2007年10月2日火曜日
日本生命が全国9か所に「ニッセイ・ライフプラザ」をオープン
日本生命は、生命保険の手続きや相談業務、セミナーの開催などのサービスを提供する窓口として「ニッセイ・ライフプラザ」を全国に展開しているが、9月25日に県内初出店の郡山、新潟、四日市、山口、長崎、大分に加え、熊谷、明石、久留米の合計9か所に新たに店舗をオープンした。
今回の新設によって、ニッセイ・ライフプラザは30都道府県、計57か所となる。
生命保険
郵政民営化法が施行
郵政民営化法がきょうから施行される。これに伴い、郵便貯金銀行と郵便保険会社は業務範囲、子会社保有、合併などが同法に基づいて規制される。本日から監督官庁となる金融庁はそれらの項目について、郵政民営化法施行に伴う政省令(ビジネスモデル政省令)を、最終的に9月6日に金融商品取引法関連、9月8日に他法律との関係で整備した。今後、2017年10月1日までは民営化移行期と位置付け、郵政民営化委員会は3年ごとに民営化の進ちょく状況について総合的な見直しを実施する。 きょう付で日本郵政公社法、郵便貯金法、簡易生命保険法は廃止され、郵政民営化法に統合される。郵便事業会社(郵便事業株式会社)、窓口ネットワーク会社(郵便局株式会社)、公社継承法人(独立行政法人郵便貯金、簡易生命保険管理機構)が設立され、持株会社となる日本郵政株式会社は、郵便事業株式会社および郵便局株式会社の発行済株式のすべてを保有する。 郵便貯金銀行、郵便保険会社には自立するまでの間、安定的な代理店契約があることなどを条件に銀行業、保険業のみなし免許が付与される。郵便貯金銀行、郵便保険会社の定款には議決権の連続的保有ができるよう、議決権の行使に関する事項を規定する。日本郵政株式会社の経営委員会は廃止され、持株会社として機能。郵便法等関連法など所要の改正を行い、整備法として、経過措置規定を設けることになる。 郵便貯金銀行から預金保険料相当額が日本郵政株式会社に交付される。郵便貯金銀行は預金限度額、業務、子会社保有、合併などについて郵政民営化法のもと規制されるが、2017年までは状況に応じて民営化委員会の意見により、緩和される。郵便保険会社も同様、保険金額、業務、子会社保有、合併などが規制される。 この規制は金融庁が「郵便保険会社に係る政省令」として2006年5月から整備を進めてきた。民間の保険は限度額がないが、民営化法第137条関係政省令では、郵便保険会社の保険商品の場合、原則として15歳以下700万円、16歳以上1000万円までの契約限度額を定めた。20歳以上55歳以下で加入後4年経過している保険契約がある場合は、さらに300万円まで増額することができる。一方、終身年金保険や定期年金保険、夫婦年金保険に属する第一分野の限度額を年額90万円までとした。介護割増年金付終身年金保険の割増年金は別枠で考えて、限度額を設けない。 また、民営化法第138条関係政省令では業務範囲を規定。郵便保険会社が引き受ける保険として再保険、終身保険、被保険者が3人以上の場合、医師の告知が必要な保険、保険料や保険金、返戻金などが外貨建ての保険、特別勘定で運用する商品などは総務大臣と金融庁長官の認可を必要とした。郵便保険会社が貸し付けられる範囲として、保険契約者、地方自治体、コール資金、他の民営化会社、郵貯・かんぽ管理機構などを挙げ、それ以外への貸付は同様に認可が必要とした。 運用については国債証券、地方債証券、金融債、特定社債券、社債券、貸付信託の受益証券、外国債、投資目的以外の不動産取得、譲渡預金の預金証書、コマーシャルペーパー、金融デリバティブ取引のうち先物外国為替取引や通貨オプション取引にかかわる権利を表示する証券または証書、短期社債、有価証券、金融機関への預金、信託会社または信託業を営む金融機関への信託、有価証券オプション取引、通貨オプション、先物外国為替などの範囲を可能とした。 民営化法第139条関係政省令では郵便保険会社の子会社にできる範囲を規定。生保、損保、少額短期保険業者、保険業を営む海外の会社を子会社にすることを禁じ、銀行、証券専門会社、証券仲介専門会社、信託専門会社、銀行業、証券業、信託業を営む海外の会社は子会社にすることを可能とした。新たな事業分野を開拓する会社や従属業務を専門に営む会社などは届け出の上、認められる。 金融庁は「この政省令は実施計画の基になったもので、そのため、ビジネスモデル政省令と呼ばれてきた」としている。 郵便保険会社は今後、民営化法のもとで総務大臣と金融庁長官に業務報告書を提出することになる。郵便保険会社を所属保険会社とする社内以外の生命保険募集人事務所の設置状況を含め、中間事業報告書、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、中間株主資本など変動計算書、保険金支払い能力の状況に関する書面―などの提出が求められる。
生命保険
ヤフー、月額保険料40円からで加入できる「ちょこっと保険」の募集を開始
ヤフー株式会社は2007年10月1日、三井住友海上火災保険株式会社を引受保険会社とした、月額保険料40円からで加入できる Yahoo! プレミアム会員専用団体傷害保険「ちょこっと保険」の募集を開始した。
ちょこっと保険は、自身のプランに合わせて自由に設計が可能。「基本トレイ」の中から主契約を最低1つ選び、必要に応じて「オプショントレイ」の中から自由に追加の補償を設定する。
なお「自由設計型プラン」のオススメ補償セット(本人型)の保険料は月額40円からとなっている。
補償開始と補償範囲の拡大は、翌日から翌々月1日までの間で開始日を設定可能。
手続きは、新規加入だけではなく、加入タイプ・補償内容の変更や解約もインターネット上で手続きでき、保険料の支払いも Yahoo! ウォレットで支払い可能。
生命保険
3Com、22億ドルの自社売却により株式非公開会社に
3Com、22億ドルの自社売却により株式非公開会社に
ネットワーク製品ベンダー 3Com は9月28日、同社を投資会社 Bain Capital Partners が22億ドルで買収すると発表した。3Com は柔軟性を多少なりとも獲得するため、以前から株式非公開化を求めていたが、これが実現する格好だ。
買収手続きは、株主および規制当局による承認を受けた後、2008年第1四半期に完了する見通しだ。買収額は 3Com 株1株につき現金5.30ドルとなっており、9月27日の 3Com 株終値に対して44%のプレミアムを乗せた計算になる。
3Com 社長兼 CEO の Edgar Masri 氏は、同日午前に行なった投資家たちとの電話会見の中で次のように述べた。「企業の立場から見ると、株式非公開会社になることで、株式公開会社であり続けるための厳しい要求に縛られず、より柔軟に事業計画を実行できるようになる」
「株式公開会社のように四半期単位で強い集中を求められることなく、われわれは株式非公開会社として、当社の長期戦略的目標により集中できる。経営陣は、株価への短期的な影響を心配せずに、明快な決断を行なえる」
また Masri 氏によると、Bain による買収の一環として、中国のネットワーク製品ベンダー Huawei Technology も 3Com の少数株主となり、商業的および戦略的パートナーになるという。
電話会見では Huawei が受け持つ役割の詳細は明らかにならなかった。3Com は数週間以内に、Huawei 関与の詳細を含む書類を米証券取引委員会 (SEC) に提出する予定だ。
なお 3Com と Huawei は、以前にも関係を持っていた。両社は2003年、競合大手 Cisco に価格引き下げで対抗しようと、合弁会社 Huawei-3Com (H3C) を立ち上げ、後に 3Com が H3C を完全子会社化した経緯がある。
Masri 氏によると、3Com は1年以上前から株式非公開化を検討しており、多数の選択肢を調べた後、取締役会が全員一致で Bain の買収案を受け入れ、株主たちに提案することを承認したという。
サイトM&A
DoubleClick 買収を巡って Google と Microsoft が聴聞会で証言
DoubleClick 買収を巡って Google と Microsoft が聴聞会で証言
総額31億ドルにのぼる Google の DoubleClick 買収計画を巡り、これが独占禁止法に抵触するかどうかを調査する上院司法委員会の聴聞会が27日に開かれ、Google と Microsoft 双方の法務担当者が論争を繰り広げた。
買収を阻もうとしている Microsoft の法務顧問 Brad Smith 氏は、両社の合併が認められれば「パブリッシャや広告主にとって不利益となる。最も重要なのは消費者の不利益にもつながることだ」と証言を開始した。
Smith 氏は、全世界における検索広告費の70%は Google の『AdWords』を利用したものであり、Google はすでに検索広告分野の支配企業となっていると述べ、オンラインディスプレイ広告企業の DoubleClick を買収すれば、検索以外の広告費のおよそ80%も Google が手中にすることになると指摘した。
こうなると Google は「あらゆる形式のオンライン広告において圧倒的に支配的な立場」になると Smith 氏は述べている。
さらに、同氏は「史上最大のユーザー情報データベース」が一企業の管理下に置かれることに対して、プライバシーに関する問題も提起しようとした。具体的に言うと、検索だけではなく、DoubleClick が広告を配信しているサイト全体にわたるユーザー行動をも追跡したデータベースが構築されるということだ。
「合併によって、Google はユーザーがインターネットで見たものやしたことのほぼ全てを記録し、その情報をターゲット広告に利用しようとするだろう。その結果『ググられる』という表現にまったく新しい定義が加わることになる」と Smith 氏は述べた。
反競争的行為を禁じたシャーマン反トラスト法が米国で制定されて以来、「最大の競合企業を買収することで成功を得ることは誰も許されない」と司法委員会に訴えて、Smith 氏は証言を終えた。
これに対し、Google の最高法務責任者 David Drummond 氏は次のように述べて最初の反論の口火を切った。
「当社の DoubleClick 買収は独禁法に抵触しない。それは Google と DoubleClick が補完的な事業を行なっており、互いに競合する立場にないという単純な理由からだ。DoubleClick は広告や広告枠を売買しているわけではない。広告主とパブリッシャの話がまとまった段階で広告の配信を可能にする技術を提供し、広告主とパブリッシャに広告に関連する統計情報を提供しているだけだ」