるのであれば、私たちの歯に残った食べ残しも十分臭いの元になるんですよね。大好きな人とのデート中に昨日の夕飯の残りカスが残っていて、食卓のメニューを当てられてしまったとしたら卒倒もの! そんな悲しいことを防ぐためにも、私たちの歯は入れ歯のようには洗えないので、毎日丁寧に歯を磨いて臭いの元を断つしかなさそうです。
転職