2009年10月29日木曜日

米フォード、ボルボを中国メーカーに売却へ

【ロンドン=是枝智】米自動車大手フォード・モーターは28日、傘下のスウェーデン大手ボルボを中国の中堅自動車メーカー、吉利汽車(本社・浙江省)に売却する方向で優先交渉権を与えると発表した。
赤字部門の売却によって経営立て直しを急ぐ。フォードはボルボ売却後も、販売面などで同社と一定の協力関係を続ける方針だ。
欧米メディアによると、フォードとボルボは開発技術や設計を共有しているため、最終合意に向けた交渉では知的財産権の取り扱いが焦点になるという。
ボルボの2008年の乗用車販売台数は前年比18%減の約37万台で、09年も苦戦が続いている。吉利汽車は人員削減などでボルボ再建を進めるとみられる。

2009年10月22日木曜日

無駄排除へ本格始動=行政刷新会議がきょう初会合

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は22日午前、首相官邸で初会合を開き、予算の無駄を排除する作業に本格着手した。当面の焦点は、概算要求の段階で過去最大の95兆円規模まで膨らんだ2010年度予算の絞り込み。同会議の下に設置した作業チームで無駄を洗い出す「事業仕分け」を行い、3兆円以上の削減を目指す。会合の冒頭、首相は「10年度は税収が極めて大幅に落ち込むと懸念されている。できる限り歳出の削減に切り込んでいかないとならない」と述べた。 

2009年10月20日火曜日

定額給付金忘れてない?未申請、横浜市10億円

横浜市は19日、定額給付金の申請を約7万1000世帯(9月28日現在)がしておらず、未申請の給付金の合計額が約10億8000万円に上ると発表した。
申請締め切りの11月18日まで1か月を切っており、市は「早急に手続きをしてほしい」と呼び掛けている。
発表によると、未申請の世帯数は、申請書を発送した約167万5000世帯の約4%にあたる。

2009年10月19日月曜日

国産ワクチン接種開始=医療従事者から-新型インフル

新型インフルエンザ用ワクチンの接種が19日、最優先とされた医療従事者を対象に始まった。準備期間の短さなどから一部で態勢が整わず、厚生労働省によると、同日接種をスタートする都道府県は全体の半数程度という。この日接種を受けるのは、インフルエンザ患者の診療に直接当たる医師と救急隊員ら。国内メーカーが製造した118万人分を使用。同省は約2万人を対象に副作用の発生頻度なども調べる。 

2008年1月23日水曜日

卒業後も転職など支援 札幌国際大

同窓会・人材派遣会社と連携

 札幌国際大(札幌市清田区、小山忠弘学長)は22日、卒業生の転職支援のため、同窓会、人材派遣会社との間で三者提携を結んだ。就職しても長続きしないとされる若年層の仕事探しやキャリア形成を支援し、少子化時代の大学のセールスポイントにもする狙いだ。

 提携したのは、同大学の同窓会静華会と人材派遣・コンサルティング会社アデコ東日本営業本部(群馬県高崎市)。同大学の前身の旧札幌静修短大開学から40周年となるのを記念した事業で、同窓会が費用を負担する。アデコは道内外の求人紹介、キャリアカウンセリングの専門家派遣、面談によるコンサルティングのほか、就職支援セミナー、面接や履歴書の指導なども実施し、大学の卒業生の転職、再就職を支える。

 同大学によると、新卒時だけでなく、卒業後の転職まで大学が支援する制度は道内で初という。
 アデコによると、06年3月時点で、道内では卒業3年後の離職率が、大学で41・2%(全国平均35・7%)、短大で45・6%(同43・5%)で、いずれも全国平均を上回っている。

2008年1月21日月曜日

離転職希望のホームヘルパー63%

離転職希望のホームヘルパー63%

 介護事業所で働いているホームヘルパーを対象に、八戸大学の篠崎良勝専任講師が実施したアンケートで、収入の少なさなどを理由に離職や転職を考えているとの回答が63%に上ったことが10日、分かった。

 介護保険制度がスタートした2000年度の10月時点と比べ、40ポイントも増えており、介護現場の人手不足を裏付ける深刻な状況があらためて浮き彫りになった。

 内訳は「常に考えている」が17%、「よく考えている」が46%。

 理由を複数回答で尋ねたところ「希望の収入が得られない」(67%)、「介護労働への社会的評価が低い」(49%)との回答が多く、自由記述からは「意見を聞いてくれない」といった不満の声もあった。

 調査は昨年、12都道県の介護サービス事業所に勤務しているヘルパー250人にアンケートを送付、135人から回答を得た。

 篠崎氏は「収入を引き上げることも大切だが、もっとヘルパーたちの声に耳を傾けてほしい。経営サイドは面談を早期に実施し、一般企業よりもきめ細かいフォローアップが必要だ」と語る。

生産量、開戦前に迫る イラクの石油、治安改善で

生産量、開戦前に迫る イラクの石油、治安改善で

 イラクの石油生産量が、二○○三年のイラク戦争開戦直前レベルに迫る日量約二百五十万バレルまで回復している。治安改善に伴い、武装勢力によるパイプライン攻撃が減少したことなどが理由。石油収入の分配を定める石油法案の成立のめどは立たないが、国家財政の大半を石油収入に依存する中、石油省は価格高騰を追い風に輸出の拡大を急いでいる。

 石油省によると、現在、日量約二百万バレルを輸出。多くが有数の油田を抱える南部バスラ州から積み出されている。輸出拡大に向け先月十七日には、国営の石油タンカー企業がバスラ港で二十七年ぶりに新型タンカーの進水式を行った。

 また先月、武装勢力の攻撃をたびたび受けていた北部キルクークからトルコのジェイハンを結ぶパイプラインが再開、米軍に破壊されたキルクークとシリアのバニヤスを結ぶパイプラインの再開も決まった。具体的な日程は明らかでないが、ロシア企業が再開に向けた調査を進めている。

 「日量三百万バレルまでの生産拡大を計画している」。石油省報道官は外資の石油会社などと開発契約交渉がいくつも進んでいると胸を張る。ロイター通信によると、国際通貨基金(IMF)当局者は○七年に1・3%だったとされる国内総生産(GDP)成長率は、石油生産の好調を維持できれば○八年と○九年には7%を超えるとしている。

 一方で、イラク北部のクルド自治政府が海外の石油会社などと独自に締結している油田の開発契約について、中央政府は石油法案の審議が継続中であることを理由に「契約は違法」との立場を崩していない。

 今月十七日には、石油省が自治政府側と契約を結んだ海外の石油会社との協力関係の停止を決めたことが明らかになるなど、好調な石油生産は中央政府と自治政府の対立を深める要因にもなっている。